月別アーカイブ: 2022年11月

キヤノンAE-1プログラムのカメラ修理

今日は「うるしの日」だそうですよ。
日付の由来は平安時代の文徳天皇の第一皇子・惟喬親王が
京都・嵐山の法輪寺に参籠し、その満願の日のこの日に
「漆(うるし)」の製法を菩薩より伝授されたという伝説からだそうです。
漆塗りの食器っていいですよねぇ
何といえない温かみがあって…
有名なのはやはり輪島塗ですよねぇ…いいですねぇ…
やはり黒か朱ですよね。ちゃんとした漆器ほしいですねぇ
間違いなく食事が美味しくなりますね!
漆塗りはウルシノキから取れる樹液(ウルシオール)が主成分で
ウルシノキ自体は山に行けば普通に見られますが
ウルシノキなんて呼んだことはなく
やはり「かぶれの木」でしたねぇ…
私は幸運なことに今のところアレルギーらしいものには
縁がないので「かぶれの木」に普通に触れても何ともありませんが
うちのばあさんがアレルギーで
「かぶれの木」の下を歩いただけでかぶれると言ってましたし
そのせいもあって「漆器」は敬遠気味でした…
(乾燥した漆器でかぶれることは基本的にないそうです)
ちなみにマンゴーもウルシの仲間なので
人によってはかぶれることがあるそうです。
この季節はウルシ科のヤマウルシやハゼの紅葉も鮮やかでキレイですよねぇ
漆塗りの鮮やかな朱と何だかダブりますね!

さてさて

本日は「キヤノンAE-1プログラム」のカメラ修理を行っています。
1981年に発売されたカメラです。
「キヤノンAシリーズ」の初号機であり基本形でもある
「AE-1」の後継機でその名の通り
プログラムオート露出が追加されたカメラです。
全ての「Aシリーズ」機械的な基本部分は
最初のAE-1の構造がほぼほぼ受け継がれていますが
電子制御部についてはモデルごとにかなり進化を遂げていて
「AE-1」の5年後に発売となった「AE-1プログラム」では
電子制御部は全くの別モノとなっています。
分解しているとこの時代の電子制御が
かなりのスピードで進化していることがよくわかります。
見える部分に関してもファインダー内露出計表示もLEDとなり
明らかに時代の進化を感じます。
「AE-1」以上に電子制御部は安定しているカメラなので
普通の使用状況で劣悪な保管状況でない限りは
心配されるような電子制御部のトラブルは少ないカメラです。

しかしながら「Aシリーズ」の機械的部分の弱点ともいえる
「シャッター鳴き」が
今回お預かりの「AE-1プログラム」にも出ています。
さらに巻上時にも「ギャイン」といった感じの
巻上鳴きが発生しています。
さらにシャッタスピードの精度もイマイチで
電源も少々不安定なようです。
全体的に油切れであり
さらに接点やマグネット吸着部は清掃の必要な状態です。

画像はまだ上カバーを外しただけの状態ですが
フレキでびっしり覆われていて
機械的構造部やプリズムは上から一切見えません。
そのため「AE-1プログラム」の分解整備は
ここからがなかなか大変です。
それでも整備性はまだマシな方ではあるのですが…
シャッター鳴きは正面から見て
ミラーボックス左側のミラー駆動部のギアの油切れが原因ですが
ミラーボックス右側にはオート時の絞り制御レバーがあり
ここも油切れで動作不良を起こしがちな部分です。
露出計は安定しているのにオート制御が不安定な場合は
ここの動作不良が原因のことが多いです。
もちろん今回もここの整備も一緒に行います。
電子制御部はこの時代の最新を常に走り続けた「Aシリーズ」ですが
機械的な部分は一般的な布幕横走りシャッター機で
意外と保守的なのですよね…
このあたりの考え方がまたニコン中級機とは異なるところが面白いですね

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ミノルタX-7のカメラ修理

今日は「皮膚の日」だそうですよ。
「いい(11)ひ(1)ふ(2)」(いい皮膚)と読む
語呂合わせからだそうです。
…年齢が出ますよねぇ(苦笑)
毎朝髭をそるのに鏡で間近に顔を見る時もそうですし
自分の手や指を見る時も感じますが
張りも艶もきめ細かさも年々確実に失われていきますねぇ…
自分でも結構目に付くのですよね…
何とも言えない哀しみを感じます(笑
まぁ見た目の問題はともかくとしても
キズが付くと治りにくいのは困ったものですな…
仕事柄、たまに失敗して指や手にちっと深い傷を付けてしまうことは
多々ありますが若い時なら2週間くらいで
目立たなくなったような傷が半年、いや、場合によっては
1年経っても結構残っているのですよねぇ…
まぁこれも機能的に問題なければいいのですが
体内でも何か炎症等でダメージ受けても
なかなか治らずに悪い状況になるのだろうなぁ…と思うと
少しゾッとします…(苦笑)
いけんいけん、どうもネガティブに捉えがちですね…
枯れた味わいはそれでそれで渋いと捉えて
加齢による現象も受け入れなくては!(笑

さてさて

本日は「ミノルタX-7」のカメラ修理を行っています。
つい先日もX-7の修理ブログを書きましたが
今度はブラックではなくシルバーです。
先日も書きましたがX-7のブラック・シルバーは
単なる色違いだけではなく
ブラックの方にはグリップが追加されて
スクリーンにミノルタお得意の
アキュートマットスクリーンが採用されています。
個人的にはグリップのないスッキリしたデザインの
シルバーには好感度が高いです。
確かにホールドはグリップあったほうが便利なのは
間違いないですが
ブラックになるとその色合いでプラスチッキーさが強調されるのと
グリップの質感も手伝って
妙にガンダムチックでいかにも「80年代!」って感じが強調されます。
もちろん「それがいい!」というのもあるでしょうし
私も80年代っぽいもの大好きなので好きですが
シルバーだと何だか妙に上品で端正に見えて
何とも捨てがたい魅力があるのですよねぇ…
ちなみにシルバーのスクリーンはアキュートマットではないですが
十分に明るいファインダーだと思います。
見比べればもちろんアキュートマットのほうが明るいのですが
単体で見れば不満を感じるレベルではないと思います。
どちらにもピントのキレは非常に良く
ピント合わせは非常に快適です!

お預かりている「X-7」はご依頼者様が
昔から使い続けているカメラかと思われます。
しかしながらここ近年はあまり使われていなかったのか
フィルム室のモルト等にはかなりダメージがあり
このままで使っても光漏れしてしまいそうです。
それ以前にまずシャッターが切れません。
電池を入れてSWを入れると電源は入ります。
しかしながらミラーは電源を入れる前から上がったままで
ファインダー内は真っ暗です。
シャッタボタンに反応して露出計だけは動作します。
シャッター幕の位置から判断して
シャッターはチャージされたままの状態です。
で、巻上レバーは回せるのですが
手応えはなくスカスカです。
うーん、どういった状況でこうなってしまったのかが
ちょっとわかりませんが機械的にマズイ状態かと思われます。
巻上軸の噛み合わせか何かが狂ってしまっているようです。

まずはある程度のところまで分解してみないと
原因すらはっきりしない状況です。
画像はまだ上カバーを外してプリズムを降ろしただけの状態ですが
X-7は実はここからがなかなか大変です。
通常、ミラーボックスを降ろせば
シャッターユニットとミラーボックスが分離できますが
XG系フレームは横走りシャッターとしては珍しい
ユニット式シャッターでミラーボックスと
シャッターシステムがユニットで一体化されています。
ミノルタはSR-7の頃にもこの構造を採用していましたが
問題も多かったのかいったんは通常の構造に戻りました
しかしながらXG系フレームで同様の構造に再チャレンジしています。
整備する立場で言うとなかなか厄介な構造です(苦笑)
何はともあれここからユニットを分離し
トラブルの原因を探ることから始めていきます。

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ニコンF2フォトミックのカメラ修理

今日は「井戸の日」だそうですよ。
「いい(1)井(1)戸(10)」の語呂合わせだそうです。
もう井戸を見ることも随分少なくなりましたが
私の住んでいた実家の近所には
その頃、既にほとんど使われていなかったのだと思うのですが
井戸があって、口に蓋がされている訳でもなく
ポンプが設置されている訳でもなく
いつでも開いたまんまで屋根に釣瓶だけがセットされていて
よく中を覗き込んでいました。
真っ暗で何が見えるわけでもないのですが
夏はひんやりとした冷気が上がってきて
小石を落とすと確かに随分下で水に落ちる音がしていました…
小さな子供が簡単に覗き込めるような井戸では
現在だと「危ない」って話になるのでしょうが
そんなところ昔はたくさんありましたよねぇ…
ちょっと山の段々畑に上がれば
そこら辺中に肥溜めもぽっかり口を開けてたし
(落ちたことはありませんが…)
うっかりするととんでもないところへ落ちそうな
崖や急斜面もたくさんあったし…
まぁなんにせよ、あの井戸はあの頃の私には
ちょっと不思議な世界への入口みたいな存在でした
今だと「そこから何か這い上がってくる…」なんて
想像をするのでしょうねぇ(笑
今考えるとそこら辺中に子供の目で見て
面白いものが溢れていました…
もうなかなかあんな視点で
物事を見ることできないでしょうねぇ(苦笑)

本日は「ニコンF2フォトミック」のカメラ修理を行っています。
先代の「F」では露出計のない「アイレベルファインダー」が
標準仕様とされていましたが
1971年発売の「F2」では開発時点から
露出計内蔵の「フォトミックファインダー」が標準仕様でした。
保守的なハイアマチュアや外部露出計を多用する
プロのためにもちろんシンプルなアイレベルファインダーも用意されてはいます。
今となっては中央部重点測光の内蔵露出計は
当時からの精度を考えても付いていなくても
あまり問題はないですが
やはり調整されて、ある程度の精度が確保されていれば
やはり便利です。
加えて「F」時代のフォトミックはファインダー側に電池室があった関係もあり
デザイン的にもアンバランスな部分が大きいですが
「F2」になると電池室はボディ側に移動し
アイレベルに比べると若干頭でっかちではあるものの
デザイン的にもずいぶん洗練されました。
逆にフォトミックファインダーを装着した武骨な姿は
ニコンらしい質実剛健さも感じられて個人的には好きな形です。
さらに露出計だけではなく
アイレベルではファインダー情報は何もありませんが
フォトミックファインダーでは絞り設定とSS設定が
ファインダー内で確認できます。
個人的にはこれがフォトミックファインダーの一番の利点だと思っています。
ファインダーから目を離さず露出設定を確認・変更できるのは
撮影時にはかなり便利です。

ファインダー以外の部分も何と言っても「F一桁機」ですから
文句の付けようがありません。
それも機械制御シャッター機としては最後の「F一桁機」です
難をあげるとすればその堅牢性の高さと引き換えに
やはり「大きく重い」という部分でしょうか…
それさえも「やはりこのくらいしっかりしてないと…」と
納得してしまう部分ではあるのですが…

お預かりしている「F2フォトミック」は
よくあるパターンですが露出計が全く動きません。
少しチェックしてみると露出計そのものが動かないのではなく
ボディ側から電源が供給されていないようです。
…となれば「F2唯一の泣き所」でもある
電池室樹脂部の破損かと思われます。
分解してみるとマイナス側端子基部を支える樹脂部分は
「折れている」なんてものじゃなく
「粉々に」破損していました。
いつものパターンではありますが
何とか端子を支える部分を造り修復していきます。

随分な長い間、使われていない個体かと思われ
露出計以外にも各部の動きはかなり悪く
巻上・シャッターは動作するものの
フィーリング的にも精度的にも問題ありです。
もちろん駆動部分は全て入念に整備を行っていきます。
プリズムには若干腐食が見られますが
これに関してはもはやどうにも処置の施しようがないので
基本的に現状のままといたします。

画像は本格的に分解に取り掛かる前の状態です。
整備をしながらいつも思いますが
FやF2の機械的精度の高さにはいつも驚かされます。
整備をした後にゆっくりと巻き上げながら
各部の動きを観察していると
本当に高精度であることがよくわかります。
FにしてもF2にしてもこのクラスとしては
大ヒットしたカメラで
伝説的な存在であることから
無駄に数が激減することはないとは思いますが
当たり前ですが現在以上に増えることはないので
どの個体もしっかり整備されて
できるだけ長い間、良い状態でいてほしいと思います。

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ペンタックスS2のカメラ修理

今日は「立冬」ですねぇ
秋が極まり冬の気配が立ち始める頃なので「立冬」とされています。
確かに随分冷え込んでくるようになりましたねぇ
晩秋のこの気温と空気感は個人的には非常に好きですが…
で、立冬に関連して今日は「鍋の日」さらに「鍋と燗の日」とされています。
寒くなってくると鍋が美味しいですし
具材さえ買って来れば簡単にできますものねぇ
〆の雑炊まで考えると一人だと簡単に3日分くらいになりますし…(笑
で、鍋にはやはりに日本酒が合いますねぇ
季節柄、やはり熱燗…個人的にはぬる燗くらいが好みですねぇ
鍋と言えば季節柄も手伝ってやはり牡蠣ですね!
今年も広島から美味い牡蠣をお取り寄せしなければ!!!
さらに最強の食中酒と個人的に思っている
呉の名酒「雨後の月」も!!!

さてさて

本日は「ペンタックスS2」のカメラ修理を行っています。
1959年に発売されたM42マウントの一眼レフです。
元々は既に発売されていた「AP」や「K」の普及機として
発売されたカメラですが
後に当たり前の装備となった「一軸不回転式シャッターダイヤル」を採用し
機能的には上位機種以上の使いやすさを持ったカメラです。
シャッタスピードこそ1/500までですが(後期では1/1000も搭載)
その高機能と大幅にお求めやすくなった価格もあり
かなりのヒット作となったカメラです。
SP以前のカメラなので露出計こそ搭載されていませんが
当時の元々精度の甘い上に劣化の心配な露出計を使うよりも
「露出計は外部で現在のモノを…」と割り切れば
そこは短所にならないと思います。
シンプルで扱いやすくM42マウントでレンズの選択の幅も広い「S2」は
現在使ってもなかなか良い選択だと思います。

ただし…今回もそうですが
SPより前のペンタックス機はとにかく問題はシャッター幕です。
今回もガチガチにシャッター幕が硬化しており
先幕は何とか動作はするもののまともには走り切らず
後幕はもはた一切出てこないような状態です。
後で幕交換時に確認できましたが
後幕はリボンが2本とも切れていて何も引っ張られない状態の上に
幕の一部は切れかかっていました…これでは動くわけもありません…
「AP」「K」「S2」「S3」「SV」このあたりは
過去に幕交換が行われていない限りは
もはや幕交換が使用するための大前提となっていると思われます。

外した状態で写っているのは先幕で
後幕はリボンが切れてぶら下がっている状態です。
当然ながら幕交換はそれなりの重作業です。
露出計回路もなくシャッター、巻上、ミラー駆動部、ファインダーと
一眼レフとしてはシンプルなカメラなので
比較的幕交換を行うカメラとしては楽なほうですが
それでも張替え後の調整も含めてかなり大変です。
しかしながらシンプルなカメラ故に
幕交換を行うということは幕軸のメンテも当然行い
全ての駆動部の清掃整備を行うわけなので
キチンと行えば機能的にも精度的にも
非常に良い状態にすることができます。
さすがに金属部品も劣化も多少はありますが
それでも当分の間は何も心配なく使える状態になります。
しっかり整備されたアサヒペンタックス系一眼レフは
M42マウントレンズのボディとして
非常に頼りがいのある相棒となりうると思います。

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キヤノネットQL17のカメラ修理

今日は「アパート記念日」だそうですよ。
1910(明治43)年のこの日に
東京・上野に日本初の木造アパートが完成したことが由来だそうです。
そのアパートは「上野倶楽部」という名前で
洋風の外観を持つ5階建て70室の賃貸アパートだったそうです。
上野公園に隣接しており、洗面所・浴槽・電話は共同でした。
実際に住んでいた人たちの職業は
公務員や会社員、教師が主で、独身者はおらず
日本人だけでなくロシア人やフランス人の外国人も住んでいたのだそうです。
結構な高級アパートだったのでしょうねぇ
それまではいわゆる「長屋」ですよねぇ
私も生まれ育った実家が昔ながらの賃貸の長屋でした…
今考えるとあれはあれでいろんなところに古き良き趣が…(笑
私は独り者ですし、この先もずっと
気軽に住み続けられる賃貸アパート在住だと思いますが
気軽さ故に数年に1回、無性に意味もなく引っ越したくなるのですよねぇ
きっと何かをリセットしたいのだと思いますが…(苦笑)
思い立つたびに本当に引っ越していては
明らかに「引っ越し貧乏」への道へ一直線ですし
今の仕事や環境を考えるとそう簡単に引っ越せるわけがないと
冷静になると落ち着くのですが
たまにやたらとネットで不動産情報見てしまいます。
それも近所じゃなくて縁もゆかりもない地方のモノを…(笑
まぁもちろん現実的ではないのですが
地図と併せて見ているだけでちょっとした気分転換にはなるかな

さてさて

本日は「キヤノネットQL17」のカメラ修理を行っています。
キヤノネットQLと聞けば小型化された「ニューキヤノネット」や
「G-Ⅲ」を思い浮かべる方も多いと思いますが
今回は「ニュー」より前のタイプで
初代キャネットから流れをくむちょっと大柄な
「キヤノネットQL17」です

社会現象になるほどの大ヒットを記録し
コンパクトカメラの歴史を大きく変えたと言って良い
「初代キヤノネット」のデビューが1961年
その後、少し風変わりな廉価版「キヤノネットジュニア」が追加され
1964年には実質的な後継機の「キヤノネットS」が発売されます。
さらにその翌年の1965年に
「キヤノネットS」をベースに当時のキヤノンカメラの
お家芸ともいえる「QL(クイックローディング)」を搭載し
登場したのが今回の「キヤノネットQL17」です。
初代と比べて大きな変更点をあげると
まず巻上は底部トリガー式から一般的な上カバー部巻上レバーになりました。
そして露出計はセレン光電池を使用するものから
CdS使用のモノへと変更され、それに伴って電池が必要になっています。
レンズもキヤノンレンズSE45mmF1.7になっています。
シャッタユニットは変わらずコパル製を搭載します。
初代と同じく基本的には露出計連動の
シャッタースピード優先オートで撮影するカメラですが
マニュアル露出も露出計はオフとなりますがしっかり使えます。
この時代のコンパクト機なので現在の感覚で
コンパクトと言うにはかなり大柄ですが
その分しっかり造られていて信頼性も高いのです。
当然、修理する立場からすると内部スペースに余裕もあるので
整備性も高く調整も行いやすいカメラです。
CdS使用になったことで露出計・オートの調整も行いやすくなっています。

お預かりしている「キヤノネットQL17」は
ご依頼者様のご実家でかなり長い間仕舞い込まれていたようです。
使っていた頃はかなり丁寧に扱われていたと思われますが
いかんせん仕舞い込まれてからは誰にも触られることもなく
長い時間を経過してしまったようです。
シャッターを始めとしてあちこちで固着が起こっていて
まずはスムーズに動けるように整備を行わなくていけませんが
それに加えてちょっとマズかったのが
当時の水銀電池をそのまま入れたままで仕舞ってしまったことです。
水銀電池はガスを発生し液漏れが起きなかったとしても
周りの金属部品を腐食させます。
今回も電池自体も真っ黒に腐食してしまっており
電池蓋の一部は腐食により破損、
電池室周りの端子・接点・配線は全て全滅です。
この辺りは一部は代用品で交換、配線は全て交換
使えそうな部品も徹底的に磨きこんで腐食部分や緑青を落とします。
行うことはシンプルですがなかなか手のかかる作業です。


初代ではシャッターユニット部のASA設定やSS情報を
露出計側に伝える機構が
少々調整の厄介なデリケートな造りだったのですが
QL17になってそのあたりも改善されています。
初代もそうですが指針抑え式SS優先オートの
お手本のような造りをしています。
見た目にも制御はわかりやすく調整機構や
露出範囲外の場合のシャッターロックも非常によくできています。
さすがはキヤノンですねぇ

電池室まわりの処置がひと段落したら
シャッターや巻上、オート制御機構の整備を行っていきます。
普通に撮影に使えるのはもちろんですが
なるべく違和感なくスムーズに取り扱えるように
しっかり仕上げていきます。
ご依頼者様はこのカメラを使うのは
きっと初めてなのだと思いますが
気持ちよく使っていただければと思います。

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ミノルタX-7のカメラ修理

今日は「いいりんごの日」だそうですよ。
「いい(11)りんご(5)」と読む語呂合わせからだそうです。
そのまま食べても甘くて美味しいですし
アップルパイも美味しいですよねぇ
でもりんごと聞くと一番にイメージしてしまうのは
ばあさんが作ってくれるお弁当にいつも入っている
「うさぎさんりんご」ですねぇ(笑
消化を助けるから良いとその当時から言われていて
お弁当の隅に必ず入っていたのですよねぇ…
品種もたくさん存在しますが
私たちが普段口にする「西洋りんご」は
1871(明治4)年に日本に伝わってきたものだそうです。
現在の生産量は青森県が57.9%、長野県が19.4%、となっており
この2県で全国の77.3%を占めているのだそうです。
青森県で栽培されているりんごの品種は
「ふじ」が5割を占め、次いで「王林」「ジョナゴールド」「つがる」が
それぞれ1割程度となっています。
やっぱり「ふじ」のイメージが強いですねぇ
世界的にも最も多く生産される品種なのだそうです。
あと「陸奥」や「紅玉」もよく見かけるような気がします…
旬はまさにこれから冬にかけてですよねぇ
こうやって調べながら書いていると
やたらとりんごをかじりたくなってきました(笑
大丈夫かな…歯ぐきから血が出ないかな…
(このCMをリアルタイムで見て
知っている人ももう少ないですよねぇ)

さてさて

本日は「ミノルタX-7」のカメラ修理を行っています。
こちらも懐かしの宮崎良子さんのCMでお馴染みのカメラですね…(笑
1980年に発売されたこの時代に多い
「絞り優先オート露出専用」のエントリー機です。
上記のCM効果もあり大ヒットしたカメラです。
各社「絞り優先オート専用で4万円」というカメラを
ラインナップして熾烈な販売競争を繰り広げていましたが
(ニコンEM、オリンパスOM10、ペンタックスMV1等々)
X-7は間違いなく成功したカメラだと思います。
シルバーボディとブラックボディのX-7が存在しますが
単純にボディカラーが異なるだけではなく
ブラックボディのほうにはグリップが付けられ
ファインダースクリーンもミノルタ自慢の
明るい「アキュートマットスクリーン」が装備され
販売価格も数千円高く設定されていました。
どちらののボディカラーも現存台数は多いのですが
このカメラもミノルタ定番のプリズムの前部に
モルトが配置されているカメラで現存している個体のほとんどが
プリズム腐食を起こしているものが多いです。
比較的新しい(それでも40年経過していますが)こともあり
電子制御回路自体は安定しているものも多いと思います。
ただし基本的にはエントリークラスで
使っているプラ部品の強度が足りない部分等も散見され
部品の破損を抱えたままの状態の個体もよく見かけます。

お預かりしているX-7は
心配されるプリズム腐食はなくファインダーの視界は
いくつか汚れやゴミの混入があるものの
比較的良好です。
しかしながら今回は動作が全くダメな個体です。
よくわからないままに分解した形跡があることは
受付時からわかってはいるのですが
この分解の影響もあり
シャッターが切れたり切れなかったり
切れても勝手にセルフタイマーモードになってみたり
露出計はほぼ正常に反応しているのに
シャッターが開きっぱなしになってみたりと
なかなかハチャメチャな動きをする状態です。
それでもある程度、こちらで分解して判明しましたが
前回分解時の処理が悪いことが主な原因で
電子回路には問題ないようです。
とりあえず一安心です。
さらに前回の分解とは関係なく
過去にかなり派手に電池の液漏れを起こしたことがあるらしく
電池室周りにかなり腐食が進んでいます。
電源が入らないほどではないのですが
電圧はかなり不安定です。

まだ分解整備に取り掛かったばかりの状況ですが
これからさらに分解を進めて一通りの整備を行っていきます。
プリズム部のモルトは案の定劣化が進んでおり
このままあと数年放置していれば
確実にプリズムが腐食してしまう状態でした。
もちろんこちらも処置を行います。

ところでミノルタカメラに刻印されるロゴは
X-7販売中に小文字をベースとしたものから
大文字をベースとしたデザインに変更されました。
現存するX-7の多くは古い小文字のロゴのものが
多いのですがそれほど数は多くはないですが
大文字のものも存在します。
今回も大文字の新しいロゴの個体ですね。
当店に入ってくるものは比較的大文字の個体が多いですね。
小文字ロゴはいかにも60~70年代のイメージですし
大文字ロゴはモデル名の書体も相まって
80年代のイメージを個人的には強く感じます。

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キヤノンFTのカメラ修理

今日は「かき揚げの日」だそうですよ。
そばやうどんに乗せることの多い「かき揚げ」…美味しいですよねぇ
でも実は「かき揚げ」の乗った「天ぷらうどん・そば」を
身近に感じたのはこっち(関東)に来てからなのですよねぇ…
ちょっと詳しくどうなのかはわからないのですが
広島在住時代(今から20年くらい前)までは
「天ぷらうどん・そば」というと
乗せられているのは「かき揚げ」ではなく
「海老天」が当たり前だったのですよね…
で、こっちに来て「天ぷらそば」(ちょっとこっちのうどんは未だに苦手)を
頼むと、ほぼ間違いなく「かき揚げ」が乗ってくることに
ちょっと戸惑った記憶があります…
「かき揚げ」も美味しいのですが…
うーん、やっぱりうどん・そばには「海老天」が最強かな!(笑
海老天乗せは「海老天そば」で別にちゃんと用意されていることも多いので
そちらを頼むことも多いですねぇ…
「箱そば」の「海老天そば」食べたくなってきたな…(笑
うどん・そばに良く乗せられる
芝海老や野菜がいろいろ混ざった「かき揚げ」も美味しいですが
昔、実家でたまに出てきた玉ネギだけで揚げた
「かき揚げ」が好きだったなぁ…
ほんのり甘くって美味しいのですよねぇ…
自宅で天ぷらはなかなか面倒だから
ちょっといい天ぷら屋さんにでも行きたいなぁ…

さてさて

今日は「キヤノンFT」のカメラ修理を行っています。
あれ???ついちょっと前にも「FT」の修理ブログ書いた気が…
以前も「最近FTの修理が多い」って書きましたが
かなり頻繁にFTの修理をしているような気がします…
逆に最近めっきり「FTb」を見ないですねぇ…
以前は「FTb」のほうが多かったのに…
いずれにせよ、キヤノンFシリーズの中核をなす
主力機種です。FLマウントで絞り込み測光の「FT」に
FDマウントで開放測光対応の「FTb」ともに
使いやすく質感も高い良いカメラです。
やはりこの「FT」から始まった
コンデンサレンズ内のハーフミラー配置及び
コンデンサレンズ背後へのCdS配置による
中央部部分測光が構造的にはハイライトです。
マニュアルでの露出決定方法がある程度分かっている方なら
視野の中で輝度差の激しい難しいシチュエーション時に
「中央部重点測光」より「中央部部分測光」のほうが
使いやすいと思います。
露出計以外の部分はFXを基本とする
よく考えられたシャッター&巻上構造で
本来はキヤノン機らしい歯切れの良いシャッター音を
聴かせてくれます。
ですが…今回の「FT」もそうですがシャッター幕軸の
動作不良を抱えている個体が多く
未整備のモノは濁ったノイジーな
シャッター音を響かせている個体が多いのも事実です。
こうなっていると当然ながらシャッタースピードの精度も出ていません。
「Fシリーズ」のシャッターは幕ブレーキに問題を抱えているものも多く
ちょっと整備にコツも必要ですが
大概の場合、しっかり整備すれば
再び歯切れの良いシャッター音を聴かせてくれます。

キヤノンFシリーズはどれもそうですが
プリズムの腐食がかなり多いカメラです。
上の画像でも確認できますが
今回もとてもそのままでは使い物にならない程
プリズム中心縦方向に大きな腐食が出てしまっています。
特に「FX」「FP」「FT」は交換用の
キレイなプリズムの確保が難しく
毎度頭を抱えるところなのですが
今回はご依頼者様の方で比較的腐食の少ないプリズムを
ご用意いただいたためそれと載せ替えることで対処します。
あまり気にならないレベルで腐食の少ない「FT」は
本当になかなか見つかりません…困ったものです。
FTは露出計のSW構造で前期・後期に分けることができ
絞り込みレバーと連動して露出計SWがon/offされるのが前期で
後期は基本的に露出計のSWは常にonとなっていて
絞り込むことによって明るさに応じて正しい位置に指針が動きます。
ただ、バッテリーチェック時の「ASA100/シャッタスピードX」の
位置だとBCを巻き戻し部レバーでonにしない限りは
露出計もoffとなります。
FT後期を使っている方で
電池消費が気になる方は知っておいていただければと思います。

これから本格的に分解整備に取り掛かります。
まずはシャッター周りの動きを改善していきます。
その後、ミラー駆動部・巻上機構整備
ファインダー清掃、露出計調整と一通りの整備を行います。

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キヤノンAE-1のカメラ修理

今日は「文化の日」で祝日ですね。
「文化の日」の由来は
平和と文化を重視した日本国憲法が公布されたことを記念してとのことですが
日本国憲法がこの日に交付となったのは
この日が明治天皇の誕生日であることが理由でもあるようです。
個人的には「文化の日」と言えば
私の生まれ育った呉市の「小祭り」の日で
私の実家から最寄りの「平原神社」でお祭りが行われ
神輿に太鼓や笛、「やぶ」が町を回り昔は
1日中賑やかでした。
「呉の小祭り」の話をし始めると
止まらなくなりそうなので話をかえますが
「文化の日」にちなんで今日は
「レコードの日」、「文具の日」、「まんがの日」
「ビデオの日」、「クラシックカーの日」等々の
文化的なジャンルの記念日が制定されています。
この中で一番縁があるのはやはり「レコードの日」ですかねぇ
オーディオマニアではないですが
レコードは昔から買い集めたものが大量にあるので
レコードを聴ける環境だけは未だにキープしています。
アナログ盤の音は趣があってよいですよ。
一時期は新しいレコードなんて全く出ることがなかった時期もありましたが
最近は新譜や復刻盤がレコードで新しく出てくることも多く
嬉しい限りです。
フィルム写真もレコードと同様に何とか生き残ってほしいものですねぇ
「フィルム写真文化の日」とか制定されてもいいですよねぇ…

さてさて

本日は「キヤノンAE-1」のカメラ修理を行っています。
70年代~80年代の一眼レフ普及機クラスを
まさに牽引としたともいえる「キヤノンAシリーズ」の
一号機でもあり全ての「Aシリーズ」の基本形ともなるカメラです。
1976年4月に発売されました。
世界初のマイクロコンピュータ搭載カメラで
これ以降のカメラの電子化・自動化への道筋を付けたカメラだと思います。
TTL開放測光によりシャッタースピード優先オート露出を搭載します。
それまでの「SS優先機」というと
露出計の指針を物理的に挟み込んで連動する絞りを設定する形式でしたが
それを完全に電子制御で行います。
中身や生産ラインの効率化もますます進み
同様の機能を持つ前モデル「キヤノンEF」に比べ
300点もの部品を削減しています。
価格もFD50mmF1.4s.s.c付きで81,000円と戦略的で
AE-1の登場によりまたもやついてこれなくなった
一眼レフメーカーの撤退が相次ぎ淘汰されていきます。
こう書くとバリバリの電子制御の塊の最新鋭機種とも感じられますが
確かに当時の最新鋭ですが
中身を見るとフレキは採用されているものの
まだまだ機械的制御も多く残っていたりします。
一番それを感じるのはSSダイヤルから摺動抵抗に連動する
「連動糸」がまだ残っていることですかね…
A-1になるとこういう部分もなくなっていくのですが
なかなか機械的部分と電子制御が絶妙に組み合わされた構造になっています。

基本的に電子制御部分は意外に丈夫にできていて
妙な分解品で電子部品をショートさせたり
フレキを切ってしまわない限り
電子制御部に致命的なトラブルが起こることは少ないカメラかと思います。
もちろんこれからさらに経年劣化が進むと
何とも言えない部分がありますが
現存している未整備の個体でそれほど致命的な問題が起こっている個体は
少ないのではないかと思われます。
電子制御カメラは電子部品そのものの問題より
それに関連する接点や機械的連動部、シャッターを制御するマグネット部に
関連するトラブルが多くを占めると思われます。
今回お預かりしているAE-1も電池を入れると
電源は入り露出計も動作するのですが
どうにもシャッターが切れない状態です。
結論から言うとマグネットの固着が原因でした。

マグネット及びそれに関連する接点の清掃で
シャッターは安定して切れるようになったものの
定番のシャッター鳴きやオート時の絞り制御の不具合
さらに露出計も不安定とやはりそれなりのトラブルは
いくつか抱えてしまっている状態でした。
しかしながらどれも積年の汚れや油脂類の経年劣化によるものがほとんどです。
分解して隅々までキチンと清掃し
動きやすい環境を整えた上で機械的・電気的な調整を行えば
安定した動作を取り戻すことができると思われます。
A-1まで機能が膨らむとなかなか難しい部分もかなり増えるのですが
AE-1はある意味、シンプルな部分も多いので
この類のカメラとしてはかなり丈夫なほうに入ると思います。
しっかり整備してこれからも長く楽しんでいただけると思います。

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ペンタックスMEのカメラ修理

今日は「いい血圧の日」なのだそうです。
「いい(11)けつあつ(two=2)」(いい血圧)と読む
語呂合わせからだそうですが…だいぶ苦しいな(苦笑)
でも私もそれなりの年齢になってからは
血圧にはかなり気をつけています。
高血圧が引き起こす病は
動脈硬化からの脳梗塞・脳出血、心筋梗塞等々
命の存続に直結する重篤なモノばかりですものね…
一時期少し血圧高めなこともありましたが
すぐに対処したのがよかったのか
ここのところは比較的良好な値をキープしています。
50歳過ぎると1日数回の血圧測定はもはやルーティンですねぇ(苦笑)
でも血圧ってほんのささいなことでも数値は激しく上下するので
何が正解なのかわからなくなるのですよねぇ
私は糖尿病持ちでもあるので血糖値も小まめに計測していますが
ここ数年は普段の食生活もそれなりに節制しているので
どの数値も比較的落ち着いています。
まぁあまり長生きできるとは思っていないですが
ギリギリまで元気に仕事できていないと
まともに生活できないですからねぇ
生涯現役が貫けるように気をつけて頑張ります!

さてさて

本日はペンタックスMEのカメラ修理を行っています。
「ペンタックスMシリーズ」の基本形ともいえるカメラですね。
1976年12月発売のカメラです。
シリーズのコンセプトである
「小型軽量化」、「電子化によるAE化」、「システムの充実」に
忠実に沿ったカメラです。
絞り優先オート専用機ということで
機能はかなり絞り込まれてはいますが
軽快な操作感ややはりそのコンパクトさがかなり魅力的です。
人気も高くヒット作となり現存する台数も多いのですが
コンディションは千差万別です。
ME系のカメラで定番なトラブルはミラー駆動部のゴムブッシュ劣化による
「ミラーアップしたまま固着」というものが有名ですが
対策を行ってしまえば直るトラブルでもあります。

今回お預かりしているMEはミラーの動きも問題なく
精度はともかく一通り動作はしているのかと思ったのですが…
いやいや、なかなかそうはいきませんね…
露出計のチェックを行うと
設定・明るさに全く関係なく常に「OVER」が表示された状態で
シャッターも最速(1/1000)でしか(オート時)切れません。
CdSからの信号が断線かなにかで全く来ない状態かと思われます。
これはなかなか厄介な状況かと思われます。


基板内異常があると正直なところ相当苦しい状況なのですが…
調べてみたところ基板内に問題はなさそうで
やはりどこかのハンダか接点かで接触不良が起きているようです。
シャッターユニットやミラー駆動部の整備を並行して行いつつ
電気的な整備も行っていきます。
おそらく何とかなると思われます。
分解品でフレキが切れたり破損している個体は問題外ですが
普通に扱われているME系はそんなに致命的なトラブルを
抱えている個体は少ないと思います。
キチンと整備してやれば多くの場合は快適に使えるようになると思います。
今回もこのままではとても撮影できる状態ではありませんでしたが
快適に使える状態に仕上げてご依頼者様にお渡しできればと思います。

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