日別アーカイブ: 2025年11月29日

ミノルタSR-T101のカメラ修理

今日は旧暦10月10日で「十日夜」(とおかんや)ですね。
主に東日本で行われている収穫祭で
田の刈り上げのお祝いの行事です。
稲刈りが終わって田の神が
山に帰る日とも言われています。
「かかしあげ」や「わらでっぽう」が
行われる地域もあるそうです。
西日本では同様の刈上げ行事である
亥(い)の子(こ)が行われます。
いずれにしても収穫の時期が終わり
冬が始まる合図ですね。
夜は寒いですが地域によっては
「十五夜」や「十三夜」と同じく
「十日夜」もお月見を行う風習もあるそうです。
十五夜と十三夜どちらか片方の月見しかしないことを
「片月見(かたつきみ)」や「片見月(かたみつき)」と呼んで
縁起が悪いとも言われていますが
「十日夜」と合わせて計三回の月見ができると
とても縁起が良いと言われているそうです。
今日の月齢は8.8です。上弦を少し過ぎたところです。
今日も良い天気が続きそうなので
夜にはキレイな月が見られそうですね。

さてさて

本日は「ミノルタSR-T101」のカメラ修理を行っています。
1966年発売のカメラです。
ミノルタ初のTTL測光の露出計を内蔵したカメラです。
そしてミノルタ初の開放測光機でもありますね。
開放測光に対応するため設定絞り値をボディ側に伝達する
爪を追加したMCロッコールレンズが同時期に発売されています。
露出計関連以外の機械的機構は
前身の「ニューSR-7」で採用されたものを引き継いでいます。
使いやすい露出計に加えて操作感もよく丈夫だったため
多くのユーザーに支持されロングセラー機となりました。
SR-T101としては7年間生産が行われ
その後に続く「SR-Tスーパー」「SR-T101改」
「SR505」「SR101」も基本的な構造に変わりはなく
「SR-T101」のマイナーチェンジ版といえると思います。
ミノルタMF機械制御機を代表するカメラだと思います。
生産台数も多いため現存している個体も多く
見かける機会の多いカメラだと思いますが
意外と良いコンディションの個体は少ないと思います。
丈夫なカメラなので致命的なトラブルは少ないですが
丈夫さゆえに使いっぱなしで本来の動きを失っている個体が
ほとんどではないかと思われます。
汚れてても油切れでもとりあえず健気に動いている個体が
多いカメラだと思います。

お預かりしている「SR-T101」も
とりあえずは動作していますが本来の状態ではありません。
巻上は妙に重くシャッター音も不自然です。
低速シャッターに設定すると頻繁に
ミラーアップしたままになってしまいます。
そんな状態なので当然高速シャッターの精度は出ていません。
そしてセールスポイントのひとつでもある
露出計は接触不良のためか非常に指針が不安定な動きをします。
何かが破損していたり致命的な故障があるわけではないですが
これでは快適に撮影はできない状態です。
全体的な整備を行って本来の動きを取り戻す必要があります。

昨日の「SR-1s」がこの「SR-T101」から
露出計を撤去したような構造なのですが
露出計が乗ることと
その露出計が開放測光なために
SSダイヤルやレンズからの絞り伝達機構が不可欠となります。
もちろん露出計を駆動するための電池室も追加となります。
ということで昨日のSR-1sと比べると
随分にぎやかな内部構造となっています。
SS設定や絞り情報の伝達、
そしてファインダー内SS表示は糸連動です。
もうさすがに手慣れた部分ですが
昔はこの糸連動に苦労した時期もありました…(苦笑)
修理依頼の多いカメラなので見慣れた光景ですが
油断せずに慎重にこれから分解整備を行っていきます。

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