ミノルタALSのカメラ修理

今日は「さくらの日」だそうですよ。
都内は正にソメイヨシノが見頃を迎えていて
当店の近くだと「中野通り」の桜がなかなか見事です。
早いものだと先週末にほぼ満開を迎えた木もありましたが
全体的にはまだ蕾も結構見られ
もうしばらく楽しめそうです。
ただ今週末の天気は荒れるようなので
それ次第かもしれませんね。
今は世の中も普通ではない状態なので
遠目に歩きながら楽しむ程度ですが
それでも咲き誇る桜を眺めていると少し癒されますね。
ちなみに中野通りに比べると例年少し開花の遅い
哲学堂公園も昨日通りがかったところ
こちらも見頃を迎えていました。

さてさて

本日はミノルタALSのカメラ修理を行っています。
「ALS」と聞くとちょっと馴染みが薄いかもしれませんが
ここのブログでもたまに登場する
「ミノルチナS」の後継機です。
当時のレンジファインダー機としては
非常にコンパクトで特にボディの薄さが魅力のカメラです。
基本的構造はミノルチナSと同様ですが
露出計がセレン光電池を使用したものから
CdSを使用したものへと変更となり
それに伴って電池室やon/offスイッチが追加されています。
シャッターユニットはセイコーSLVで最高速は1/500
レンズはロッコールQF40mmF1.8の大口径レンズです。

お預かりしているALSは
まず巻上はできレリーズも押せるのですが
シャッター羽根が全く開きません。
レンズシャッター機定番の羽根粘りだと思われます。
絞り羽根にもかなり油シミが見られるので
こちらも清掃が必要です。
電池室裏側には腐食が見られ
露出計は全く動きません。
レンズ・ファインダーにもカビが見られ
全体的に一通りの整備が必要な状況です。

まだ現状チェックを行っただけで
これから本格的に作業に取り掛かります。

ミノルチナ+ALSのシリーズは
「マニュアルの高級機はある程度
大きく重くないと偉そうに見えない」という
当時ならではの風潮のせいもあり
セールス的にはいまひとつだったらしいのですが
現在の感覚で見ると非常に魅力的なカメラです。
特にALSは少々イメージが地味なせいもあり
不遇な扱いを受けているような気がします。
個人的には非常に好きなカメラです。