オリンパスペンFのカメラ修理

今日は「マッチの日」だそうですよ。
1948年(昭和23年)のこの日に
配給制だったマッチの自由販売が
認められたことに由来しています。
この配給制度も長期化する戦争のため
物資が不足していたことが原因なのですよね
米、味噌、塩、砂糖、木炭。。。いろいろな生活必需品が
配給制となっていた時代がありました。
戦後もたばこや酒などはある時期まで
切符による配給制が続けられ
形骸化していたものの米に関しては
1982(昭和57)年まで配給制が行われていました。
そういえば近所の生協のことを
ばあさんは配給所って言ってたなぁ
いけんいけん、マッチの話だった(苦笑)
さすがにマッチを擦ることは最近なくなりましたね
それでも登山に行っていた頃は
マッチがいざというときに確実に点くという理由で
防水加工したマッチを持ち歩いていましたが…それも今はないですし…
そういえば高校生の頃、
「どこでも擦れるマッチ(硫化燐マッチ)」を持ってたなぁ
カッコつけて靴の底なんかで擦るんですよね
そういうのに憧れる年頃だったからなぁ…
でもマッチを擦るときのあの独特の匂いはいいですよねぇ
あ、何だか無性にマッチ擦りたくなってきた
どこかに残ってなかったかな(笑

さてさて

今日は「オリンパスペンF」のカメラ修理を行っています。
最近FTも含めて「ペンF系」の修理多いですね。
何度も書きますが世界初のハーフ判一眼レフで
単純に既存の一眼レフをハーフ化したわけでなく
ハーフ判ならではのコンパクトさを実現するために
非常に凝った独創的な構造で作られたカメラです。
機械的構造として同じような構造を持つカメラは存在せず
そういう意味でも「孤高のハーフ判一眼レフ」と言えると思います。
今となってはこの構造だけでも
非常に貴重な存在ではないかと思います。
かなりヒットしたカメラなので
それなりに現存数は多いのですが
近い将来には非常に貴重な存在となりそうな気もします。
ただ、その独特な構造とコンパクトさ故に
多少華奢な部分があるのも事実で
汚れ等でミラー駆動部や巻上機構部の動きが
多少悪くなってくると
連携部がジャムってしまい
ミラーアップしたままになったり
巻上ができなくなるというようなトラブルも多発します。
一旦ある程度まで分解して組みなおすと
連携部がリセットされて簡単に直ったりもしますが
根本的に動きの悪いところを改善しないと
またそのうちに同じトラブルを発せさせることになってしまいます。
比較的、簡単にバラせるカメラではあるのですが
調整や組み立てには経験とコツが必要です。

お預かりしているペンFも
「シャッター切れず、巻上できず」の状態です。
ミラーは普通にダウンしている状態です。
最初は巻上ロックが解除できなくなったのかな…と思いつつ
分解していきましたが
そうではなくシャッターはチャージ状態なのに
レリーズができない状態になっているようです。
ロータリシャッターは分解してみないと
チャージ状態かリリース状態なのかさえ
よくわからないのは整備する側としては
ちょっと不便ですねぇ
レリーズボタンは押し込まれた状態で固着しています。
レリーズ周りをいろいろ調べていると
まずはレリーズは通常の位置に戻って
フリーな状態になったのですが
それでもシャッターは切れません。
何かおかしな部品の掛かりになってしまっているようで
レリーズしようにもできない感じです。
結局、いろいろやっているうちに
噛みこんでいる箇所が見つかり
まずは普通にシャッターを切ることができました。
どうしてこんなややこしい噛みこみになってしまったのかというと
やはり巻上+レリーズ機構部の汚れによる動作不良と思われます。

駆動部分は念入りに清掃を行い
最小限の注油を行います。
構造上、ミラーボックスを外さないと
ファインダーの清掃もできないので
組み立てるまえにファインダーの清掃も行います。
一旦安定して動くようになれば
そう簡単におかしなことにはならないカメラです。
軽快な2回巻上が非常に気持ちよいカメラです。
私も一時期使っていました。
また自分で使うように今のうちに1台確保しておかなくては…(笑

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