リコーオートハーフSEのカメラ修理

今日は「道の駅」の日だそうですよ。
言われてみれば「道の駅」っていつ頃から始まったのだっけ?と
思って調べてみると
1993(平成5)年4月22日に103ヵ所の
「道の駅」が第1回登録されたのが始まりだそうです。
今日の記念日もこの日付が由来なのですね。
それから「道の駅」はどんどん増え続け
2020年3月時点で「道の駅」の全国登録数は1173ヵ所に上るのだそうです。
高速道路では昔からSAがそれなりに充実していましたが
一般道ではなかなかこういうものはありませんでしたものねぇ
休憩にも使いやすいですし
お土産や地元特産品も手に入ったりしますし
ドライブ途中で見かけると「ちょっと寄ってみようか」って
気になりますものねぇ…
まぁ私は今やクルマ持ってないので
立ち寄ることもないのですが…(笑)

さてさて

本日は「リコーオートハーフSE」のカメラ修理を行っています。
オートハーフもコンスタントに修理依頼のあるカメラです。
露出はセレン光電池を利用する露出計に連動して自動
ピントは固定焦点でこれまた合わせる必要なし
さらに何と言ってもオートハーフの特徴でもある
ゼンマイ仕掛けの自動巻上
あらかじめゼンマイを巻いておく必要はありますが
シャッターボタンをおしてシャッターを切れば
すぐに次のコマに自動で巻き上げてくれます。
そりゃ90年代以降のオートフォーカス機ならそれも当たり前ですが
電池さえ使う必要なくてこれだけ自動化されているのですよ
それも1960年代に…
こういう機械仕掛けは撮影していも楽しくなりますよね
何もかも自分で設定するマニュアル機も操作する楽しみがありますが
気軽に構えるだけでパシャパシャ撮れるオートハーフは
また違った意味での楽しさのあるカメラです。
さらに何と言っても他のカメラと間違えようのない
このデザインもいいですよねぇ…
オートハーフもいくつかの種類がありますが
今回のSEはオートハーフEをベースにセルフタイマーが追加されたものです。
ちなみに…オートハーフEはオートハーフSから
セルフを省いたものなのですが…
まぁその辺を言い始めるとややこしくなるからやめましょう(苦笑)

SEは鏡面仕上げのシルバーと波紋柄黒の2色が発売されており
今回は鏡面シルバーの個体です。
かなり長い間使われずに仕舞い込まれていた個体とみられ
レンズ・ファインダーにはかなりのカビやゴミが見受けられます。
ファインダーレンズの一部は接着剤の影響かと思われますが
四隅が一部溶けてしまっていてこのままでは
清掃しても視野に悪影響がある状態だったので
ここは中古良品と交換します。
オートハーフの特徴でもあり問題点ともなる
フィルム室裏に大量に貼られた遮光用モルトはもちろん全滅です。
最も心配の種となるセレン光電池は多少の劣化はあるものの
調整でなんとかなる程度に起電はできています。
起電できない状態のセレン光電池も多く
そうなるとなかなか使えるセレン光電池を入手するのも
最近は難しくなってきたので修理が難しくなります。
最大のセールスポイントでもあるゼンマイ巻上は
油切れで多少動きが悪いものの
整備を行えば問題ない状態に改善できそうです。

そうして整備が一通り完了したオートハーフSEは
非常に快適に動作するようになりました
ファインダーもレンズも非常にクリアな状態で
露出計やオートの精度も問題ございません。
ゼンマイ巻上も非常に歯切れよく快調に巻き上げてくれます。
フィルム室内は劣化したモルトの影響で
塗装が剥がれてボロボロな部分も多かったのですが
そこもできる限りキレイに仕上げました。
気持ちよく使っていただける状態になっていると思います。
造られた時代が時代のなので
サイズ的には非常にコンパクトなのですが
重量は見た目とは異なりずっしりとしています。
この時代ならではのモノの質感とも言えますね。
カバンの隅にでも気軽に入れて置けるサイズなので
どこにでも持って行ってもらって
いろんな写真を撮ってもらえればと思います。
ハーフ判でたっぷり撮れるのもいいですよね!

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