今日は「路地の日」だそうですよ。
「ろ(6)じ(2)」(路地)と読む語呂合わせからですね。
路地…密集市街地に形成される狭い道のことですね。
私が生まれ育ったのは広島県の呉市というところなのですが
地形上、平地の少ないところで
私が住んでいたところも斜面に住宅が密集していた地域でした。
で、住宅の間を縫うように人がすれ違うのも大変な
小さな路地や石階段がたくさんあったのです。
そういう路地や階段も子供の頃の私たちにとっては
いい遊び場で、狭くって危なっかしくもあるのですが
クルマは入ってこれないのである意味、良かったのかもしれません。
で、最近、墓参りに行ったついでに
昔、走り回っていた狭い路地や抜け道を歩いてみたりもするのですが
「こ、こんなに狭かったっけ???」と思うところも多いです。
それでもまだ今でも通れるところはまだ良くて
草や木に覆われて通れなくなってしまっているところや
あまりに急な階段で危険なので閉鎖されているところとかも
たくさんあって40年以上の時間の経過を感じます。
でも当時の風情の残った路地や石階段は
懐かしくもあり趣深くもあり何ともいいものですね。
さてさて
本日はオリンパスOM-1のカメラ修理を行っています。
最近は少し依頼の頻度も減ったような気もしますが
それでもまだまだトップクラスで
修理依頼の多いカメラです。
機械制御シャッター機で軽量コンパクトな一眼レフというと
このOM-1かペンタックスMXくらいしか選択肢はないかと思います。
MXはいろいろ気難しい部分も多いカメラなので
使い心地や安心感までトータルするとやはりOM-1が
良いのではないかと個人的には思います。
そんな背景もあって当時も非常にヒットしたカメラで
現存数も多いカメラですが
現在でも非常に人気の高いカメラでもあります。
ただし、他メーカーができない(やらない)
軽量コンパクトさを実現するために
様々な独自性の高い工夫や構造をしている上に
やはりこれだけ製造されてからの年数を考慮すると
華奢な部分も多少はあり
長い間、未整備の個体に関しては
安心して使うためにはやはり整備が必須なカメラでもあります。
そういう理由からも整備依頼が多いのかと思います。
お預かりしているOM-1は
まずスローガバナに名張・固着があり
SS1秒でシャッターを切るとシャッターが開いたまま
完全に止まってしまいます。
もう少し速いSSに設定しなおすと何とか切れてくれますが
低速時の精度は全く出ていません。
さらに高速シャッターに関しては1/1000、1/500時には
シャッターは全く開いていません。
1/250で何とか開きますがこれでも実際に写真を撮ると
写真の片方が少し暗くなると思われます。
シャッター先幕・後幕の幕速バランスが崩れていて
先幕に後幕が追い付いてしまい閉じてしまう状況です。
露出計は2段ほどオーバー目に出てしまっており
ファインダーも曇っています。
定番のプリズム腐食こそありませんが
やはり全体的に整備が必要な状況です。
さらに露出計SWの接触不良もあるようで
たまになかなか露出計が動かないことがあるようです。
スローガバナやシャッターの問題は
幕軸やOM独特の底部3連ギアや巻上機構を
徹底的に清掃しスムーズな動きを取り戻します。
ファインダーに関しては
今回もそうですが接眼レンズのバルサム面のクモリは
残念ながら除去できません。
プリズム面やスクリーン、接眼レンズを
できる限り清掃いたします。
今回のOM-1はMD対応の中期モデルですが
巻上も非常にスムーズに改善でき
シャッターの精度も申し分ない状態に仕上がりました。
これで安心して撮影に使っていただけると思います。
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