今日は「ピース記念日」だそうですよ。
ここでいう「ピース」はタバコの「ピース」ですね。
1946(昭和21)年のこの日に
「ピース」が売り出されたことを記念してが制定された記念日だそうです。
当時の値段は10本入り7円で日曜・祝日に1人1箱で限定して販売されたが
東京・有楽町駅売店では
販売と同時に1時間で1000箱が売り切れたといわれています。
私の記憶がある頃にはじいさんが吸っていたのは「ロングホープ」だったのだけど
元々は「ピース」吸っていたのですよねぇ…
家の中にピースの缶がいたるところにあって
将棋の駒が入っていたりとか小物入れに再利用されていました。
しかしじいさんも両切フィルターナシの缶ピーって
なかなか強烈なタバコ吸ってたのですよねぇ
…と思いながら何となく調べていたら…
今でもピースって現行販売されているし
両切の50本入り「缶ピース」も売っているのですねぇ…
一缶1500円か…今や普通の20本入りタバコが600円ですものねぇ
私が吸い始めた頃は国産の標準的なモノで200円だったなぁ
もう私は禁煙してから随分経つので
現在のタバコ事情には疎いのですが
「ピース」のあの独特の甘い重厚な香りはいいですよねぇ
ファンが多いのも頷けます…
もう禁煙して何年も経つのにいまだにたまにですが
「あ~!こういうときは一服して落ち着きたいなぁ」と
思うことがまだあります(苦笑)
まぁさすがに思うだけで吸いはしませんが…
タバコ吸っていた頃に朝一で火をつけて思い切り吸い込むと
血管が収縮して頭が軽くクラっとなるのですよ
今の私の身体で同じことが起こると命に関わる気がします…(汗)
まぁ、でも吸いたくなる気持ちはわかりますけどね…
さてさて
ピースが当時のタバコの定番だとするならば
現在の当店のカメラ修理の定番中の定番は
やはり「オリンパスOM-1」ですね!
今年に入ってから1台目のOM-1の順番が回ってきました。
なんだかんだで毎月、2~3台は修理しているような気がします。
他に修理依頼の多いのは当店の場合、
ペンタックスSP系やミノルタSRT系ですが
それらに比べてもOM-1の依頼台数は圧倒的に多いです。
修理依頼が多いってことは単純に「壊れやすい」ということではなく
それだけ使っている方、今からでも使ってみたい方
新たにOM-1を手に入れた方…が多いということだと思います。
それほど圧倒的な人気のあるカメラだと思います。
ベテランの方々は長年の経験でいろいろ考えもあるので
また異なる場合も多いのですが
何と言ってもOM-1の人気の要因はその軽さと小ささですよね。
特にフィルムカメラを始めたばかりとか
これから始めるという方にとっては
この大きさと重さは結構重要な問題で
機材が重いとそれだけで持ち出す気力が削がれてしまいますものねぇ
気軽に持ち歩けて気軽に撮れるカメラが人気なのはやはりわかります。
それを言い始めると新しめの全自動電子カメラがベストかもしれませんが
そこはせっかくデジタルでなくフィルムカメラを使うのなら
できる限りマニュアルで昔ながらの操作も楽しみたいと思う方も多く
そういったバランスをとっていくと
ベストはOM-1あたりになるのかと思われます。
もちろん当時から人気の非常に高いカメラなので
家から出てきたカメラが「OM-1」ということも
非常に多いということもあると思います。
お預かりしている「OM-1」は
まずシャッターが全く切れません。
シャッターが切れないということで当然巻上もできません。
よくあるのが底部3連ギアがジャムっているパターンですが…
今回はそうではないようです。
無理に動かすことはせず慎重にいろいろ見ていくと…
どうやらチャージは正常に完了しているようで
レリーズするとまずミラーチャージを解除して
ミラーアップを行うはずなのですが…
チャージが解除されてもミラーが動かないようです。
チャージ解除の状態で少しミラーの動きを補助してやると
何とかミラーアップされシャッターも正常にきれました。
その後の巻上も正常に行えます。
ミラー駆動部が強烈に固着してしまっているようです。
加えて幕軸にもかなるい粘りがありシャッター精度も全く出ていません。
さらにこのOM-1、クランクを引き上げても
裏蓋が全く開く気配すらありません。
劣化したモルトか何かが接着剤のような役割になって
裏蓋を固着させてしまっているようです。
おそらく何十年も使われずに眠ったままなのだと思われますが
これを気持ちよく目覚めさせるには
ちょっと手がかかりそうです。
まだ現状確認を行ったのみの状態ですが
永い眠りからしっかり覚めてもらって
以前と同じように仕事していただくためにも
入念に整備を行っていきます。
いきなり起こして「さぁ動け!」なんて言っても
動けるわけがないですものねぇ
そんなことしたら壊れていない部分まで壊れてしまいます。
まずはストレスなく動ける状態になるように
ゆっくりリハビリしながら目覚めていただきます。
少し華奢な部分もあるOM-1ですから
各部の整備は慎重に行っていきます。
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