キヤノンF-1のカメラ修理

今日は「シーチキンの日」だそうですよ。
いわゆるツナ缶ですね。
国内だけでも様々なメーカーからツナ缶が出ていますが
それらを代表する商品ですね。
日付は「シーチキン」の製造販売を手がける
はごろもフーズ株式会社の創業日である
1931(昭和6)年5月25日が由来となっています。
同じような価格ならやはりはごろもの「シーチキン」を
いまだに買ってしまいます。
いろいろな調理にも使えますし
そのままでもご飯のおかずにもなるし
お酒のつまみにもなりますものねぇ
なんだかんだで常に数缶は常備しています。
そういえば昨日のブログで卵焼きの話をしましたが
うちのばあさんが一時期、シーチキン入りの卵焼きを
やたらとお弁当に入れていた時期があって
私もそれを喜んで食べていましたねぇ
さすがにこの場合は甘さを抑えた卵焼きで
そこも少し新鮮だった記憶が…
長らく味わっていない味だけど
自分でも同じように作れるかな…
今度やってみます!懐かしい味に再会できるかも!!!

さてさて

今日は「キヤノンF-1」のカメラ修理を行っています。
「プロの使用に耐えうる最高級機を開発すべし」という使命を受け
5年の開発期間を経て1971年に発売された
キヤノンの社運を賭けたフラッグシップ機です。
結果としては商業的にも大成功で
レンジファインダー機の名機をいくつも製造していたため
一眼レフの開発には大きく立ち遅れていたキヤノンが
一眼レフのメーカーとしてもトップに並ぶことになりました。
ライバルは言わずとしれたニコンF2ですね。
見た目には対照的なデザインの両機ですが
共通するのは何にでも対応できる高いシステム性と
過酷な条件にも耐えうる堅牢性です。

高級機でもあることもあり
長らく死蔵されている個体でも保管状況が良いものが多く
とりあえずは動作している個体が多いのは
F-1、F2、両機に共通する部分ではありますが
さすがに登場から50年以上経過したカメラです。
そのままの状態では健気に動作はしていても
本来の動きでないことがやはり多いと思われます。

今回お預かりしているF-1は長らく死蔵されていたものではなく
おそらく比較的近年にそれなりに
手は入れられているのではないかと思われます。
最低限、モルト類は交換されている形跡が確認できます。
それでもやはり高速シャッターの精度はイマイチですし
露出計にもそれなりにズレが見られます。
巻上からも油切れの兆候が見てとれます。
手が入っている…といってもモルト交換のみかもしれないですね。
動き的な問題は当然として
ご依頼者様からもご指摘されているのですが
ファインダー内露出計表示が少々おかしなことになっていて
通常、露出計範囲外の目印となる上下の赤い指標がありません。
(低速シャッター時に連動範囲外を知らせる赤い指標ではなく
常時両端に表示されている赤い指標)
その指標と部品的にはセットになっている
BCに使用する四角い出っ張りもファインダー内に見えません。
あまりこの部分が脱落するなんて見たことがないのですが…
外れて内部に落ちているのか
分解歴があって何かの間違いで外してしまったのか…
おそらく自然に外れたものかとは思われますが
ちょっと取付位置的にも難儀な場所なので
少し苦労するかもしれません。

 

まだ取り掛かり始めですが
これから本格的に分解整備に取り掛かります。
赤指標、見つかればいいのですが…
なければ部品取りから移植で対応します。
シルバーの設定がないので
イメージ的に刷り込まれているのもありますが
F-1は本当に黒が似合うカメラですね。
また旧書体のキヤノンロゴも黒字に白文字が似合う気がします。
今でも非常に人気が高いのは
やはりこの文句なしのカッコよさも要因の一つだと思います。

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