キヤノンⅡS改のカメラ修理

今日は「世界トイレデー」だそうですよ。
人がトイレで過ごす時間は1年間で2週間にもなると
いわれているらしいです。
結構、長い時間トイレで過ごしているのですねぇ
確かに落ち着きますものね(笑)

さてさて

本日は「キヤノンⅡS改」のカメラ修理を行っています。
キヤノンのバルナックタイプのカメラは
モデル表記が全くないので
モデルを特定するのも一苦労です(笑)
特定するポイントはシャッタースピードだったり
X接点の有無だったり、感度メモ版の有無だったりしますが
細かいマイナーチェンジ版とかは外観のみでは
判別不能だったりします。

今回、お預かりしているのは「ⅡS改」
「ⅡS」名乗りますが実質的には
「4Sb改」から1/1000を省略したモデルだと思われます。
ちなみに「4Sb」と「4Sb改」の違いは
シャッタースピードダイヤルが倍数系列になったこと
(ダイヤルデザインも若干変更)
巻上ノブ部分に手動で何枚撮りのフィルムが
現在入っているかをセットできるようにななったことです
この時代にはマイナーチェンジの際に「~改」と
ネーミングされることが多いのですが
これも時代を感じますね。

お預かりの「ⅡS改」はキレイな個体で
キヤノンお得意の可変倍率ファインダーの状態も悪くありません。
シャッターも何とか切れていますが
シャッター幕が劣化してしまっています。
特に先幕のダメージが大きく一旦溶け出したゴム引きのゴムが
再び固まり硬化してしまっています。
これだけゴワゴワに硬化していると正しいシャッタースピードは
もちろん出ないですし
この状態でシャッターを切り続けると幕軸やスプリングにも
かなり負担となってしまいます。
。。。ということで今回はシャッター幕交換の上で
各部点検整備一式を行います。

img_9022

バルナックタイプのカメラはとりあえずこの状態にしないと
シャッター周りを詳しく見ることすらできません。
これからまずは先幕交換から始めます。
幕交換はさすがに重作業ですが
接着剤乾燥待ちの時間等も必要なので
他の作業と並行し慎重に行います。

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