日別アーカイブ: 2020年4月12日

ニコマートFTNのカメラ修理

今日は「パンの記念日」だそうですよ。
パンの焼けるあの香ばしい香りって最高ですよね。
あの匂いにつられて
ついついパン屋さんに入ってしまいますものね。
私は通常、朝ご飯はお米派なのですが
それでもたまにパンをしっかり焼いて
マーガリンたっぷり塗って食べたくなります。
普通に食パンでももちろんいいのですが
最近は焼きあがりがもっちりとした
バタールとかがお気に入りです。
。。。なんて書いていると
焼きたてトーストが食べたくなってきますね。
明日の朝はトーストにしましょう(笑)

さてさて

本日は「ニコマートFTN」のカメラ修理を行っています。
少し前にも1台、整備しましたが
基本的にはニコンらしい非常に丈夫なカメラです。
ただし大きさ重さもニコンらしく
少々大柄ではあります。。。
この時代のカメラは丈夫にできているカメラが多いですが
余裕をもって設計されているのもその一因かと思います。
そのため現在の基準で見ると大きく重いものが多いのは
仕方がないかもしれませんね。
この時代のカメラの心臓部といえば
やはりシャッターユニットということになると思いますが
ニコマートにはコストの関係もあり
ニコン自社製ではなく
コパル製の金属羽根縦走りシャッターユニットを搭載しています。
いわゆる「コパルスクエア」と呼ばれる
ニコマート以外のいろいろなカメラでも採用されている
非常に優秀なシャッターユニットです。
少々作動音の大きいシャッターですが
これがまた非常に丈夫なシャッターユニットで
少々汚れていようが錆びていようが油切れだろうが
何とか動作してしまうシャッターです。
その丈夫さゆえに精度が狂ってしまっているのに
そのまま使われてしまっていることも多いシャッターです。

お預かりのニコマートFTNも
シャッター羽根の汚れや駆動部の若干の油切れにより
高速シャッターの精度は今一つです。
加えてニコマートFTNといえば
開放F値補正操作(ガチャガチャ)の採用で
レンズ交換時の手間が減ったのが利点ですが
今回のFTNはそのガチャガチャが正しく作動していらず
どんなレンズを装着しても
開放F値が1.2にセットされてしまいます。
ご依頼者様は50mmF1.4のレンズを装着して
ネガフィルムで試し撮りをされていたのですが
F1.4がF1.2にセットされても-0.5アンダーくらいで
しかもネガなので大した影響はなかったかとは思われますが
これがF3.5やF4のレンズで撮影していれば
かなり悪影響があったはずです。

ちなみにこれは整備後の写真で
ただしくF1.4の位置にセットされている状態です。
これが整備前に4はガチャガチャしても
赤マークが1.2にセットされてしまう状態でした。

シャッター羽根清掃、シャッターユニット整備
ファインダー清掃、露出計調整等々
一通りの各部点検整備を行いました。
これで安心して使っていただける状態になったと思います。
当時物のニコン純正銀枠フィルターが非常に似合っていますね。

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