月別アーカイブ: 2022年7月

ペンタックスMXのカメラ修理

今日は「ナイスの日」だそうですよ。
「な(7)い(1)す(3)」(ナイス)と読む語呂合わせからですね。
ナイスなこと、素敵なことを見つける日だそうです。
「ナイス」って意外といろんな場面で使いますよねぇ
私は毎晩のようにカープの試合を見ながら
「おお~ナイスプレイ!!!」と言っていますが…
(その割には勝てません…(苦笑))
ナイスガイと言われるようにナイスな仕事をして
ナイスな飯を食ってナイスな毎日を過ごしたいものですよねぇ
まぁ今日もマイペースでがんばります(笑

さてさて

本日は「ペンタックスMX」のカメラ修理を行っています。
頻繁に依頼のあるOM-1のブログで
「コンパクトな機械制御シャッター一眼レフ」というジャンルには
OM-1とこのペンタックスMXしか存在しないと
よく引き合いにも出しますが
その通りで貴重な軽量コンパクトな機械制御シャッター機です。
OM-1と同様にそのコンパクトな大きさを実現するために
各部にいろいろな工夫がされています。
それ故に整備性には少々難もあり
分解整備の難易度としては高いカメラかとも思います。
その上、OM-1と大きく違うのは
LED式の露出計を搭載している部分で
確率としては高くはないですが
LED制御部の電子部品のトラブルが起こると残念ながら
修理不能になることもございます。
されからOM-1もその傾向がありますが
部品の経年劣化もあり
そのコンパクトなサイズと引き換えに
華奢な部分が多いことも事実です。
現行モデルの頃は問題にならないレベルだったと思われますが
発売から45年以上経過する現在で社
しっかりメンテを行っていないと
特に高速シャッターは精度が出ていないものが多いと思います。

お預かりしているMXは
まず巻上レバーシャッターをチャージすると
ミラーが巻上江渡一緒に上がっていってしまい
そのままミラーアップとなってしまいます。
当然、ファインダーは真っ暗となってしまい
この状態で撮影を行うことは現実的ではありません。
シャッター自体はレリーズすると切れ
ミラーも戻ってきます。
ただ、やはりシャッターの精度は全体的に出ていません。
特に1/1000だと完全には開かない状態で
写真の一部が黒くなってしまうと思われます。
露出計も電池を入れても全く動かない状態です。
シャッター、ミラー駆動部、露出計周り
もちろんモルト等も含めて
全体的に整備の必要な状態です。

画像は一通り整備の完了した状態でのものです。
ミラーアップの原因はミラーダウンを保持する部品の固着が原因でした。
それ以外にもシャッター周りを含めあちこちで
動作が渋かったり粘っていたりしたり部分が多く見つかり
駆動部分は全て入念な清掃を行い最小限の注油を行いました。
露出計不動は電池室からの配線の腐食等が原因でした。
露出計本体及びLED制御部には問題はなく
そこは一安心でした。
後から気付いて少々愕然としましたが
レンズ直読絞り値がファインダー内で見えず
原因はファインダーに映し出している小さなプリズムの剥がれが原因でした。
これも補習を行って問題なく見えるように処置を行っています。
動きが落ち着くまで少々様子見している段階です。
この後で最終チェックを行い問題なければ完成となります。

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ミノルタX-7のカメラ修理

今日は7月11日…
「セブン・イレブンの日」ですねぇ
最寄りのコンビニがセブンなこともあり
毎日のように利用していますねぇ…
パンにおむすびに飲み物にちょっとした日用品まで…
近所のスーパーとも購入商品がダブるのですが
なにせいつでも開いているからやはり便利です!
…というかコンビニとスーパーが
徒歩5分圏内にある環境にすっかり慣れてしまっているので
もしなかったら本当に困ります(笑
でもセブンのおむすびやスイーツは
気軽に変えてそれなりに美味しいですよねぇ
味の濃すぎるお弁当類はもうあまり食べられませんが…
今でこそそこらへんにどこでもあるコンビニですが
初めて私の育った町に来たのは
私が中学生の頃…(40年くらい前?)やはりセブンイレブンでした…
その頃は夜中にやっている店なんて市内に全くなくて
真っ暗な町並みの中に煌々と明るいセブンが
やたらと眩しく見えたものです(笑
自宅から歩いて15分くらいのところでしたが
夜中に友達と家を抜け出して
セブンでカップヌードルを買ってお湯も入れ
その近くの小学校の校庭の隅でよく食べてました…
いまだにその友人とは仲が良いのですが懐かしいですねぇ…
意外とセブンイレブンはこれまでのいろんな思い出の中に
登場することも多いような気がします(笑

さてさて

本日は「ミノルタX-7」のカメラ修理を行っています。
私たちの世代だと「X-7」といえばやはり
宮崎美子さん出演のテレビCMですよねぇ~
CM自体のインパクトが強すぎて
あのCMが「X-7」のCMだということを
当時は忘れかけているほどでしたが…
この時代は物品税の関係もあって
各社横並びに絞り優先AE専用のエントリー一眼レフが
40,000円で販売されていました。
OM10やEMやMV1ですね
その中でのCMの効果もあってか「X-7」は相当のヒット商品となりました。
CMだけではなくカメラ自体の出来もよく
洗練されたスタイリングとわかりやすい操作で
このクラスのメインターゲットとなる
初心者にも非常に使いやすいカメラです。
シルバーボディとブラックボディが存在しますが
単なる色違いだけではなく機能と装備が異なっています。
シルバーをベースにブラックボディにはグリップが追加され
ファインダースクリーンにミノルタお得意の
非常に明るいアキュートマットスクリーンが採用され
より快適な使い心地のカメラとなっています。
…非常に魅力の高いカメラではありますが
やはりエントリー機でコストダウンも行わなくてはならないクラスなので
発売から40年以上経過する現在では
いろいろな問題を抱えた個体が多いカメラかとは思います。
電子制御カメラですが
電子回路のトラブルは比較的少ないほうではあるので
しっかり整備すれば使える個体も多いですが
劣悪な環境下で保管されたものは
プラスチック部品の劣化が激しく修理の難しいものも存在します。

今回お預かりしている「X-7」は
使われていない期間もながいとは思われますが
保管環境は悪くないと思われ
コンディション自体は悪くありません。
電池さえ入れてやれば一通りの動作は行えますが
抵抗の問題かとは思いますが
露出計及びオート露出が大幅にオーバー傾向となっています。
シャッタースピードも妙に不安定なので
やはり全体的に整備調整が必要な状態です。

画僧はまだ取り掛かり始めの段階ですが
プリズム前面の腐食モルト跡が写っていますね
フィルム室のモルトが全滅状態だったので
心配はしていたのですが
やはりプリズム前面部に貼られたモルトも加水分解が進んでいて
あと数年放置されていれば
確実にプリズム腐食が発生すると思われる状態でした。
現存するX-7の大半がこのモルトが原因となる
プリズム腐食を抱えているものが多く
ファインダーを覗くと横方向に
黒い帯状に腐食が見えるものが多いのです。
今回は分解前にファインダー上で確認した時点では大丈夫でしたが
腐食が内部で進みかけている状態だと
プリズムを降ろした瞬間にモルトと一緒に
蒸着が剥げてプリズムがダメになってしまうパターンもあるので
プリズムを取り出す際には細心の注意を払います。
今回はモルトは腐食していましたが
プリズムへの影響は少なく問題のない状態だ他ので助かりました。
ただ、もちろんプリズム前面のモルトは全て取り除き
腐食しにくい素材の遮光材と交換しておきます。
露出計・オートの不調はやはり抵抗の問題で
接点や摺動部の清掃でかなり改善し
あとは電気的な調整で問題ない状態にできそうです。
もちろん機械的なシャッターやミラー駆動部の整備も万全に行います。

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オリンパスペンFTのカメラ修理

今日は「ウルトラマンの日」らしいですよ。
1966(昭和41)年のこの日に
TBSテレビで『ウルトラマン』の放送が
開始されたことに由来しています。
さすがに私でもリアルタイムでは見ていませんよ。
私が生まれる3年前ですね。
でも私が子供の頃に何度も再放送されているので
テレビで見てはいるはずですが…
セブンの再放送は結構記憶にあるのですが
初代はほとんど覚えていないなぁ…
リアタイで見たのを覚えているのはエースの後期から
タロウ、レオあたりまでですねぇ
タロウの頃が一番ハマっていたと思います。
毎週出てくる新しい怪獣がやたら楽しみでしたねぇ
今や「シン・ウルトラマン」としてブームも再燃しています。
何だか面白そうなのですよねぇ
見に行けばよかったかな…まだやってるのかな…

さてさて

本日は「オリンパスペンFT」のカメラ修理を行っています。
孤高のハーフ判一眼レフ「ペンF」の改良版で
第三反射面のミラーをハーフミラーに変更し
そのハーフミラーの裏側にCdSと電流計を配置し
露出計内蔵としたカメラです。
それに加えセルフタイマーを装備し
巻上もダブルストロークからシングルストロークに変更されています。
シングルストロークになったため
巻上角はかなり大きくなっています。
少し余談ですがペンFTは巻上角が大きいため
ストラップをつけているとストラップやストラップ金具に
巻上レバーが引っかかり巻上が上手く完了できないことも多く
巻上トラブルだと勘違いしてしまうことも多いので
そこは要注意かと思います。
露出計はSS設定とASA感度設定に連動しファインダー内に
適正絞りを表示し、その絞り値を手動でレンズ側で設定するという方法ですが
ファインダー内に表示されるのは絞り値そのものではなく
TTLナンバーという独自の数字です
レンズ側にもペンFT対応のレンズにはTTLナンバーがあり
(個々のレンズごとに絞り値と一定の法則で対応している)
それを合わせて設定します。
このTTLナンバーを使用することで
レンズごとに異なる開放時と絞り込み時の
対応F値の補正なども行なっています。

お預かりしている「ペンFT」はちょっとレアなブラック塗装です。
ファインダー内にシミが多数見えている状態です。
たまにミラーアップしたままにもなるようで
各部の動きもあまり良くないようです。
ファインダー内のシミはプリズム腐食の可能性もありますが
「ペンFT」の場合は大抵の場合、ハーフミラー部の腐食です。
今回の個体は明らかな分解品で
不用意にハーフミラーを拭いた跡があり
それが原因で蒸着が所々剥がれてしまっている状態です。
これはハーフミラーを交換するしかありません。
それ以外にも以前の分解時に問題を数多く起こしているようで
カウンター窓や採光窓には削ったような跡があり
一部はクラックが入っていたりします。
さらに交換する傷んだハーフミラーの背後に鎮座する
CdS受光体は一部が割れて欠けている状態です。
こういう分解品は中で何が起こっているか読めないので
通常以上に入念に各部をチェックする必要があります。

画像は一通り整備が完了した状態です。
いろいろ細かい部分で問題の多い個体でしたが
何とか問題ない状態に仕上がっていると思います。
露出計やシャッターは精度も含めて全く問題なくなり
非常にスムーズに動作するようになりました。
動きの悪かったミラー駆動部も良好な状態です。
ファインダーも接眼プリズムにわずかにシミが残りましたが
通常覗いている分には全く問題なく
非常にクリアな状態です。
安心してお使いいただける状態になったと思います。
見慣れないせいもあり
ブラックのFTはなかなか新鮮に映りますね。
背間なイメージでカッコ良いです!

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ニッカ3-Fのカメラ修理

今日は「ジェットコースターの日」だそうですよ。
1955(昭和30)年のこの日に
日本初の本格的な「ジェットコースター」が設置された
「後楽園ゆうえんち」(現:東京ドームシティアトラクションズ)が
開園したことに由来しています。
ジェットコースターに関する思い出と言えば…
私の育った呉市の野呂山というところに
昔は小さな遊園地があって
100mの大型滑り台やゴーカートなんかがあって
そんな中に今考えると何でもないチャチな
ジェットコースターがあったのですね
それが当時、(小学校入学前)大の苦手で
ギャン泣きしている私をじいさんがおもしろがって
毎回引っ張って乗せるのですよ(笑
なんであんなに怖がっていたのか
今となってはよくわからないのですが…
それもあって小学校低学年くらいまでは
結構あの手の絶叫系マシンは苦手だったかも…
それが高校も出て自分でクルマも運転して
あちこち遊びに行くよになると
今度はジェットコースターはもちろん絶叫系マシンが大好物になって
いろんなテーマパークでいろんなものに乗りました。
いや、基本的には怖いのですが…怖いもの見たさで
結局何度でも乗る…みたいな…(笑
今?いやぁ今はもう無理だろうなぁ
そんなもの今更乗ったら
どっかの血管が詰まるか切れるかして死にそうです(汗)
絶対に乗りません(苦笑

さてさて

本日は「ニッカ3-F」のカメラ修理を行っています。
ニッポンカメラ…略してニッカです。
1940年代~50年代にかけて
いわゆるバルナックライカコピーのカメラを作っていたメーカーです。
戦時中はライカの入手が困難になったために
パテントを無視してコピーせよとの軍の命令で
造られたのが最初のニッポンカメラです。
その後、戦後も優れたバルナックコピーを製造し
50年代のニッカ3,4、5は現在でも非常に人気の高いカメラです。
残念ながら1958年にはヤシカの完全子会社となり
60年代半ばには完全に吸収合併されてしまいます。
今回の「3-F」はネーミングは「3」ですが
ベースは「5型」で「5型」から
SS1/1000と視度補正レバー、裏蓋開閉機構を省略したモデルです。
発売は1956年で前期モデルは巻上がノブ。
後期モデルは巻上がレバーに変更されています。

この類のカメラでまず心配されるのは
シャッター幕の状態です。
50年代のフォーカルプレーンシャッターはメーカーを問わず
そのままの状態だとまず間違いなく
幕の劣化が進んでおり、幕の硬化、破れ、穴が確認できます。
そうなっているともはや幕交換しか対処方法はありません。
ただ、今回の「3-F」は幕は全く劣化が見られず
硬化もなくしなやかな本来の状態を保っています。
おそらく過去に一度交換されているのではないかと思われますが
その交換も随分昔のことだとは思われます。
幕の状態は良いのですが整備自体はかなり以前のことと思われ
あちこちで動きが悪い部分が散見されます。
シャッターも全体的に動きが悪く精度は出ていませんが
特にスローシャッターはガバナが固着気味で
今にも止まりそうな感じで途切れ途切れで作動している感じです。
1秒になると完全に止まってしまい
シャッターが開きっぱなしになってしまいます…
…ん?1秒で開きっぱなしになるのはよくあるのですが
何だか様子がおかしいな…と思ってよくチェックしてみると
1秒は「T」(タイム)になってしまうようです。
SSの調速カムの設定がおかしなことになっているようです。
他、巻上の油切れやファインダーの汚れ
距離計二重像のズレ等もあり
幕交換は不要ですが全体的に整備の必要な状態です。

画像は一通り整備が終わった状態でのものです。
シャッタは高速からスローまで精度も含めて
全く問題ない状態で安定して作動しています。
小気味よいシャッター音が非常に気持ちよいです。
装着されているされているレンズは
ニッコールHC5cmF2でこちらも一通りの清掃を行いました。
当時ニッカにはニッコールレンズ(日本光学)が
組み合わされて販売されており
同様にバルナックコピーを製造していたニッカのライバルと言える
レオタックスは東京光学のトプコールを装着して販売されていました。
ここでも「海のニッコー、陸のトーコー」と言われていた
ライバル関係が再現していたわけですね。
このニッコールHC5cmF2は少々変わったレンズで
ダブルヘリコイドになっており0.9m(3.3ft)まで
距離計連動でピント合わせができ
さらに距離計非連動とはなりますが
0.46m(1.5ft)まで近接撮影ができるのです。
目測での近接撮影なんて非常に難しいとは思いますが…
いざというときに寄れるのは心強いですね。

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コニカパールⅢのカメラ修理

今日は「防犯カメラの日」だそうですよ。
日付は「な(7)くなれ犯(8)罪」と読む語呂合わせからだそうです。
今やいたるところで防犯カメラは設置されていますね。
幹線道路やコンビニ、大きなマンションのエントランスとかは
まぁ当たり前に設置されているでしょうが
そんなにそころらへんに普通にあるのかな…と思うことがあって
ウォーキング中に気にして周りを見ながら
歩いたことがあるのですが
意外といたるところにありますねぇ
全部が全部稼働しているカメラではないかもしれませんが
思った以上にあって驚いたというのが正直な感想です。
犯罪抑止力という意味では有効だと思いますし
もし何か事故等があったときでも
何があって事故が起きたかも
しっかり記録できていることはいいことでしょうね
そういった意味ではドライブレコーダーも同じようなものですねぇ
今やクルマもバイクもついていないと
何かあったときに不安…と思ってしまいすよねぇ
後ろから突っ込まれたりしたら
何が起こったかわからないうちに
事故に巻き込まれることもあるでしょうし…
過失がないことの証明にもなるでしょうし…
それもこれも映像記録カメラがコンパクトにできて
容量も確保できているからこそできることですね
やぱり技術の進歩はすごいですよねぇ

さてさて

本日は「コニカパールⅢ」のカメラ修理を行っています。
6×4.5判のいわゆるスプリングカメラです。
1940年代から1950年代にかけては
このタイプのカメラが多かった時代です。
パールシリーズは645判ですが
同様にブローニーフィルム使用で6x6判のカメラも
各メーカーからいろいろなものが発売されています。
パールシリーズは645判ということもあり
中判カメラとしては非常にコンパクトで
そのうえレンズをたたむとさらにコンパクトになり
持ち歩きに非常に便利なカメラです。
セミパールの名で戦前から始まったシリーズで
その後、パールⅠ、Ⅱ、Ⅲとモデルチェンジされていきます。
現在でも人気が高いのはセミオートマットとなり
自動巻き止めとなった「Ⅲ」かと思います。
1955年に発売されますが
「パールⅢ」にも搭載されるシャッターユニットの違い等で
いくつかの種類が存在します。
今回はシャッターに当時の最高級シャッターユニット
セイコーシャMXLを搭載する「パールⅢL」となります。
(1957年発売)
MXLなので露出設定はいわゆるライトバリュー式です。
慣れていないとシャッターや絞りの設定に
少々戸惑うかもしれません。

お預かりしている「パールⅢ」は
全体的には一通り動作してはいるのですが
距離計二重像にズレがあるようです。
加えてシャッター羽根や絞り羽根には
少々油滲みが見られます。
シャッターや絞りは目に見えて
粘っているわけではありませんが
粘り始めると特に絞り羽根は破損するリスクを
抱えてしまいますので
今回、しっかり分解して羽根を洗浄していきます。
もちろんその際にシャッターユニットの整備
レンズ清掃、ピント調整、距離計調整、ファインダー清掃
一通りの整備を行っていきます。

レトロで質感高く、コンパクトで使いやすい
ヘキサーレンズの写りも秀逸…
人気がある要因はよくわかりますね。
画像は一通り整備が完了した状態です。
少し馴染むまで様子見をしている段階です。
この後で最終チェックを行い問題なければ完成となります。
今回は問題ないのですが
このタイプのカメラの問い合わせで
蛇腹の破れや穴の修復についての相談をたまにいただきます。
残念ながら当店では蛇腹の補修・交換は行っておりません。
一見大丈夫そうに見えても劣化等で
蛇腹がダメな場合が多いので
このタイプのカメラを預かるときは
まずそこを重点的に確認します。

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ニコンEMのカメラ修理

今日は7月7日…言わずと知れた「七夕」であり
「小暑」でもありますねぇ
「梅雨明け」が近付き、夏らしい暑さが始まる頃なので
「小暑」とされるのですが
今年はとっくに梅雨明けしてしまいました。
でも今日もどんよりしていますが新暦の7月7日は
まだ梅雨真っただ中のことが多く
なかなか天の川も彦星織姫も見えないことが多いのですよねぇ
昔ながらの旧暦なら見える可能性も高いですし
気候的にも七夕らしいですよねぇ
七夕に関連する記念日も今日はたくさん制定されています。
「ゆかたの日」、「川の日」、「恋の日」、「ポニーテールの日」
「香りの日」…等々
そんな中に「七夕」とは関係なく「カルピスの日」が制定されています。
1919(大正8)年のこの日にカルピス株式会社の前身である
ラクトー株式会社が
日本初の乳酸菌飲料「カルピス」を発売したことが由来です。
100年以上経つのですねぇ~
そういえば最近カルピス飲んだ記憶ないですねぇ
子供の頃は必ず家の冷蔵庫にありましたねぇ…瓶のカルピス…
いろいろあって使われなくなりましたが
あの独特の「黒い人」のキャラクターが懐かしいですねぇ…
こっそりめちゃくちゃ濃いカルピス作っては
バレてばあさんに怒られたなぁ(苦笑)

さてさて

本日は「ニコンEM」のカメラ修理を行っています。
1980年に国内発売が開始されたニコン初のエントリー機です。
絞り優先AE専用機で外装もプラスチックを多用し
それまでのニコンらしくないといえばそうかもしれません。
国内市場ではこの「ニコンらしくない」という部分が
どうも受け入れられなかったようで
販売的には苦戦を強いられます。
ただしその前年から既に発売が始まっていた海外市場では
かなり好調なセールスだったようです。
ジウジアーロデザインの小粋なデザインと
使いやすさがかなり好評だったようです。
皮肉にもその良さが国内市場で理解されたのは
EMの生産完了後になってしまい
中古市場ではかなり人気のモデルになりました。
現在でもその人気は根強く
EMを今でも愛用されている方や中古で探している方も多いかと思います。

この時代、各メーカーが物品税の関係もあり
揃ってボディ本体4万円で発売していた
絞り優先AE専用機ですが
EMも含め、やはりエントリー機なので
耐久性はそれなりで発売から40年経過する現在では
使いっぱなしの個体をそのまま使うのは
なかなか難しいものがあると思います。
それでもEMはこのクラスの中では比較的しっかりできているカメラです。
ただしこの時代のプラスチック部品は経年劣化で脆くなっているものも多く
EMも巻き戻しクランクが破損した個体を多く見かけます。
今回お預かりしている個体はそこは大丈夫なのですが
分解時にどうしても取り外さなくてはいけない部分でもあり
下手に力任せに外そうとするとあっけなく割れるので
非常に注意が必要な部分です。

お預かりしているEMは
まずレリーズボタンを押してもミラーが上がるだけで
シャッターはうんともすんとも動きません…
電子シャッターだけではなくM90もBも同様です。
「EMにしてはめずらしいパターンだなぁ…」と思いつつ
いろいろ眺めていると
セルフタイマーが回されていることに気が付きました…
あぁ、なるほど…セルフが完全に固着しているので
シャッターが切れないのですね…
FE/FM等のニコン縦走り機でも同様ですが
セルフがセットしてあるとレリーズするとまずミラーが上がります。
そしてセルフが回り切るとシャッターが切れるわけですね
それが固着して動かないのでいつまでたってもシャッターが切れないわけです。
コパルのシャッターユニットなのでセルフタイマーは
シャッターユニットに組み込まれています。
まずはシャッターユニットを露出できるとこまで分解して
とりあえず強制的にセルフを動かすとシャッターは切れました。
これでとりあえずセルフを使わなければシャッターは切れるようになりました。
ただし、もっと重要な問題がこの後発覚しました。
オートが全く効いていないようで
露出計がどこを指していようと一定のシャッターでしか切れません…
これはちょっと厄介な状況です。
マグネットの問題か、電気接点の問題かとは思われますが…
EMは摺動抵抗関連のトラブルは多いのですが
それだと露出計も動かなかったり不安定になったりするので
今回はそうではないと思われます。

同じようなトラブルは過去にも
修理したことは何度かあるのですが
原因がいつも同じとも限らないのですよね…
まずは考えられる部分をひとつひとつチェックしていきます。
電子基板そのものがダメだと修理不能ですが
分解品でショートさせたりフレキを切っていない限り
おそらくその可能性は小さいと思われます。
多分何とかなると思いますが
まずは慎重に原因を探っていきます。

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ペンタックスMGのカメラ修理

今日は「ピアノの日」だそうですよ。
1823(文政6)年のこの日に
オランダ商館医となるドイツの医師シーボルトが
日本に初めてピアノを持ち込んだとされていて
それを由来とした記念日だそうです。
この「日本で一番古いピアノ」は
山口県萩市の「熊谷美術館」に保存・展示されているそうです。
製造されたのは1806(文化3)年頃のイギリス・ロンドンだそうです。
ピアノの音色って気持ちも落ち着きますし
癒されますよねぇ~
小学校からの幼馴染の友人がいまだにピアノを続けていて
たまに聴かせてもらいますが生で聴くとまたいいのですよねぇ
この夏に帰省したらまた聴かせてもらいます。
レコードでもたまにショパンやベートーヴェン、リストなんかを
聴きますがあの辺の超絶技巧曲が弾けるピアニストって
本当にすごいですねぇ…もはや人間業とは思えません
最近はyoutube等で演奏している動画も見られますが
動画で見るとその異常さが本当によくわかります。
生半可な努力じゃ弾けない曲なんだと再認識できます。
そんな困難な曲が弾けなくっても
ピアノが弾ける人って本当にステキですよねぇ
羨ましい限りです…

さてさて

本日は「ペンタックスMG」のカメラ修理を行っています。
1982年発売のエントリー機で
「ペンタックスMシリーズ」としては最終モデルとなります。
当店で通常修理整備が行えるペンタックス機としては
最も新しいカメラともなります。
位置づけとしては「MV1」の後継機となりますが
ファインダー情報等は大幅に進化し
どちらかといえば「ME」の後継機ともいえると思います。
中身を見てもME系がベースとなり
電子基板はより進歩して
回路自体は簡略化されている部分も多いです。
しかしながら「Mシリーズ」の一因ということで
機械的なベースが基本的に「ME」なので
このカメラもMXを除く「Mシリーズ」共通の
「ミラー駆動部のブッシュ劣化によるミラーアップ」が持病です。
今回お預かりしているMGもやはりミラーアップしたまま
どうにも動かない状態となって当店にやってきました。

まずはミラー駆動部を何とかしないと
シャッターがちゃんと動作するかも
オートや露出計がどうなのかも全く判断できないので
まずはここまでバラシてミラー駆動部の修理・整備から行います。
時代的には電子回路はフレキ化が進んで
リード線の数は減る傾向にある時期なのですが
MEに存在したミラーボックス横の
差し込み式の基盤が省略されたせいで
リード線の数自体はMEちお変わらないものの
分解整備時にハンダを外すリード線の数は増えてしまっています。
コストはダウンできたのだと思いますが
整備性は少しばかり悪くなったかもしれません…
まずは機械的な動作が一通りできるように
ミラー周りシャッター周りの整備を行います。
問題のミラー駆動部のゴムブッシュはやはりドロドロに腐食していて
粘着質となっていてミラーダウンできない状態でした。
腐食したブッシュを取り除き入念に清掃した上で
代替品のブッシュと交換を行います。
現段階ではとりあえず機械的にはシャッターは切れるようになったので
これから一通り配線を繋ぎなおして
電気的なチェックを行っていきます。
あ、その前に電池室がかなり腐食していたので
そちらの対処を先に行ってからですね
めったにないのですがこの段階で電子基板不良とかが発覚すると
かなり気持ち的にはショックです。
順調に整備が進むことを願いながら取り掛かっていきます。

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コニカオートS2ELのカメラ修理

今日は7月4日、「梨の日」ですね!
「な(7)し(4)」(梨)と読む語呂合わせからです。
梨の季節にはちょっと早いのですが
甘くて水分たっぷりの梨は本当においしいですよねぇ
甘味の強い「幸水」、その名の通りジューシーな「豊水」
少し酸味強めの「二十世紀」あたりが
よく見かける品種ですかね。
こっちだと「幸水」を見かける割合が多いような気がしますが
私の出身の広島では産地の鳥取県が近いこともあり
「二十世紀」を見ることが非常に多かったです。
広島県県北には梨園も多く
二十代前半の頃は9月になると毎年かかさず
「梨狩り」に出かけていました。
梨の旬が今年も待ち遠しいですね!
その前に今は桃の旬ですねぇ
こちらも甘くてジューシーでたまらなく美味しいですよねぇ
夏から秋にかけては果汁たっぷりの果物の
旬が次々とやってくるので嬉しい季節です!

さてさて

本日は「コニカオートS2EL」のカメラ修理を行っています。
「コニカオートSシリーズ」はマニュアル機の「コニカSシリーズ」に
シャッタースピード優先オート露出機構を搭載したシリーズです。
最初に登場したのは1963年の「コニカオートS」です。
その翌年には「オートS」に改良を加え
CdS受光体をレンズ上部に移動しレンズもヘキサノン47mmF1.9から
45mmF1.8に変更された「オートS2」が登場します。
さらにその「オートS2」にフィルム装填…というか
フィルム先端の差し込みが簡単にできる「コニリール」を採用したものが
今回の「コニカオートS2EL」です。
「EL」は「Easy Loading」の略ですね。
この時代のカメラなのでレンズ固定式カメラといえど
少々大柄ではありますがその分しっかりと造られていて
各部に余裕があり整備性も良好です。
評価の高いヘキサノンレンズの写りも魅力的なカメラです。

お預かりしている「コニカオートS2EL」は
まずシャッターが全く切れず巻上も全くできません。
どうにもこうにも動かない状態なので
お預かり時には何とも言えなかったのですが
予想した通りシャッター羽根の固着でした。
羽根固着していてもレリーズすると
動作音がするのにシャッターが開かないだけの場合と
今回のようにうんともすんとも言わず
巻上も全くできない場合があります。
同じような症状が出ていてもシャッター羽根の固着ではなく
羽根駆動部の固着の場合もあるので
ある程度分解してみないと何とも言えないのですが
今回は羽根が重ねっている部分で
がっちりくっついてしまっているようです。
シャッター羽根だけではなく
絞り羽根も固着気味です。
全く動かないわけではないのですが
絞り込む方向には動くのですが開く方向に絞りリングを回していくと
F5.6あたりで羽根の動きは止まってしまい
それ以上は開きません。
キャノネットあたりも同様ですが
シャッター優先オート搭載機の絞り羽根制御は
とても小さなバネ力で動作していて
ほんのわずかな汚れや油分で簡単に動かなくなります。
シャッター羽根ががっちり動かなくなるほど固着しているわけですから
当然絞り羽根にも油や汚れの付着があるわけですね。
動かない絞り羽根を動かそうと絞りリングを回していると
最悪の事態を招きかねないので早々に確認はやめて
羽根清掃に取り掛かります。

まだ取り掛かったばかりの段階ですが
これからレンズボードも分離してシャッタユニットを降ろし
シャッター羽根、絞り羽根の洗浄清掃を行います。
オートS系も電池室周りのトラブルが多いカメラですが
今回は電池室や配線に腐食等はないようです。
もちろんレンズボード脱着時にそちらも入念に確認していきます。

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オリンパスOM-1のカメラ修理

今日は「ソフトクリームの日」だそうですよ。
1951(昭和26)年のこの日に
明治神宮外苑で行われた米軍主催の
「アメリカ独立記念日」(7月4日)を祝うカーニバルで
ソフトクリームの模擬店を立ち上げ
日本で初めてコーンスタイルの
ソフトクリームが販売されたことが由来だそうです。
同年の9月には百貨店で本格的に販売され大人気となったそうです。
ソフトクリームって本当に美味しいし
この季節には欠かせないアイテムですよねぇ
今、私はクルマ持っていないので機会があまりありませんが
クルマでちょっとした遠出して高速道路のSAに寄ると
絶対買っちゃいますよねぇ(笑
そりゃ昔ながらのバニラが王道ですが
今はいろんな味のものがあるのですよねぇ
そういえば以前に江の島に行ったときに
めちゃくちゃいろんな種類のソフトクリーム売ってるお店があったなぁ。。。
普通のアイスクリームならスーパーやコンビニで
いつでも買えますが意外とソフトクリームって
近所では買えないのですよねぇ
そのうちどこか出かけた時にまた食べましょう~

さてさて

本日も「オリンパスOM-1」のカメラ修理を行っています。
もちろんと昨日とは違う個体です。
2日連続同じカメラの整備って割と珍しいのですが
これも依頼の多いOM-1ならではですねぇ
今日はシルバーボディのOM-1で
MD対応ではない初期の個体ですが
フィルム室のスタッドは2本でフィルム圧板が横長なタイプです。
4本スタッドの最初期ではなく
「MD」になる前の時期の個体です。
まずシャッターは1/1000がほとんど開きません。
たまにわずかに開きますが1/4000くらいの細いスリットしか開かず
写真の端ではほぼ間違いなく閉じてしまいます。
1/500は何とか開きますがやはり1/2000くらいのスリットになってしまっています。
先幕と後幕の幕速バランスが崩れていることもありますが
後幕蹴りだしのタイミングも少し狂っているものと思われます。
そして露出計はほとんど動かない状態です。
明るいところに向けてSWを入れるとピクリと指針が反応するのですが
指針が上がっては来ないような状態です。
生産時期から考えて「たぶん。。。」と思いながら
電池室をチェックしてみるとやはり電池室底部のマイナス側端子が
グラグラで今にも取れそうな状態です。
非MD対応でフィルム室スタッド2本の生産から
MD対応になってからある程度の生産時期までは
マイナス端子を留めるネジに絶縁の為、樹脂製のネジが使われていて
これが樹脂だから経年劣化で脆くなって折れるのです。
樹脂製のネジが使われていない生産時期のものは
通常のネジ+樹脂製のワッシャで絶縁されています。
ちょっと厄介なのは通常のネジが使われている個体は
そのネジは普通のサイズなのですが
樹脂製のネジが使われている時期のものは
そのネジは通常より少し太いもので
現在では通常作られていないサイズのネジなのです。
もちろんボディ側はそのネジに合わせてネジ穴が切られているので
そのサイズを使うしかありません。
ネジなんてオーダーすれば特殊なサイズのものでも
入手できないことはないのですが
そこはコストとのバランスでなかなか難しいものがあります。
幸い樹脂製のネジならばダイスさえあれば作成は簡単です。
樹脂製のネジを新たに作成してネジ留めしていきますが
今回はネジ穴側にも少々問題があったので
さらにネジ周りに補強を入れて対処していきます。

またまた作業に夢中になっていて
分解時の画像を撮るのを忘れました。。。(苦笑)
露出計はさらに調整を行い
問題ない精度が確保できています。
シャッターも幕軸清掃、調速カム周りの整備・調整を行い
1/1000だけでなく全体的にも問題ない精度になっています。
もちろんミラー駆動部、巻上機構も入念に整備いたしました。
やはりOM-1はその独特の巻上フィールと
上品なシャッター音がたまりませんね
人気の要因はやはりその軽量コンパクトなボディサイズにあるとは思いますが
それに加えてこの使い心地の気持ち良さも大きな魅力だと思います。

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オリンパスOM-1のカメラ修理

今日は「うどんの日」だそうですよ。
うどん県でもある香川県地方の農家では
農繁期が一段落した雑節「半夏生」の頃に
うどんを食べて労をねぎらう習慣があったことに由来するのだそうです。
そうなんですよね。今日は「半夏生」でもありますね。
うどんといえば全国的にやはり「讃岐うどん」が有名ですが
私の出身の広島県呉市では「呉の細うどん」と呼ばれる
独特の麺の細いうどんが昔からあるのです。
昔の呉は今よりもっと港町で
せっかちな人が多かったせいか
さっと茹で上がって汁ともよく絡んで早く美味しく
食べてもらえるようにとできるだけ細く麺を
切ったことから始まったそうです。
おそらく海軍工廠が設立されたころ(明治末期)から
始まったのではないかと思われます。
私、幼いころからこの「細うどん」に馴染んでいるせいか
現在、全国的に流行っている「麺が太くて腰のあるうどん」が
イマイチ苦手です(苦笑)
「固くて食べにくい」って感じてしまうのですよね…
なので…普段はうどん食べることはあまりなくて
呉に帰ったときに老舗「山乃家」さんに滞在中は毎日行って
「呉の細うどん」を堪能してきます!
皆さまも機会があれば是非!!!

さてさて

本日は「オリンパスOM-1」のカメラ修理を行っています。
つい先日もOM-1の修理を行ったばかりですが
やはりOM-1の修理・整備依頼は非常に多いのです。
それは「壊れやすい」なんて意味ではなくて
それだけ人気が高いということだと思われます。
当店にやってくるOM-1も状態は千差万別ですが
致命的に何かが破損している…という状態のものはかなり少数です。
大抵の場合は積年の汚れ等による動作不良と
あとは露出計関連のトラブルです。
あ、ただ定番のプリズム腐食だけは発生してしまうと
どうしようもなく対処するにはプリズム交換しかありません。
ただ、OM-1は比較的、腐食のないプリズムが
まだ入手しやすい状況なので交換は「今のところ」可能です。

お預かりしているOM-1はフィルム室にスタッドが4本立っていて
それに伴ってフィルム圧板も短い
初期「M-1」とほぼ同構造の初期の個体です。
ただ、何度か過去に整備されたことがあるらしく
露出計電池はSR44(LR44)に対応できるよう改造されていて
電圧補正もボディ内に抵抗を追加して対応されています。
プリズムに多少の腐食はありますが
これも腐食が始まり始めた頃に対処が行われていて
これ以上は進まないようにある程度の多彩くが施されています。
プリズム留めが4本バネなのも最初期モデルの特徴ですが
露出計回路は最初期特有のものではなく
これも途中で手が加えられ中期以降のものとなっています。
巻上レバーも中期以降のOM-1のものに替えられています。
それでも最初期のボディでブラック塗装のものは
ちょっと珍しいのではないかと思います。
おそらく整備されたり手が加えられたのは
メーカーのサービスで行われたと思われますが
それも随分昔のことだと思われます。
現在の状況は一通り動作はしていますが
シャッター幕、先幕後幕のバランスは崩れていて
高速シャッターの精度は出ておらず
露出計も振りが足らず1.5段以上オーバー傾向となっています。
この辺でちょうどリフレッシュさせてやる必要がある状態です。


まだ取り掛かり始めたばかりですが
これから本格的に分解整備に取り掛かっていきます。
露出計の不調はSW部の接触不良と
電池室からの配線の劣化が原因と思われます。
他、幕軸、ミラー駆動部、巻上機構部等々
駆動部分の清掃整備調整を行っていきます。

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