今日は二十四節気でいうところの「霜降」ですね。
露が霜となって降り始める頃、ということですが
関東平野部ではさすがに霜にはまだ早いですかね。
とはいっても霜降になると
平野部でも本格的紅葉シーズンが始まる頃です。
どこにいつ撮りに行くのか考えなくてはいけませんね!
さてさて
本日は「ニコンF2フォトミックA」のカメラ修理を行っています。
フォトミックAファインダーは従来のフォトミックファインダーを
Ai対応としたものですね。
F2が販売されていた時期は非AiレンズからAiレンズへの
過渡期にあたりますので露出計を備えた
フォトミックファインダーも非Ai対応のものと
Ai対応のものとがございます。
不変のFマウントではありますが
ボディによっては非Aiレンズを無理に装着すると
トラブルの原因になる場合がございますので注意が必要です。
この辺はフィルム時代のニコンユーザーなら常識なのでしょうが
馴染みのない方からするとわかりにくいところでしょうね。
今回のF2フォトミックAは
フォトミックファインダー最大のポイントである
露出計が全く動作しません。
F2の場合はその原因は多くの場合、ファインダー側ではなく
ボディ側であることが多いのですが
今回もやはりボディ側に原因がありました。
定番ではありますが
電池室の端子を支えるステーが折れてしまっています。
今回は折れているだけではなく端子根元部分が
完全に腐食してしまっていて断線してしまっています。
これでは電源は入りません。
さらに今回はそこだけではありませんでした。
F2は巻上レバーの出し入れで露出計をon/offしており
そのSWはボディ底部にあるのですが
そのSW部分が緑青で覆われてしまっています。
これも緑青を落とし通電するように修理していきます。
真ん中付近にぽつんと写っているのが
根元の折れてしまった電池室端子ステーですね。
右下に合成している写真はon/off・SW部分です。
これで何とか電源は入るようになったのですが
もちろんファインダー側も随分露出計がズレてしまっているので
調整が必要です。
ボディ側はシャッター幕軸・ミラー駆動部・巻上部等々の
清掃・注油を行った上での調整を行い
ファインダー部の点検整備調整へと作業を進めていきます。
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