キヤノンAE-1プログラムのカメラ修理

今日は「テニスの日」だそうですよ。
私、中学校の頃は3年間テニス部で
一応、キャプテンだったのですよ。
まぁ、市大会で3回戦がいいとこの弱小校でしたが。。。(苦笑)
グラウンドが狭くてコートが1面しか取れないから
1、2年生の頃は陸上部並に走ってばかりでした。
大人になってから一時期、友達や会社の仲間と
硬式テニスも始めて一時期は結構やってましたねぇ
テニスは見た感じよりもかなりハードなスポーツだから
今やったらとんでもないことになるだろうな。。。(汗)
まずあんなに走れないですものね。。。少しは運動しなくては。。。

さてさて

本日は「キヤノンAE-1プログラム」(以下AE-1P)の
カメラ修理を行っています。
1981年の発売で最初のAシリーズとなった「AE-1」の後継機です。
「AE-1」にプログラム露出モードが追加されたカメラですが
「AE-1」の登場から5年経過しているため
電子制御は格段に進歩しています。
機械的な部分は「Aシリーズ」は基本的に全てAE-1と構造は共通です。
ただ、それを制御する電子制御部分はこの時代に
日進月歩で進化しているため5年も経てば全く異なるものになっています。
使い勝手の部分でもプログラム露出が追加されたことはもちろん
ファインダーも明るく非常に使いやすいカメラに進化しています。

お預かりのAE-1Pは非常にキレイな外観のカメラです。
以前に整備を行ったこともあると見受けられ
モルトも交換時期ではありますが
ボロボロに劣化しているというほどではございません。
とはいえ、前回の整備もかなり以前のことだと思われます。
まず、シャッタースピードがおかしなことになっていて
1/1000~1/125までの間はすべて1/100くらいでしか作動せず
それもたまに1/250くらいで切れるといった感じで非常に不安定です。
低速シャッターはそこそこ精度がでているため
おそらくマグネットの汚れが原因かと思われます。
それとは別の話で
オート制御も全くできていません。
露出計の値はそこそこ良い値が出ているのですが
例えばF16に絞るような場面で
露出計はF16を指示するのですが
実際にシャッターを切ってみると全く絞らないまま
開放で露出してしまったりします。
何度か切っているとたまにF16まで正常に絞るといった感じで
非常に不安定な状況です。
これではさすがにまともに写真が撮れる状況ではありません。
オート時に絞り制御ができないのは
ボディ側マウント部にあるオート制御用の絞込みレバーの
動きが非常に重いことが原因だと思われます。
この部分は本当に軽い負荷でスムーズに動作する状態でないと
正常に動作できません。
「Aシリーズ」といえば定番のトラブルはいわゆる「シャッター鳴き」ですが
今回の個体はそれは全く出ていません。
もちろん分解時にシャッター鳴きの原因となるミラー駆動部は
予防という意味も含めてきちんと整備していきます。

写真は一通り整備を行って組み上げた後のものです。
マグネット清掃、シャッター幕軸の清掃・注油
絞り制御部の清掃・注油、他、ミラー駆動部や巻上部等々
駆動部分の整備、各電気接点の清掃等々を行い
問題となっていたシャッタスピードもしっかり精度も出て
安定して動作するようになりました。
もちろん、オート露出も同様です。
こうしてみるとやはりAE-1Pは
洗練されたスタイリッシュなカメラですね。
AE-1にはなかったパームグリップも効果絶大で
非常にホールドしやすくできています。

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