キヤノン7のカメラ修理

今日は「探し物の日」だそうですよ。
NTTの電話番号案内が「104」であることが由来となっています。
「失くしたものをもう一度本気で探してみる日」だそうです。
捉えかたによっては非常に深い意味になりそうですが
ここではそれは置いておいて日常的な意味で。。。(笑)
「捨てているはずはないのに見つからないもの」って
結構頻繁にありますよねぇ。。。
私もよく何かしら「おっかしいなぁ。。。どこに片付けたんだ???」と
探し物をしているような気がします。
あ、それよりも作業中にネジやバネをついつい落としてしまい
机の下を大捜索しているほうが多いかも。。。(汗)
昔よりは回数は減ったけど油断しているとすぐに落ちるのですよ。。。(苦笑)
いずれにせよ、失くしたものが見つかったときの
あの爽快感と安堵感は何ともいえないものがありますよねぇ。。。

さてさて

本日は「キヤノン7」のカメラ修理を行っています。
発売開始は1961年です。
1961年ということは既に一眼レフへの移行が進みつつある時期ですが
キヤノンのレンズ交換式レンジファインダー機は非常に人気もあり
需要も高かったことから発売されたという理由もあるようです。
この「7」と「7S」をまとめて「7シリーズ」ということもできますが
「7シリーズ」はキヤノンとしては
最後のレンズ交換式レンジファインダー機ということになります。
35/50/85+100/135mm と5つのフレームを切替で使用できます。
もちろんパララックス補正付で等倍ファインダーです。
セレン式露出計を装備しシャッタースピードダイヤルと連動し
絞り値を指示し、それに合わせてレンズ側の絞りを設定する方法です。
マウントはもちろんLマウントですが
当時、開発されたばかりの50mmF0.95という大口径レンズを
装着するための3本のツメがマウント外側に付けられています。

お預かりしているキヤノン7はまずシャッターが切れません。
シャッター幕の位置から考えるとチャージはされているようです。
加えてシャッタースピードダイヤルが125-250の間しか回りません。
さらに二重像は大幅にズレています。

もしかしたら分解品かな。。。とも思ったのですが
どうやらショック品のようです。
落下させてしまったものと思われます。
おそらく上カバー部から落下したと思われ
シャッターダイヤル基部が変形してしまったものと思われます。
大元のドラム軸まで歪んでいるようだと
修理不可能かと思われましたが
何とか修理可能な範囲内でした
SSダイヤルのトラブルもシャッターが切れないのもこれが原因でした。

上カバーの凹みもありましたができる限り修正しました。
落下の影響はあちらこちらに見られ
二重像が大きくズレていたのも落下の影響と思われ
フランジバックにも狂いが生じていました。
もちろん現在は問題のないレベルに調整されています。
やはりカメラ。。。というか精密機械は落としてはダメですね。
よく「落としても大丈夫だった」とかいう話も聞きますが
特にカメラはショックが加わることで思いもしないトラブルが発生することも多く
場合によっては修理不可能になることも多いので
極力、落とさないように細心の注意をしていただければと思います。

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