オリンパスペンEES-2のカメラ修理

今日は「盗難防止の日」なのだそうです。
空き巣に入られたことはさすがにありませんが
車上荒らしにはやられたことがありますねぇ。。。昔の話ですが。。。
昔のクルマはロックしていても比較的簡単に
開けることもできましたしねぇ。。。
(何度もキーを閉じ込めて自分でも開けたことがある(汗))
今も昔もこういう被害はあるとは思いますが
やはり今のほうが何があるかわからないという点では怖いですね
昔だったら家にいるときはもちろん
ちょっとその辺までおつかい。。。ってときにも
家に鍵をせずに出かけることも多かったような気がしますが
今は家にいても鍵はかけておかないと不安ですものね
まぁ自宅には取られるようなものはありませんが。。。(笑)
盗難だけではなくていろいろと用心が必要な
世の中になってきてしまったのはちょっと悲しいですね。。。

さてさて

本日は「オリンパスペンEES-2」のカメラ修理を行っています。
「ペンEES」シリーズは「ペンEE」では固定焦点だったフォーカスを
ゾーンフォーカスにして目測とはいえちゃんと調整でできるようにしたものです。
十分な光量があって絞り込むような場面では
固定焦点でも全く問題はないですが
やはりできるだけシャープに撮りたいという場合には
フォーカス調整はできたほうが無難ですね。
初代EESはペンEEがベースとなっていましたが
同様にEES-2はペンEE-2がベースになっています
裏蓋は取り外し式から蝶番式になり
ホットシューが追加されました。
フィルムカウンターも自動復元式となり
フィルム感度もASA400まで対応になりました。
EESに比べるとかなり実用的に進化したモデルといえると思います。
基本的な構造はEEやEESと同じく2速切替のシャッターで
絞り羽根は独立して存在します。
セレン光電池で駆動する露出計の指針を挟み込んで
絞り・SSを決定する仕組みになっています。

お預かりしているEES-2はまず絞り羽根が固着しているようで
F8付近の大きさで固まったまま全く動きません。
露出計も動作していないようで
明るさが変わってもシャッタースピードも切り替わらないようです。
。。。となると心配されるのはセレン不良ですが。。。
まずは分解して確認してみることにします。

心配されたセレン光電池はきちんと起電しているようです。
ちょっと安心しました。
絞り羽根は予想通りガッチリと固着していて全く動きません。
露出計そのものは動作しようとしているのですが
指針が挟み込みの上部に引っかかっていて
ある程度振った位置から動けなくなっているのが
露出計不動の原因でした。
何度も挟み込まれているうちに
少し針が変形し挟み込み部に接触したままになってしまったようです。
ペンEE系に限らず、指針挟みこみ式のEE機だと
たまに見かける症状です。
さらにオリンパスEE機ではお馴染みの赤ベロも動作不良を起こしていました。
各動作部の清掃、調整で全ての問題がクリアできそうです。

セレン光電池が劣化しているともはや交換しかございませんが
基本的にはシンプルで修理の行いやすいカメラです。
一旦、整備してしまえばある程度使い続けている限り
トラブルの再発も起こりにくいカメラです。
ご依頼者差はお若い方でフィルムカメラ初心者だとお見受けしますが
このカメラでステキな写真をたくさん撮っていただければと思います。

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