オリンパス35DCのカメラ修理

今日は「苗字の日」なのだそうです。
1870年(明治3年)のこの日に
「平民苗字許可令」という太政官布告により
平民も苗字を名乗ることが許されたのだそうです。
それまでは苗字を名乗るのは貴族と武士の特権だったのですね。
でも許可令が出されても読み書きが不得手の人がまだまだ多く
また当時国民は明治新政府を信用しておらず
苗字を付けたらそれだけ税金を課せられるのではないかと警戒して
なかなか広まらなかったのだそうです。
私の苗字は「迫田(さこだ)」ですが
こちら(関東)ではあまりみかけない苗字ですよね
中国地方・九州ではそれほどめずらしい苗字ではないのですが。。。
上京してからやたらと「追田」ってメールや文書で
間違われることが多くなりました(苦笑)
いやさすがにそれでは読みがおかしいでしょう?と本人は思うのですが(汗)
あ、加えるならこっちに来てから「さこた」だと
思われているることも多いですねぇ。。。「さこだ」が正解です。
ちなみに「迫田」の意味は
「山間(やまあい)の小さな谷にある田」なのだそうです。
私の先祖は私の知っている限りでは元々、蒲刈島で農業をしていたそうなので
島の山間の小さな田を持ってたのかなぁ。。。とかってに思っています。
苗字が付けられたのが明治初期だから約150年前。。。
さすがにその頃の私の祖先の生活ぶりはわかりませんが
高祖父の時代になるのかな。。。
たった3~4世代前くらいなのですがわからないものですね

さてさて

本日は「オリンパス35DC」のカメラ修理を行っています。
数多くのモデルが存在する「オリンパス35シリーズ」の一員です。
発売は1971年です。
大口径のFズイコー40mmF1.7レンズを搭載します。
プログラムオート露出専用機なので
絞りを任意にコントロールすることはできないので
積極定期にボケを楽しむための大口径レンズではありません。
この時代の大口径レンズ(特にレンズ固定式カメラ)は
主に少ない光量時にシャッタースピードを稼ぐためのものです。
シャッターもプログラムシャッターでシャッター羽根と
絞り羽根が兼用されるタイプです。
シャッター制御自体は機械式でシャッターの駆動に
電池を必要とはしませんが35DCの場合は
ある程度露出計が振れていないと光量不足と判断し
シャッターロックがかかるので電池を入れていないと
シャッターは切れない構造になっています。
このあたりは考え方の違いですがコニカC35みたいに
何のロック機構も搭載せず露出計の針が振れていなければ
とりあえず絞り開放・SS最低速でシャッターが切れるというのも
便利な場合もありますし
でも当時、このカメラを使うであろう比較的初心者の方で
露出の考えがない方だと
やはりロックしておいたほうがいいのか。。。とも思いますし。。。
うーん、今となってはその辺りは好みですかね(苦笑)

お預かりしている「35DC」はファインダーにクモリ
レンズに少々大きなカビが確認できる以外は
比較的、外観のコンディションも悪くない個体です。
電池を入れれば露出計も作動しシャッターも切れます。
しかしながら。その露出計の動きが少々おかしく
どんな明るいほうへレンズ(受光体)を向けても
ファインダー上で1/30・F2.8以上の高速側へ
指針が全く触れません。何かにぶつかって進めないような感じです。
ファインダー上の指針は露出計の指針を挟み込むことによって
連動して動きます。挟み込みはレリーズに連動しますので
レリーズボタンを半押ししなければ
ファインダー上の指針は左側に引っ込んでしまいます。
大元の露出計はボディ下部にあるのですがそこの指針が
何らかの原因で動けないと予想します。

画像ではわかりくいのですがボディダイキャスト側の下部に
露出計本体が見えています。
指針が動かない原因はメーター内にネジが挟まっていたせいでした。
ペンEE系やトリップだと自然にネジが緩んで外れて
メータ(磁石)にくっついて動作不良。。。というパターンは多いのですが
35DCではめずらしいですね。
ただ。。。自然に緩んだ感じではないかな(苦笑)
挟まっていたネジの形状と大きさから判断して
メータ本体を留めているネジか前板を留めていたネジだと思われるのですが
どのネジも外れてはないのですよね。
念のため外れている箇所がないか入念にチェックしましたが
どこも外れてはいないようでした。
ともかく挟まっていたネジは取り出して仮組して
露出計の動作チェックをしますが
今度は明るいところでいったんかなり右側まで振った指針が
暗いところに持っていても戻ってこないという現象が発生しました。
ネジが挟まっていた関係で指針が変形して
挟み込み機構に引っかかってしまうようです。
それでももう原因はわかっているので
レンズ清掃、シャッターユニットの整備を行いつつ
露出計周りも整備していきます。
値の調整やオートの調整はある程度組みあがった後で行います。
そいえば35DCといえば
ASA感度設定枠の変形による固着が非常に多いのですが
今回はそこは大丈夫でした。
落下歴もなく丁寧に使われていた個体だと推測されます。

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