今日は「喫茶店の日」だそうですよ。
都内ではまだ上野あたりに行けば
昔ながらの喫茶店がそれなりにありますが
それ以外の地域では喫茶店も見なくなりましたね。
今ではスタバに代表されるコーヒーショップに
取って代わられましたし…あ、でもコメダとかは喫茶店か…
それでも昔とは様変わりしていますよね
だいたい普通にタバコ吸えないですし…
(まぁ私も止めてから随分経つので現状はよくわからないのですが)
喫茶店といえばインベーダーゲームが組み込まれたテーブルとか
やたらと銀色を多用した食器とかを思い出しますね
(世代がばれますよねぇ)
ゲーム機のテーブルはさておき
テーブルの隅にはガラス瓶に銀入りの蓋の砂糖入れがあり
コーヒーが出てくれば小さな銀色のミルク入れが付いてきて
もちろんスプーンも銀色で…
なんならカレーや焼き飯やチキンライス頼んだら
銀色の皿に銀色のスプーンで出てきます。
懐かしいなぁ…今からでも全部そろえたくなりますね!
さてさて
今日は「キヤノンAE-1」のカメラ修理を行っています。
つい先日も同じ「AE-1」や「AE-1P」の修理もやりましたね。
重なるときには重なるのですよねぇ
おそらく先述した昔なからの喫茶店全盛期だったであろう
1976年発売のカメラです。
ちなみにスペースインベーダーゲームが発売されたのは
その2年後の1978年です。
ゲーム機にしても家電にしてもカメラにしても
電子化が一気に進んだ時代でもあります。
その最先端の電子制御カメラとしてキヤノンが社運を賭けて
開発し、キヤノンAシリーズの1号機となったのが
この「AE-1」です。
いつも書きますが以降のAシリーズは付随する制御回路はモデルごとに
進化していきますが機械的な基本構造は全てこのAE-1がベースになっています。
お預かりしている「AE-1」はまず巻上時に「ギャッ」という
少々不快に感じる異音が鳴っています。
シャッター動作時ではないので例の「シャッター鳴き」とは異なるのですが
同じような音質の異音です。
スプロケット部の油切れが原因でおこるものですが
これもAシリーズ共通で起こる不具合です。
そしてそれよりもご依頼者様からも困っていると指摘されているのが
露出計表示で正しい値よりも4段前後オーバーに指示されるようです。
例えばASA100でLV15の光を当てた時に
正しい露出計であれば1/125・F16を指すのが正解ですが
このAE-1はSSを1/125に設定すると露出計の絞りはF4を指してしまいます。
当然それに連動してオート制御も動作するので
露出は大オーバーです。さすがに写真も白っぽくなるでしょう…
それに加えてこれもAシリーズ定番ですが
オート時の絞り制御レバーの動きも悪く絞り制御も不安定です。
つまり露出計・オートはほぼ使い物にならない状態です。
絞り制御の動作不良は単純に油切れですが
表示値がやたらとオーバーなのは抵抗やらSPDの状態やら
色んな原因が考えられます。
考えられる部分の整備清掃を一通り行った結果、
最終的には可変抵抗の微調整で何とか実用できる状態まで
持っていくことができそうです。
もちろん定番のシャッター鳴き等のトラブル予防の処置も行っておきます。
マニュアル時のSSも高速で少々不安定だったので
機械的な幕軸の清掃整備も行っておきます。
そうして再組立てしたAE-1はかなり気持ちよく動作する状態になりました。
これであれば当分安心して使うことができるかと思います。
歯切れの良いシャッター音はFシリーズとも共通する
キヤノンらしい部分ですね。
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