ペンタックスKXのカメラ修理

今日は20日でキリの良い日付ですが
これといったネタになりそうな記念日がないのですよねぇ
で、過去の6月20日の出来事を調べてみると…
1960年6月20日に日本初のロングサイズたばこ
「ハイライト」が発売になってますねぇ
かなり懐かしい銘柄ですが現在でも現行銘柄なのですね!
自分がタバコを止めてからもう随分経ってしまったので
今の銘柄は全然わからないことに加え
特に国産銘柄はいろいろと変わってしまったのだと思っていたので
今でもハイライトが存在することにちょっと驚きです。
私がタバコ吸い始めた頃のイメージは…
「おじさんの吸うたばこ」っていう感じだったかな…(笑
でも私も一時期吸ってた時期あったな…
比較的重い部類のタバコなのですが
登場した当時は紙タバコは両切りのフィルターなしのものが
普通だったのでタール17mg(昔は19mgだった)のハイライトでも
軽い部類だったようです…
ちなみに登場時の価格はひと箱70円!!!
私のイメージでは170円とかその後値上げして200円で
セブンスターやマイセンより少し安いイメージでしたが
それが今や520円!!!!いやはや高くなりましたね…
今でももし喫煙し続けていたら真っ青の値段ですねぇ…
でもこういう昔ながらの銘柄は何だかノスタルジーも感じて
ちょっといいですねぇ…
いや…もう吸うことはないと思いますが…

さてさて

本日は「ペンタックスKX」のカメラ修理を行っています。
Kマウント化された最初のシリーズ「Kシリーズ」の
中核を担うモデルです。
M42マウントの名機「SP」をベースとして発展させたモデルで
布幕横走りの機械制御シャッター機です。
基本的な部分はSPから受け継ぐものの
露出計の受光体はSPDになり
露出計のファインダー内情報は2針式となり露出計の指す
適正SSと現在のSSが一目で把握できます。
それに加え絞り値の直読窓も追加されているので
マニュアル露出の際にファインダーから目を離さずに露出設定ができます。
シャッターに関してはSP系で熟成を重ねてきている
横走りシャッターなので信頼性も高く
フルマニュアル機としてかなり使いやすい優れたカメラです。

お預かりしている「KX」は
まずミラーの動作がえらく緩慢になっていて
シャッターを切っても1/3ほどゆっくり上がったと思うと
そこで止まってしまいます。
レンズを外している状態でそこから指で少し押してやると
何とかミラーアップしてシャッターが切れる…といった感じです。
さすがにこれでは撮影できるような状態ではありません。
さらにシャッター自体にも動きが粘りがあり
高速シャッターの精度は全く出ていません。
各部の動きが古い汚れや古い油で
いろいろ粘ってしまっているような状態です。
さらに電池室はかなり腐食しており
もちろん露出計は不動です。
端子は磨いて何とか導通できるようにして
配線は交換する必要がありそうです。

まずは現状を把握して修理箇所と手順を確認して
これから本格的に分解整備に取り掛かります。
上カバーを外して思い出しましたが
そうそう、KXといえば上カバー裏に巨大なモルトが貼ってあります。
もちろん経年劣化でボロボロです。
プリズム上に配置されている基盤が上カバーに触れないように
貼られているモルトですが
今回は大丈夫でしたが劣化が進むと基板側に腐食を起こし
露出計基板がダメになる場合もあるので要注意箇所です。
もちろんモルトは交換を行います。
KXも登場してから50年近く経つカメラです。
未整備であればあちこちに経年劣化や動きの悪い部分が出てきて
当然かと思います。
しかしながら今回各部整備を行うことで
まだまだ当分元気に使っていただけると思います。

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