今日は「教師の日」だそうですよ。
小中高と何人もの学校の先生にお世話になりましたが
担任の先生はさすがに皆さん
お顔と名前がすぐにまだ浮かびますねぇ…
特に中高の担任の先生にはお世話になったというより
迷惑ばかりかけてて今思うと本当に申し訳ない…(苦笑)
特に高2・高3と続けて担任してもらったS先生には
結構な世話をかけてしまった気が…
当時、学校には来ているのに
学校やその周辺で遊びまわってばかりで
ロクに授業に出ない私を頭ごなしに怒るわけではなく
「しょうがないやっちゃのーおまえはー」と
いろいろとご指導いただいたことは今も忘れません…
私はおかげさまで子供の頃の周りの大人たちには
かなり恵まれていたほうだと思いますが
まぁこうして何とか元気にやっていることを
皆さんに感謝しなくてはいけませんねぇ
最近、やたら昔のことを思い出し始めると
止まらなくなっちゃうんですよね…これも年齢のせいか…(笑
さてさて
本日は「オリンパスペンEES」のカメラ修理を行っています。
ペンシリーズの中でも特に依頼される台数の多い
ペンEEシリーズの一員です。
初代ペンEEの派生モデルで
固定焦点から3点ゾーンフォーカスに変更したカメラです。
ゾーンフォーカスになっている以外にも
レンズが変更され3cmF2.8のレンズを搭載します。
それら以外は「ペンEE」とほぼ同様です。
露出制御はセレン光電池使用の露出計に連動し
プログラムオートで制御されます。
シャッタースピードは1/30。1/250の2速切替式となります。
ハーフカメラらしく非常にコンパクトで
露出オートで撮影も気軽に行なえるカメラです。
さらにかわいらしいレトロな外観も魅力の一つで
現在でも非常に人気の高いカメラです。
お預かりしている「ペンEES」は
光量不足の際に出る赤ベロが明るさに関わらず
常に出てしまう状態で
オートだとシャッターが切れません。
赤ベロ制御されなくなるフラッシュモードだと
なんとかシャッターは切ることができます。
オート制御は定番の露出計指針を挟み込むタイプで
露出計指針がある程度振れていないと
赤ベロが出てシャッターロックがかかる仕組みです。
つまりこの状態だと何らかの原因で
露出計が明るい場所でも全く振れない状態だと考えられます。
…となるとやはり考えられるのはセレンの劣化で
明るい場所でも全く起電されない…ということを予想するのですが…
経験上、比較的ペンEE系のセレンは
そんなに全く起電しないほど劣化しているものは多くないのですよねぇ
もしかしたら露出計本体の断線かなぁ…と思いながら
分解に取り掛かろうとしたのですが…
何だか妙に鏡胴(シャッターユニット)が
ぐらついているのに気づきました…
フィルム室側からシャッターユニットを留めているネジを確信しましたが
ここはまったく緩みなくしっかり固定されています。
「あーこれはもしかしていつものあそこかー」と
緩んでいる箇所の想像がついたので
うっかりシャッター羽根が外れないように慎重にばらしていくと
シャッター羽根駆動部を支える部分のネジ3本中2本が
外れてどこかに消えてしまっています。
残った1本もゆるゆるです。
ここのネジはペンEE系はよく緩むのです…
ここが完全に外れてしまうと
シャッター羽根も外れてしまいます。
画像はシャッターユニット側やレンズの整備を終えて
再組立てする前の段階でのもので
既にネジはしめてありますが
ネジの頭に白い塗装がされている3本のうちの
2本が外れていた状態でした。
で、ここのネジは外れても外にまでは出て行かないはずなので
内部を捜索すると1本は磁力で
メーターの外枠にくっついていて
もう1本は見事にメーターの内部にまで入り込んでいました。
…ということで露出計指針が動かないのは
この入り込んだネジが指針の邪魔をしていたせいでした。
露出計はコイル部に磁力を持っているから
外れたネジが集まるのですね…
このパターンもよくあることなので
ネジが外れているのを発見した時点で
おそらく露出計の中にいるな…と慎重に捜索して取り出しました。
精度はともかくとしてこれで何とか露出計は無事に動き出しました。
その後、一通りのシャッター周りの整備を行い
ネジはしっか締めた上で軽くロックして組み上げます。
それなりに精度の狂いは当然ながらありましたので
露出計の調整、絞り制御の調整を行って
自動露出に関しては問題ない状態になりました。
しかしながらペンEEのここのネジは本当によく外れています。
困ったものです…
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