ペンタックスMXのカメラ修理

今日から新年度ということで
たくさんの記念日も制定されています。
でもちょっとネタにしにくいものが多い印象が…(笑
そんな中に「ジャパニーズウイスキーの日」なんてものがありますね。
1929(昭和4)年4月1日に
日本初の本格国産ウイスキー「サントリーウヰスキー」(通称「白札」)が
発売されたことに由来しているそうです。
お酒は全般的に好きなのでウイスキーも飲みますが
強い酒は最近本当に量が呑めなくなりました。
飲んでる最中は良いのですが
ヘタに深酒すると翌日丸1日調子が悪くなってしまうので…
ウイスキーにも産地や原材料によっていろいろな種類があり
またこれがこだわり始めるとキリがないのでここでは語りません(苦笑)
ただ、ジャパニーズウイスキーと限れば
真っ先にイメージするのが昔ながらのサントリーオールドです
私の家はいろいろややこしい事情があって
親父とはほとんど一緒に暮らしたことがなくて
幼い頃は普段はじいさんばあさんと一緒に暮らしてて
週末だけ親父の家に遊びに行くってパターンだったのですが
親父の家の棚にかならずグラスと一緒に置いてあったのが
サントリーオールドだったのです
夜になるといつも水割りを作らされていました(笑)
通称「ダルマ」ですね。
昔とあまり変わらない瓶のデザインが
また何とも良い感じなのです。
妙に懐かしく思えてたまに買って飲んでますが
今でも変わらず美味いですね!
やはりロックで飲むのが味わい深くて好みです。
比較的スーパー等でも普通に売っているので
今夜はヒサビサにオールド買って帰りましょう

さてさて

本日は「ペンタックスMX」のカメラ修理を行っています。
1976年発売のカメラです。
ペンタックスMシリーズの第1号機ですが
他のMシリーズのカメラは電子化による自動化を
目指す中で「MX」のみが昔アサペン時代から培ってきた
布幕横橋り機械制御シャッター搭載機です。
次期Aシリーズには後継機は設定されなかったので
ハイブリッドでもない機械制御シャッター機と言い意味では
この「MX」が最後の機種となります。
(新規開発ではなく発売時期だけで言えば
「KM」ベースの「K1000」が1986年に発売されています)
小型化という意味でも際立ったカメラで
「軽量コンパクトな機械制御一眼レフ」というジャンルで
孤高の存在だった「オリンパスOM-1」を
強烈に意識して作られたカメラだと思われます。
OM-1と比較すると幅・高さ・厚さともすべて0.5mmずつ
小さく作らています。
OM-1のことをここで書く際にもいつも言いますが
当然ながらこれだけ小さくするには
様々な工夫や独特の構造が必要となり
やはり少し大柄な他の一眼レフと比べると
多少華奢な部分が多いかとは思います。

お預かりしている「MX」は
まずはいつものように先幕・後幕のバランスが大きく
崩れていて1/1000、1/500はほとんど開かないまま
シャッターが切れる状態です。
他のSSも含めて高速シャッターは全般的に
精度が出ていません。
低速は低速でスローガバナの動作不良があり
非常に不安定な状態です。
ある程度定期的に使われていた個体かとは思われますが
さすがに何十年も使いっぱなしだと
あちこちの動きが悪くなってきます。
ただしどこかが破損してるとか致命的なトラブルがあるわけではなく
同じような状況でも
もっとへたった印象の個体が多い「MX」にしては
比較的シャキッとしているほうで
しっかり清掃整備していけばよい状態になりそうな個体でした。

画像は一通りの整備が完了した状態で
新しい油分等が馴染んで動きが落ち着くまで
少し様子見をしている状況です。
やはり積年の汚れや古い油脂分で
動きが悪い状況ではありましたが
それ以外は大きな問題はなく
各部の経年劣化もそれほど進んでいるとは思えない
良い状態の個体でした。
現在はシャッタースピードも安定して精度が出ており
露出計も全く問題ございません。
これであればこれからも
気持ちよくまだまだ長く使っていただけると思います。
これから最終的なテストを行って
動きが安定しているようであれば完成となります。

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