月別アーカイブ: 2018年3月

オリンパスペンEE-2のカメラ修理

今日は「レコード針の日」だそうですよ。
でも、ちょっと調べたのですが
何故この日が「レコード針の日」なのか
全く由来がどこにも出ていません。。。なぜでしょう???
それはともかく私も安いプレーヤーで
子供の頃から持っているレコードや
昔欲しかったけど買えなくて比較的最近買ったレコードを
たまに聴いています。
ちゃんと針を清掃してレコードも軽く清掃して
セットして針を落とす。。。こうしているとCDで聴くより
当時のことをいろいろ思い出せますね。
またレコード屋さん巡りもしてみなくては!

さてさて

本日は「オリンパスペンEE-2」のカメラ修理を行っています。
「ペンEEシリーズ」は露出はセレン光電池による
オート露出、ピントは固定焦点。。。ということで
構えてシャッターを押すだけで良いカメラです。
初代EEの登場は意外と早く初代ペン登場から
2年後には「ペンEE」が発売されています。
初代「ペンEE」登場から7年後の1968年に
「ペンEE-2」が登場しています。
ホットシューが装備され、カウンターも自動復元式になり
裏蓋も一般的な蝶番式になりました。
基本的な部分はそのままにより使いやすくなったモデルチェンジです。

お預かりしている「EE-2」は
シャッターは切れているのですが
常に絞り開放の1/30でオートが全く働いていません。
露出計が触れていないためと思われますが
それならば本来、赤ベロが出てシャッターはロックされるはずなのですが
赤ベロも出ずに普通に切れてしまいます。
セレンが怪しいとは思いますがまずは分解していみます。

まず写真中央のシャッターユニットのカバーのネジが
3本中2本外れていてシャッター羽根は脱落寸前でした。
そのシャッター羽根は外さずに直接鉛筆で
塗ったような跡があり、少々波打っています。
鉛筆の粉をまぶすのは理にかなっていますが
直接、それも外さずに羽根にぐりぐり塗りつけるのは
ちょっとよろしくないですね。。。
脱落した2本のネジは「もしや。。。」と思って
露出計(電流計)の中をチェックしてみると
予想通り内部にくっついていました。
これ、ペンEE系でよく見かける光景です。
ネジを露出計内部から取り出して
「これでオートは動くかな。。。」と思ったら
残念ながら露出計そのものも断線で壊れてしまっていました。
逆にセレンのほうは正常に起電しているようです。

シャッター羽根、露出計は中古良品と交換し
他、シャッターユニット、絞りユニットの整備
レンズ、ファインダー清掃を行い、各部の調整を行っていきます。

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キヤノンF-1のカメラ修理

今日は3月8日ということで。。。
「ミツバチの日」、「みやげの日」、「サワークリームの日」
「さやえんどうの日」、「ビールサーバーの日」、「さばの日」。。。等々
語呂合わせに関する記念日が多い日ですね。
うーん、おみやげは何でも喜んでいただきます(笑)

さてさて

本日は「キヤノンF-1」のカメラ修理を行っています。
それまで一眼レフの分野ではニコンに大きく
遅れを取っていたキヤノンが社運をかけて開発した
プロ向け最高級機ですね。
このカメラが発売されたことで現在にも続く
ニコン・キヤノン2強時代がスタートしたといっても良いと思います。
F-1ももちろん非常に堅牢にできていますが
個人的なイメージだと「とにかく頑強でシャープなニコン」と
「華やかでスタイリッシュなキヤノン」といった感じでしょうか。。。
でも当時のキヤノンのカッコ良さにはとにかく憧れました。
(私が中学生くらいの頃は実際はもう少し後の80年代前半)

お預かりしているF-1は
まずは露出計が動きません。どこかで断線しているようです。
シャッターは一通り動作はしていますが
高速側でかなりのズレがあるようです。
付属する「FD50mmF1.4s.s.c」は最小絞り(F16)が見た目でも
異様に小さく絞り込んでいて
シャッター速度の正確なボディで計測してみると
1.5段ほどアンダーになるようです。
少々余談になりますが旧FDレンズで
絞りが妙に小さいものはたまに見掛けます。
調整のためのツメが比較的触りやすいところにあるのですが
分解清掃をした際に触れてしまっているのじゃないかと思われます。
中古レンズをチェックする際は気をつけたほうが良いポイントだと思います。
いくらボディ側できちんとSSが出ていても
絞りが狂っているとせっかく慎重に決めた露出が台無しです。

何度見ても、F-1の低く構えたペンタ部は
本当にカッコ良いですね。
クルマで言うところの「スポーツカー」っぽい雰囲気があると思います。
あえてブラック1色にしたこともイメージ作りに大いに貢献したと思います。
今回のF-1はマイナーチェンジ後のいわゆる「F-1N」です。
巻上レバーの形状や巻上角が変更されています。
「s.s.c(スーパースペクトラコーティング)レンズ」が
やはり一番似合うのも初代F-1ですね!

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キヤノンAE-1のカメラ修理

今日は「サウナの日」だそうですよ。
サウナに入ることなんて最近ないですねぇ。。。
よく行く銭湯にもサウナあるのだけど
別料金だからそこまでして入らなくてもいいか。。。ってなっちゃいます。
でも季節柄たっぷり汗をかく機会もなかなかないから
たまにはいいかもしれないですね
体内に溜まっている悪いものが全部出ていくかも。。。(笑)

さてさて

本日は「キヤノンAE-1」のカメラ修理を行っています。
ある意味、これ以降のカメラのあり方を変えたといっても
過言ではないと思われる先進的なカメラです。
マイクロコンピュータを搭載し
徹底的に効率化を行い価格も随分押し下げました。
とはいえ安易なコストダウンを行っているわけでなく
質感はこれまでのカメラ同様、高級感のあるものです。
上下カバーにはプラスチックが使われていますが
何も予備知識がないとプラスチックだとは思えない
高い質感で仕上げられています。
電子制御の部分では最新の技術を惜しみなく
導入していますが機械的な部分では
従来からの横走り布幕のシャッターユニットが使われています。
これ以降のいわゆる「Aシリーズ」は全て
基本的な部分はこのAE-1がベースとなっています。
そういう意味でも記念碑的なモデルだと思います。

お預かりしているAE-1は
もともとご依頼者様のお父様のカメラとのことです。
ご依頼者様の子供の頃の写真は
全てこのカメラで撮られたものだそうです。
ただ、残念ながら現在はシャッターを切ることができません。
正確に言うと後幕が走りきらないために
ミラーアップしたまま降りてこない状況です。
シャッター幕も少し隙間が開いたままで止まってしまいます。
露出計は生きてはいるもののかなり不安定な動きです。
いわゆる電子制御機ですが
おそらく基板そのものにはトラブルはないと予想しています。
しっかり整備すれば快調に動作すると思われます。

機械的に動きの悪いところをなくすために
駆動部の清掃・注油を行います。
「Aシリーズ」といえばシャッター鳴きですが
この個体にもやはり発生していました。
原因となるギアの清掃注油ももちろん行います。
機械的なトラブルを解消した上で組み立てて
電気的な調整も行っていきます。

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ローライB35のカメラ修理

今日は3月5日ということで
「サンゴの日」だそうです。
ちなみにサンゴは3月の誕生石でもあるのですね。
(3月の誕生石は他にアクアマリンやブラッドストーンもあります)
それはともかく「サンゴの日」と知ってから
脳内で「青い珊瑚礁」がひたすらリフレインされてしまいます(笑)

さてさて

本日は「ローライB35」のカメラ修理を行っています。
人気のローライ35シリーズの一員ですね。
3枚玉のトリオター40mmF3.5を搭載し
スローシャッターを装備しない普及版ともいえるモデルですが
その潔いシンプルさとトリオターの写りで
非常に人気のあるカメラです。
ローライ35シリーズ共通の美点ですが
ギュッと凝縮されたコンパクトさと
小さくても溢れんばかりの高級感はやはり魅力ですね。
これがポケットの中からサッと出てくると
やはり文句ナシにカッコ良いです。

今回、お預かりしているB35は
まずフィルムカウンターが動作しません。
B35・C35のカウンター不動は
比較的、よく見かけるトラブルで
ワッシャの欠落やカウンター送り爪の磨耗が
原因であることが多いのですが
今回は巻上側からカウンターに繋がっている
シーソーアームの変形が原因で
カウンターを送りきれない状態でした。
露出計はやはり随分ズレが出てきている状態でしたが
調整の結果、通常の撮影に使用する分には
全く問題のないレベルまで調整することができました。

ちなみにローライB35の発売開始は
私の生まれた年なのです。(1969年)
50年近く経過しているカメラということもあり
やはり他にも動きの悪いところも多々ありましたので
シャッター・絞り羽根清掃に始まり、
レンズ清掃、ピント調整、等々、全体の整備を行いました。

今回のB35が。。。というわけではないのですが
B35・C35は内部にプラスチック部品が非常に多く使われています。
経年劣化もあり、壊れやすい部分もありますので
正しい手順で優しい操作をすることを
心がけていただきたいカメラでもあります。
(まぁどのカメラも古いものはそうなのですが。。。)

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ニコンFのカメラ修理

今日は3月4日ということで
「3・4」の語呂合わせの記念日が多いですね。。。
「ミシンの日」、「サッシの日」、「三線(さんしん)の日」
「雑誌の日」。。。
そういえば昔、実家に「足踏み式」のミシンが合って
用もないのに踏むところを手で押して遊んでいた覚えが。。。
これを調べていて初めて知ったのですが
ミシンって「Sawing Machine」のmachineがなまったものなのですね。

さてさて

本日は「ニコンF」のカメラ修理を行っています。
もはや日本が世界に誇る伝説の一眼レフと言って良いカメラだと思います。
一眼レフカメラそのものはFより前にいくつか発売されていますが
この時代にこれだけきちんと作り込まれて
現在でも通用する高い堅牢性を持つカメラは他にないと思います。
しっかり整備されている「F」をゆっくり巻き上げながら
耳を澄ましてみると精巧なギヤやカムが
噛みあっている音がかすかに聞こえるのですが
その音だけでも精密な造りが伝わってくような気がします。

お預かりしている「F」は一通り動作はしているのですが
長い間、ノーメンテだったとのことで
各部点検整備一式をご依頼いただいた個体です。
スローが若干、粘り気味なことと
少々、油切れの兆候が見られます。
加えて、ご依頼者様からもご指摘いただいているのですが
装着されているアイレベルファインダーの
ボディ前側の噛み合わせが少々悪いようで
ロックした状態で上に引っ張ると
少しファインダー前部だけ浮いてしまいます。
(要はガタついている状態)
外れることはないし、普段は浮いてしまうこともないのですが
気がつくと気になってしょうがない部分だと思います。
この症状、たまにFで見かけます。
大抵の場合がボディ側のツメの磨耗または変形によるものです。
そこの部品だけ交換するというのは不可能なので
ガタが出ないように修正していくことで対処します。

分解するたびに思いますが
本当に「F」の部品はひとつひとつが
これでもかと言わんばかりに頑強にできています。
普通に使っていて定期的に清掃・注油さえしておけば
まず致命的な壊れ方をすることはないのではないかと思います。
泣き所はファインダープリズムの腐食くらいでしょうか。。。
これから本格的に各部点検整備一式に取り掛かります。

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キヤノネットQL17のカメラ修理

今日は「ひな祭り」ですね!
とはいえ、兄弟にも親戚にも女の子がいない環境だったため
(うちの家系で生まれてくる子供は
私の知っている限り何故か全員男。。。)
最も縁遠い年中行事のような気もします。
雛人形なんて触ったこともないなぁ。。。
でも子供の頃に「菱餅」がすっごく美味しそうに見えて
「あれだけは食べてみたい!」と思っていたことはよく覚えています(笑)

さてさて

本日は「キヤノネットQL17」のカメラ修理を行っています。
初代キヤノネット(1961年発売)をベースに
巻上レバーを通常の上カバー部に移動し
受光素子をセレン光電池からCDSに変更したものが
1964年発売の「キヤノネットS」
さらにキヤノネットSのフィルム装填に
クイックローディング(QL)を採用したものが
今回の「キヤノネットQL17」になります。(1965年発売)
クイックローディングでのフィルム装填はやはり便利ですね。
まぁ慣れてしまうと普通のフィルム装填で
まず失敗することはないのですが。。。。

今回、お預かりしているキヤノネットは
かなりの長期間、電池を入れたまま放置してあったらしく
電池室周辺の腐食がなかなかすごいことになっています。

もちろん蓋側もボロボロなので
電池室は丸ごと交換するしかないと思われます。
もちろんこの状態では電池を入れても
全く露出計は動きません。
この電池室の裏でリード線がハンダ付けされているのですが
ハンダは朽ちて外れており
さらにリード線の中まで緑青が広がっています。
現在の電池はこの頃の電池に比べると
液漏れの可能性は低いですし
ガスによる腐食も少ないですが
それでも長い間使わない場合は電池は外しておくことをお勧めします。

電池室の処置を先に行ってしまいましたが
まずはレンズボードを外してシャッターユニットの整備からです。
かろうじてシャッターは作動しているものの
やはり羽根には粘りが見受けられ
本来の動きではないようです。

この後に出る「ニューキヤノネット」や「G-Ⅲ」に比べると
大柄なカメラですが、その分、内部の構造には
余裕が感じられます。
しっかりメンテナンスを行えば
SE45mmF1.7の大口径レンズを存分に堪能できるカメラです。

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オリンパスペンDのカメラ修理

今日は3月2日ということで
ミニ(3・2)の日ですね。
私だけではないとは思うのですが
カメラでも模型とかでもそうですが
小さくて精密にできているものは
眺めているだけでも楽しいものですよね。
。。。といいながら。。。
私が個人的に使ってるカメラは比較的大きいものが多いです(汗)
いつでも持ち歩くことのできるコンパクトで使い勝手の良いカメラ。。。
欲しいのですが、これがなかなか。。。

さてさて

本日は「オリンパスペンD」のカメラ修理です。
偶然ですが「ミニの日」にふさわしい1台ですね!
初代ペンが1959年に発売開始となり
翌年に高級版のペンSが登場
さらに1962年最高級モデルとして「ペンD」が発売されました。
3.2cmF1.9の大口径レンズを搭載し
シャッタースピード最高速も1/500になりました。
F1.9大口径レンズと目測フォーカスの組み合わせは
少々難しいものがあるとは思いますが
薄暗いところでも余裕がある。。。と考えると
やはり魅力的ですね。

ボディ側との連動は全くございませんが
セレン光電池式の露出計を内蔵し
LV値を読み取って露出決定を行います。
レンズが大口径で露出計を搭載した分
初代ペンやペンSに比べると少しばかり大きく重くなりましたが
十分すぎるほどコンパクトで凝縮感の高いカメラです。

通常、セレン光電池を使う露出計で
露出計が不調な場合は修理不能な場合がほとんどです。
今回、お預かりしているペンDも反応が悪く
4段ほどオーバー表示になってしまいます。
今回は露出計部分の交換で対応させていただくことになりました。

もちろん、露出計だけではなく
シャッターユニットの整備、レンズ・ファインダー清掃
モルト交換等々、全体の各部点検整備一式を行いました。
外装も少しくたびれた感じだったのですが
外観も中身もかなりシャキッとした感じにリフレッシュされたと思います。

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ペンタックスMXのカメラ修理

今日は「豚の日」だそうですよ!
トンカツ、しょうが焼き、しゃぶしゃぶ
チャーシュー、豚足、お好み焼き(基本は豚玉でしょ)
美味しそうなメニューが次々と浮かんできますね。
今日は豚への感謝を込めて制定された日とのことなので
よりいっそう感謝をしながら
今夜も何か豚肉を使った料理をいただきましょう!

さてさて

本日は「ペンタックスMX」のカメラ修理を行っています。
オリンパスOM-1と並んで
軽量コンパクトな機会制御一眼レフということで
現在でも非常に高い人気を誇っているモデルです。
発売は1976年で、OM-1登場の4年後の発売です。
先行するOM-1にかなり対抗意識もあったのか
幅、厚み、高さともに全てほんのわずかですが
小さく作られています。

MXは比較的、修理依頼の多いカメラではありますが
シャッター周りのトラブルの少々多いカメラです。
年数が経ってくると他のカメラに比べても
先幕・後幕の走行バランスが崩れているカメラが多く
1/1000の場合で写真の右端は1/2000相当の露光で
左端は1/500の露光。。。なんてことがあるカメラです。
特に後幕の動きが悪い場合には
MXでよく見かけるミラーアップしたまま降りてこないという
トラブルにも繋がります。

今回、お預かりしているMXは
ご依頼者様が最近、手に入れたものとのことです。
ざっとチェックしてみたところ。。。

・リボン(紐)がどこか外れていて幕がたるんでしまっている
・たまにミラーアップしたままになる
・プリズム腐食
・露出計は-2.5段
・フィルムカウンター不動

なかなかやりがいのある状況です。
露出計のLED制御部以外は
基本的に機械制御のカメラなので
水没品とかでサビの酷い個体でない限り
何とかならないことはないと思います。
加えてMXは内部モルトの非常に多いカメラです。
内部モルトが多いということは
それだけ劣化したモルト屑があちこち入り込んで
トラブルの元になる可能性が高いということです。
気持ちよく使うためには
定期的なメンテナンスがより必要なカメラだと思います。

写真は一通り整備が完了したところで撮ったものです。
今回はなかなか苦労しましましたが
非常に快適に使えるレベルに仕上がったと思います。
幕軸を清掃し注油も行っているので
しばらく動きが落ち着くまで様子見です。

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