日別アーカイブ: 2018年3月11日

オリンパスOM10のカメラ修理

今日はいわゆる「3.11」ですね。
あれから7年ですか。。。
「もう7年」といった感じもあり
「まだ7年」と思うところもありますね。

さてさて

本日は「オリンパスOM10」のカメラ修理を行っています。
1979年発売の絞り優先AE専用機ですね。
この時期には各社絞り優先AE専用、
定価4万円以下というモデルが揃っていて
ミノルタX-7、ニコンEM、ペンタックスMV1.。。等々
魅力的なエントリーモデルがたくさん存在しました。
オリンパスには元々高級AE機、「OM-2」が存在しましたが
もっとお求め安いエントリー機を出してほしいという
主に米国販売店の希望により開発されたモデルです。
OM-2の部品点数を約半分ほどに減らし
機能を限定しさらに軽量に仕上げたカメラです。
OM-2張りのフラッシュTTL調光には未対応ですが
ダイレクト測光によるオート制御は同様です。
。。。ということは。。。ダイレクト測光周りにトラブルがあると
OM10もOM-2同様、修理不能となってしまいます。

お預かりしているOM10は
もともとご依頼者様のお父様のカメラだそうです。
かなり長い間、使われていなかったらしく
あちこちにサビやカビが散見されます。
特にファインダー内のカビが酷く
(プリズムに発生しているものがほとんど)
加えて過去にアルコールか何かで
スクリーンを拭いてしまったのか
拭き跡が残ってしまっています。

余談ですがファインダースクリーンは
プラスチック製で非常にデリケートです。
アルコール等で拭いてしまうと表面が変質してしまい
二度と元には戻りません。
指先で触ってしまうだけでもキズが付く場合もあります。
ミラー側から覗いてゴミや汚れが見えるからといって
エアブローくらいなら問題ないですが
決して触らないようにしていただければと思います。

まだ上カバーを開けただけですが
やはり70年代末期の電子制御機ということもあり
電気接点だらけです。
現状チェックの際に電源が少々不安定な症状が出ていましたので
電気的接点の清掃も隅々まで行いつつ
機械的な部分も含めて各部点検整備一式を行います。

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