日別アーカイブ: 2021年7月26日

ヤシカエレクトロ35MCのカメラ修理

今日は「幽霊の日」だそうですよ
まぁ、空想の世界やエンターテインメント的にはともかく
あくまで個人的な主観ですが
「幽霊」なんて存在しないと思っています。
正確に言うと人間の魂が現世に残るなんてことは
ありえないと思っています。
だからじいさん、ばあさんの墓参りとか
写真にひとりごとのように話しかけるのも
本当はそれがわかっていながらの気休めなんですよねぇ(苦笑)
でも世の中には幽霊的な不思議な現象も
たくさんあるのはなんとなく理解できます。
それはきっと全部「蟲」の仕業です。(笑
おそらく人間の擬態をする「蟲」とかが
人間の目には普段見えないけど存在するんじゃないかと
勝手に思っています。
それはそれで怖いものがありますが
そう考えると結構いろいろ納得いく部分が…
なににせよ、生き物は死んだらスイッチを切ったように終わりで
その記憶も思いも一緒に消えていってしまいます。
お盆前になるとこういうことを何となく思いつつ
あとどのくらい生きられるかなぁ…と考えてしまいますね
考えたってどうにもなるものではないのですが…(苦笑)
そういえば呉にあるうちの墓も
もうこれ以上入る人も誰もいなくなったので
どこかのタイミングで墓じまいしなくちゃな…

さてさて

本日は「ヤシカエレクトロ35MC」のカメラ修理を行っています。
非常にコンパクトで良く写るカメラです。
ルックス的にもギュッと凝縮感があって
質感も高くなかなか所有欲も満足させてくれるのではないかと思います。
私も一時期、気に入ってよく使っていたカメラです。
この「MC」はエレクトロ35シリーズとしては
いろいろ例外の多い異端児的なモデルです。
絞り優先AE専用機という部分は他のエレクトロと共通ですが
どれもこのコンパクトなボディを実現させるためですに
いくつか他のエレクトロとは異なる部分を持っています。
まず、距離計を省略し、ピントは目測式となっています。
「MC」以外のエレクトロ35は全て距離計を搭載しています。
さらにレンズは開放F2.8の40mmレンズです。
焦点距離40mmなのはエレクトロとしては通常ですが
「MC」以外のエレクトロ35は全て開放F値は
F1.7あるいはF1.8の大口径レンズを採用しています。
そうしたエレクトロ35としては例外的な手法を
採用したこともあり
「MC」はハーフカメラ並みの小ささを実現することができました。
本当にいつ見てもかわらしい大きさのカメラです。

お預かりしている「エレクトロ35MC」は
電源が不安定なようでシャッターが制御されたり
されなかったりしているようです。
またきちんと制御されている場合でも
LV15あたりでも少しアンダー目に制御されているようですが
これがLV12、LV9と光量が少なくなるにつれて
大きくアンダーに振られていき
LV9の時には3段近くアンダーになってしまうようです。
電気的調整の問題なのか
マグネットの汚れのせいで吸着が弱いのかは
今のところ判断できませんが
どちらも処置を行いつつできる限り
正常な状態に調整してみたいと思います。
このタイプの小型化されたコンパクトカメラでは
多いパターンですが
「MC」もフィルム室に大量のモルトを使って
外からの光を遮光しています。
当然ながらモルトは全滅で
たくさんのモルト屑があちこちに入り込んでいる状態です。
モルト張替えは当然ですが
粉々になったモルト屑を内部を含めて
できる限り清掃して除去していきます。
もちろんその際にファインダー、レンズも清掃し
ピント精度も再調整を行います。

まだ分解整備に取り掛かり始めの状謡です。
これから本格的に分解していきます。
世の中では「MC」もブラックのほうが人気らいいのですが
エレクトロは個人的にシルバーが似合うような気がします。
前期エレクトロの頃のギランギランしたシルバーは
少し落ち着いたものの「MC」も
結構ギラギラしたシルバーで
その辺が非常にヤシカっぽくて好きなところです。
こうして弄っているとまた「MC」が
個人的にも欲しくなってきます(笑)

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