日別アーカイブ: 2025年1月29日

コニカFPのカメラ修理

今日は「人口調査記念日」だそうですよ。
1872(明治5)年のこの日に
明治政府による日本初の全国戸籍調査が行われたそうです。
当時の人口は男1679万6158人
女1631万4667人で合計3311万825人でした。
2015(平成27)年の国勢調査による日本の総人口は
1億2709万4745人で、9000万人以上増えたことになります。
最新の調査では現在の人口は1億2359万人だそうです。
いずれにしても150年ほどでこんなに増えたのですね。
これからは人口は減少傾向に推移するのでしょうが
これから100年後あたりはどんな世の中になっているのでしょうね。
もちろんそれを見ることは無理ですが…(笑

さてさて

本日は「コニカFP」のカメラ修理を行っています。
コニカというとどちらかといえば
レンズ一体型のレンジファインダー機や
C35に代表されるコンパクトカメラのイメージが強いですが
一眼レフにも早い時期から参入しています。
1960年にファインダー交換式の最高級カメラ「コニカF」の
発売に始まり立て続けに一眼レフをリリースしています。
今回の「FP」は1962年発売のカメラで
それまでの中級機「FS」をベースに
CdS使用の外付け露出計を装着できるようになったものです。
レンズマウントはコニカマウントで
後のオートレックス登場以降に採用された
コニカⅡマウント(ARマウント)との互換性はありません。
ボディからの絞り込み連動が鏡胴外側に露出しているところが
特徴的なレンズマウントです。
「コニカF」以降に登場したコニカ中級機は
「FS]「FP」「FM」と存在しますが
いずれも基本的な構造は共通で
シャッターはその後、いろいろなカメラで採用される
コパルスクエア(当時の呼称はコパルスケヤ)シャッターです。

お預かりしている「FP」は一通りは動作しているものの
多少巻上に油切れの兆候が見られます。
シャッター羽根にも汚れがあると思われ
構想シャッターが多少不安定です。
そしてファインダーが妙に曇っています。
プリズムが汚れていることもありますが
おそらく接眼レンズ内側が曇っているものと思われます。
接眼レンズの変質の場合は清掃では対処できませんが
できる限りの清掃である程度はクリアになると思われます。

FS,FP、FMあたりの接眼レンズがよく曇るのは
上の画像にも写っていますが
接眼レンズとプリズムの間にあたる部分に
モルトが貼られており
そのモルトが加水分解してしまうことも
影響していると思われます。
いずれにしてもコニカの一眼レフは
初期の「F系」のみならず
後のオートレックス系(FTAやオートレックスT3も含む)も
接眼レンズが良く曇るのです。
そしてそれが清掃では改善できない場合も多いです。
これからファインダーも含め
シャッター、巻上、ミラー駆動部と
各部の分解整備を行っていきます。

↓ をクリックすると「東京フィルムカメラ修理工房」のホームに戻ります。