オリンパスペンFTのカメラ修理

今日は「いい家の日」だそうです。
戸建てだろうがマンションだろうがアパートだろうが
やはり自分の住処って大事ですよねぇ
全ての生活の基本になりますもの…
私の場合は仕事場と自宅がセットで住処みたいなものですね
普段自宅には寝に帰るだけだし…(苦笑)
でもその自宅に帰ってから
ほんのわずかなくつろぐひとときと
何といっても暖かくして安心して眠れる住環境は
本当に大事ですよね
逆に言えばそれだけあれば十分といえば十分なのですが…
たまには自宅アパートの掃除しなくては…
普段あまりいないから最小限の掃除しかしてないかも…(汗)
キレイにしておかないと安心して
ゆっくりくつろげないですものね
「いい家」かぁ…ひとりだと小さな部屋でいいのですよねぇ
さっきも触れたけど簡単に掃除できる程度でいいですし…
それよりも立地や便利さも含めた住環境が大事ですかね!

さてさて

本日は「オリンパスペンFT」のカメラ修理を行っています。
オリジナルの「ペンF」をベースに
第三反射面をハーフミラーとして
その背面にCdSと露出計を配置したモデルです。
その他にもセルフタイマーを装備し
巻上はシングルストロークに変更されています。
ファインダースクリーンも全面マットから
中央部にマイクロプリズムと変更されています。
ペンF発売から3年後の1966年発売のカメラです。
受光体がCdSですので当然電池が必要です。
電池室も底部に追加されています。
露出計表示は設定されているSSに連動し
ファインダー内にTTLナンバーと言われる
絞り値とは異なるナンバリングで表示されます
そのTTLナンバーをレンズ側でセットして
露出を合わせるという手順で行います。
FT対応のズイコーレンズでは
絞りリングをグルンと回転させることににより
レンズ上面にTTLナンバーを表示するのか
通常のF値を表示するのかを切り替えることができます。
このあたりもオリンパスらしい独自性の高い機構です。

ペンFTも基本的な機械的構造はペンFと同一です。
そのためミラー駆動にかかわるトラブルがやはり多いのですが
それに加えFTの場合は露出計にトラブルにまつわるトラブルも
当然増えてしまいます。
今回、お預かりのFTはまず巻上が完全にロックされた状態で
シャッターも切れずどうにもこうにもならない状態です。
これも元をただせばミラー駆動との連携がスタックしているためで
ある程度分解してスタックしている状況を解いてやれば
とりあえず動くようにはなるのですが
そのままではまた同じことが起こるので
ミラー駆動部の清掃整備を念入りに行う必要があります。
さらに今回の場合は分解を進めて行くうちに
中からコロンと上カバーを留めているはずのネジが出てきました。
上カバー留のネジは全て揃っていたので
前回の分解時にうっかり内部に落としてしまって
外装のネジは他のものを使ったのだと思われます。
これがいろいろ悪さをしていた可能性も高いです。
最近どこかで書いたような気がしますが
作業中にネジがどこにいったかわからなくなったら
内部も含めて徹底的に探さないとNGです!

その他にも内部配線が部品に挟まれて潰れていたり
ハーフミラーも以前に交換されているのは明らかなのですが
その取り付けや処理が大変雑だったりと
いろいろと問題を抱えているFTでした…
配線は交換し、ハーフミラー取り付け部は再修正しておきました

いろいろと残念な部分が多い状態でしたが
不幸中の幸いは致命的な大きなトラブルが
なかったことでしょうか…
いろいろと最初からやり直したので
現在は全く問題のない状態に仕上がっています。
巻上もシャッターも非常にスムーズで
露出計も問題なく動作しています。
FTはセルフタイマー設置のせいで
花文字がなくなったのがちょっと寂しいですよね
でもレンズキャップの花文字はステキです。
このキャップ、単体で探すと結構なお値段するのですよねぇ(苦笑)

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