キヤノンⅣsbのカメラ修理

今日は「国際ホッキョクグマの日」だそうです。
ホッキョクグマ(Polar bear)の絶滅の危機や
彼らが直面している現状を
より多くの人に知ってもらうことが目的なのだそうです。
地球温暖化のため北極圏の海氷は年々小さくなり
そこに暮らしているホッキョクグマも
棲み家や餌を失いつつあるそうです。
そのためもあり元々オスの大きい個体では体長250cm、
体重600kgにもなるそうなのですが
小型化が進んでいるそうです。
分岐分類学的にヒグマに極めて近い位置にあるそうです。
でもホッキョクグマはその白い体毛もそうですが
長い首が特徴ですよね。
幼いころに動物園でホッキョクグマを何度か見ましたが
その大きさと風貌がやたrとお気に入りでした。
大人になってから「あれが常同行動だったのか…」とわかりましたが
飼育スペースの隅から隅までグルグル回り続けて
その橋でターンする動きが非常に特徴的で
家に帰ってからも「シロクマのマネ」と言って
その動きを家の中で真似ていたのも懐かしい思い出です。
楽しく見てたけどきっとストレスたまってたんだろうなぁ…
たまには1日、動物園でいろんな動物見たいですね
ひとりだとなかなか億劫で行けませんが…(苦笑)

さてさて

本日は「キヤノンⅣsb」のカメラ修理を行っています。
いわゆるバルナックライカコピーのカメラですが
キヤノンのそれは一眼式ファインダーに
変倍ファインダーを搭載しかなり独自の進化を遂げています。
その当時のキヤノンレンジファインダー機の
最高級機として登場したのが今回の「Ⅳsb」です。
1952年の発売となります。
世界初のX接点によるスピードライト同調を実現し
シャッター速度の最高速も1/1000を搭載し
ついにベンチマークとなっていたライカⅢfを超えたとも言われ
キヤノンを一流のカメラメーカーとして
世界に認知させることに大いに貢献したカメラです。
ボディの作り込みや機能・精度も高次元でバランスがとれていて
当時のキヤノンの技術の高さをよくわかるカメラでもあります。

しかしながらこの時代のカメラは
さすがに70年経過することもあり
まずはシャッター幕の劣化が酷いものがほとんどです。
当時から一度もなく交換がされていないものは
まず間違いなく幕の劣化・硬化で
使い物にならないと思われます。
今回の「Ⅳsb」も例外ではなく
一度溶けたゴム引き部分が再び固まったような状態で
幕に穴こそ開いていないものの
ガチガチに硬化しておりまともに動作できる状態ではありません。
何とか幕走行できたとしても
先幕と後幕が重なっている部分で
結構強力に幕同士が接着されているような状態で
当然シャッターは開くことはできません。
ゴム引きが溶けた時点で接着剤の役目となってしまったようです。

まずは何はともあれ幕交換を行います。
上画像は先幕を外した時点でのものですが
画像でも幕の状態が悪いのがわかると思います。
ちなみにこれはわかりにくいですが
まだカメラ側に巻き付いている後幕も
気泡ができたように表面がボコボコになっているのが
上画像でも何とか確認できます。
巻張り替え自体もそれなりの重作業ですが
その後の調整もなかなか大変な作業です。
とくに裏蓋のないこのタイプのカメラは
シャッタスピードを計測するもの大変です。
焦ってもロクなことはないので一つずつ
しっかり正確に作業を行っていきます。

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