今日は「哲学の日」だそうですよ。
紀元前399年のこの日に
古代ギリシアの哲学者ソクラテスが
死刑宣告を受けて刑の執行として
獄中で毒を飲んで亡くなったことが由来になっています。
哲学はよくわかりませんが
あまり難しく考えすぎないで
今日をしっかり生きるとシンプルで良いかとも思います…
ちなみに今日はこのソクラテスにちなんで
「悪妻の日」という日も制定されています。
ソクラテスの妻・クサンティッペが
悪妻として有名であったことに由来した日なのだそうです。
西洋では悪妻の代名詞ともなっているが
後世の作り話である部分も多く
彼女の本当の姿については殆ど分かっていないのだそうです。
悪妻にしろ悪夫にしろ
生活を共にする家族との関係が悪いとそりゃしんどいですよねぇ
で、ソクラテスが言うには
「ぜひ結婚しなさい。よい妻を持てば幸せになれる。
悪い妻を持てば私のように哲学者になれる」なのだそうです。
うーん…何といってよいのやら…(苦笑)
さてさて
今日は「キヤノンF-1」のカメラ修理を行っています。
つい数日前にも「F-1 OD」の修理を行いましたが
今回は普通のブラックです。
ただ、ODと同様に今回もいわゆる後期のF-1Nです。
オリーブはちょっと変わり種として
F-1は基本的にブラック塗装で
この時代、他のカメラでは主流だったシルバーがありません。
この後の時代のブラック塗装のケマラの人気ぶりを見ると
さすがキヤノンは時代を先取りしたのだな…とも思えますが
シルバーのF-1も見てみたかったような気がします。
ちょっと想像もつかないのですが…(笑)
このF-1がブラック一色だったことや
後のAシリーズでもブラックのみのモデルがあったり
シルバーの設定があってもブラックが多く売れていたりということで
他のメーカーに比べてもキヤノンの一眼レフは
ブラックのイメージが強いですね。
お預かりしている「F-1」は
動きの悪いところもいろいろあるのですが
一番の問題はファインダー内露出計指針の
絞り連動「〇指針」の動作不良です。
レンズを装着して絞りを動作しても
上手く連動できないようです。
実はこの「〇指針」関連のトラブル
F-1では結構よくあるトラブルです。
〇指針自体が非常に小さなバネ力で戻るような
構造になっていることと
ミラーボックス側面に支点があるのですが
ここが粘ったり固着することが非常に多いのです。
おまけにその視点から伸びている先端に〇指針がついた
腕部分がわずかな歪みや変形で周辺の部品に
干渉し動けなくなっている場合も多くあります。
今回も支点自体の粘りと腕部分のわずかな歪みによる干渉
両方の原因で動作不良を起こしている様です。
F-1は部品一つ一つの剛性や強度は申し分ないのですが
意外と繊細な調整や構造で動作している部分もあるので
定期的な整備が不可欠なカメラだと思います。
今回は問題ございませんでしたが
幕ブレーキ周りのデリケートさも見逃せません。
シャッターや巻上、ミラー駆動部等々
各部の整備を一通り行って少し油が馴染むまで様子見している状態です。
全体的に非常にスムーズに動作する状態になっています。
やはり旧F-1には旧FDレンズが似合いますね。
装着されているのは50mmF1.4s.s.cです。
いつ見ても思いますがこの時代のTTL露出計内蔵カメラで
ペンタプリズム部がこんなに低く精悍に構えているカメラは
F-1だけですね。
やはりFTの頃に開発したCdSをコンデンサレンズの後ろに置く構造なのが
効いているのではないかと思います。
ニコンF2と並んで間違いなく70年代の高級一眼レフを
代表するカメラだと思います。
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