ペンタックスKXのカメラ修理

今日は二十四節気の雑節でいう「入梅」で
それに関連して「傘の日」ですね。
雨の日の外出はなかなか億劫なものですが
そこにちょっと思い入れのある傘があれば
少しは雨の日も楽しくなりそうですね。
シンプルなビニール傘も気軽に使えていいですけどね
私もそのへんにちょっと買い物行くだけであれば
ビニール傘を使います。
ただ気軽に使う分すぐどこかに置き忘れるのですよねぇ
そうそう、そういえばビニール傘ではあるのですが
先日、しまむらオンライン限定の
カープとスヌーピーのコラボ傘を買ったので
使うのが楽しみです!
ちょっといい傘はそれとは別に
1本持ってはいるのですが
うっかりどこかに忘れてきそうで
意外となかなか持ち出さないのですよねぇ
カープの傘も電車とかに置き忘れないように
注意しなくては…
土砂降りの雨ではとても出かけらなくて困りますが
しとしと降る梅雨らしい雨は意外と嫌いではありません。
雨の日グッズとかで楽しく過ごす工夫をしてみるのもいいですね!

さてさて

本日は「ペンタックスKX」のカメラ修理を行っています。
それまでのM42マウントから「ペンタックスKマウント」に変更した
「Kシリーズ」の中核を担うモデルです。
それまでの主力機種だった「SP系」の後継ともいえる
布幕横橋り機械制御シャッター機です。
もちろん単にSP系をKマウントしただけではなく
ファインダー内露出計表示は設定SSを表示する二針式となり
レンズ側の絞り値を直読する窓も装備されています。
これによりファインダー内で現在の露出設定を
簡単に確認することができ、露出計指示値との差も
一目で確認できます。露出計受光体もCDSではなくSPDです。
さらにファインダープリズムはそれまでのアルミ蒸着から
銀蒸着に変更になり、ミラアップ機構も追加されています。
フルマニュアル機としての使い勝手はかなり向上しました。
それでも機械的なベースはSPからほぼ受け継がれていて
そのあたりはもう成熟した信頼性の高い造りとも言えます。

ただ、問題の多い部分もそのまま受け継がれていて
相変わらずプリズムの外周を
ぐるりと1周モルトを貼って遮光しているのも変わらず
これが原因で多くの「Kシリーズ」のカメラは
プリズム腐食を起こしています。
今回、お預かりしている「KX」も真っ黒な帯が
中心を横切っている…とまではいきませんが
横方向に腐食が始まっていて視野を少し邪魔しています。
加えてセールスポイントのひとつでもある
露出計は電池を入れても全く動かない状況です。
そしてやはり各部の動きは悪く
シャッタースピードの精度も出ていません。
修理に加えて一通りの整備も必要な状況です。

プリズム上の基盤をと干渉しないように
上カバーにも大きなモルトが貼ってあるのですが
これも加水分解して基盤の一部を腐食させてしまっています。
内部モルトは外から見えませんが
何十年と経過しているカメラで未整備であれば
間違いなく劣化している部分なので対処が必要です。
まだ取り掛かったばかりですが
これから本格的に修理整備を行っていきます。

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