昨日は作業スケジュール上の都合により
ブログの更新をお休みしていたのですが
昨日が「蚊の日」で今日が「献血の日」だそうです。
何だか血液つながりで面白いですねぇ
私はもはや血糖値の高いドロドロの血な上に
薬物投与も行っているため
献血は既にできないのです。残念です。。。
ちょっと興味があって調べてみたのですが
比較的近年まで日本でも「献血」ではなく
「売血」が行われていたのですねぇ
特に民間商業血液銀行が多く存在した
1950年代から1960年代前半にかけては
売血が盛んだったそうです。
収入を得るために短いスパンで売血を繰り返す人も存在し
赤血球の数が回復しないうちに売血をお行い
その血液が黄色く見えたことから
「黄色い血」なんて言葉もあったそうです。
おまけに売血者の多くは低所得者層で
そのころにはそういった人たちに
覚せい剤の静脈注射の回し打ちも横行しており
ウィルス性肝炎も蔓延していたそうです。
「黄色い血」の意味には肝炎の症状である「黄疸」の意味も
含まれているそうです。
これ以上詳しく書いていると長くなりすぎるので割愛しますが
「ライシャワー事件」をきっかけに売血は急激に減少し
現在の献血制度が確立されていtったのだそうです。
これが私の生まれる少し前、50年ちょっと前のことなのですね
意外と最近の話で少し驚きました。。。
現在の国内の輸血用血液は全て献血で賄われています。
献血、大事ですよねぇ。。。昔はたまに行っていたのですが。。。
さてさて
今日は「キヤノンAE-1プログラム(以下AE-1P)」の
カメラ修理を行っています。
1981年に発売開始のカメラで
大ヒットしたAE-1(1976年)の後継機です。
キヤノンAシリーズは全てのモデルが最初の「Aシリ-ズ」である
「AE-1」をベースに作られていて
特に機械的な動作部分の構造はほぼ基本的に共通です。
ただしそれを制御する電子機器部分は急激に進化した時代でもあり
「AE-1」→「A-1」→「AE-1P」と
急激に洗練されている印象を受けます。
「AE-1P」というとその名の通り
「AE-1にプログラム露出モードが追加されたもの」と
単純に思われがちですが
ファインダー表示や露出制御、スクリーン上でのピントのキレ
電子制御部分の安定性等々、中身はかなり進化しています。
この時代の5年の差(AE-1の5年後にAE-1Pが登場)は
かなり大きいと思います。
修理する立場で言えばAE-1Pになると
おいそれと手が出せない部分も多いのですが
連動糸も一切なくなり整然と電子部品が配置された
中身を見ると「もはや全くの別物」といった印象です。
・・・とはいえ機械部分のベースはAE-1です。
となるとトラブルの定番はまずはシャッター鳴きです。
今回お預かりのAE-1Pも3回シャッターを繰ると
2回は「ギャイン!」といった感じの派手なシャッター鳴きが起こります。
ここでも何度も書いていますが
「シャッター鳴き」とはいいますが原因はミラー駆動部の
ギアの油切れ及び動作不良です。
症状が進むと異音だけでなくミラーの上がる動きが明らかに遅くなり
最悪の場合、ミラーが動かなくなりシャッターが切れなくなります。
油切れ。。。ということもありますが
多くの場合、それ以前に汚れが原因の場合がほとんどなので
きっちり分解して」清掃を行った上で注油を行います。
加えてミラーボックスの反対側になる
オート露出時の絞り制御機構も動きが悪く
絞り制御が不安定で露出も不安定になるため
こちらmの並行して清掃整備を行っていきます。
まだ上下カバーを外しただけの状態です。
他に明らかな問題がないかチェックしながら分解を進めていきます。
分解前の検査時に高速シャッターも不安定なのが発覚しているので
マグネットの清掃や幕軸の清掃ももちろん行います。
やはりこの時代の電子制御機になると
整備を行う以前の分解作業だけでもなかなか厄介です。
当然、組み立ても同様です。
私が仕事として受けられるのはこのカメラくらいまでが限界で
これ以上新しいものになると
ちょっと現実的に無理かな。。。と思っています。
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