11月は語呂合わせで「いい〇〇の日」が
毎日のように制定されていますが
今日も「いい友の日」や「いい頭皮の日」とかがありますね。
で、そんな中に「いい音・オルゴールの日」があります。
日付は「いい(11)おと(10)」(いい音)の語呂合わせです。
1796年にスイスで発明されたオルゴールは
太平洋戦争後に長野県の諏訪地方で作られるようになり
「いい音」を目指し続けた高い技術から
半世紀にわたり世界のトップシェアを誇っているのだそうです。
長野県下諏訪町の「諏訪湖オルゴール博物館奏鳴館」
(現:「日本電産サンキョーオルゴール記念館 すわのね」)が制定しています。
実は毎年のように11月10日に「オルゴールの日」をみかけては
部屋や仕事場にオルゴールがあって
たまの気分転換に音色を楽しむっていいなぁ!と思って
いろいろ調べ始めるのが年中行事になりつつありますね。
そしてそのオルゴールの世界の奥深さと
本格的なモノのすばらしさを垣間見ては
そこでおなかいっぱいになって
実際には買うまでにはいたらない…なんてことを繰り返しています(笑
ネットで見ているとキリがなくなって
結局疲れちゃうのですよね…
実際にお店で見るとまた違うのでしょうねぇ
いけんいけん、よけいな物欲を刺激しなくていいです(苦笑)
さてさて
本日は「ヤシカエレクトロ35GX」のカメラ修理を行っています。
初代から「ろうそく1本の光でも写る」カメラを目指し
スローシャッターに有利な電子制御シャッターに
大口径レンズ、絞り優先オート露出専用機という
要素はそのままに進化を続けてきた
エレクトロ35シリーズの最終機種にあたるのが
今回の「GX」です。1975年の発売となります。
大柄で堂々とした初代のデザインも魅力ですが
「GX」になると時代を反映して随分と小型化が進みました。
大口径レンズ搭載でレンジファインダー機なので
シリーズ最小の「MC」ほど小さくはありませんが
充分にコンパクトに仕上げられていると思います。
非常にギュッとした凝縮感もあって質感も高い
良いデザインだと思います。
今回お預かりしているのはブラック塗装ですが
黒だとなおのこと引き締まった感がありますね。
搭載されるレンズはカラーヤシノンDX40mm/F1.7です。
シャッターは初代から改良を続けられてきた
コパルエレクでシャッタースピードは
4秒~1/500で自動制御されます。
小型化は進んだとはいえ基本的な構造の考え方が
初代とあまり変わってはいないのです。
それだけ最初からある程度完成された設計だったものと思われます。
小型化された影響もあり電池はエレクトロご用達の「HM-4N」ではなく
HM-N(NR52)型水銀電池を使用となっています。
当然ながら現在の環境で使うには
何らかの電池アダプタが必須です。
お預かりしている「GX」は
かなり長い間、眠っていたものと思われますが
保存状態は悪くなく
一通りは動作している状態です。
ただ各接点等に積年の汚れはやはりあるようで
繰り返して測定機で検査していると
かなり動作が不安定なことがあることも判明いたしました。
マグネットの吸着にも少々問題があるようです。
歴代エレクトロ共通の独特の少し青みがかった暗めの
ファインダーは「GX」も受け継いでいます。
やはり少し曇りがあるのと距離計のズレもあるので
一通りの整備調整を行っていきます。
ここまではなんてことはないのですが
これから前板・シャッターユニットを分離して
各部接点の清掃やシャッターユニットの整備にかかると
なかなか大変な作業です。
それでも初代からそうですがとにかく配線が多くて
少しややこしいものの整備性自体は悪くはありません。
小型化されても整備性は考えられている構造です。
ここからは集中して細心の注意を払いながら
作業に取り掛かっていきます。
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