月別アーカイブ: 2020年4月

ミノルタX-7のカメラ修理

今日は「ヘリコプターの日」なのだそうですよ。
ヘリコプターの原理を考案した
芸術家としても有名な
レオナルド・ダ・ヴィンチの誕生日にちなんだものだそうです。
ヘリコプター。。。一度だけ乗ったことあるのですよ
それもあまり自慢できるような状況ではなかったので
ここではあまり詳しく触れません(苦笑)
飛行機とは違い滑走路を必要とせず
ピンポイントで目的地に行けるヘリコプターは
非常にメリットの多い航空機ですよね。
確かに飛行機に比べれば低速ですし
積載能力も高くはないですが
逆に低速飛行やホバリングができるのが利点ですね。
都内では10万円以下で貸し切りクルーズできるみたいです。
まぁ、私はそこまでして乗らないかな(苦笑)
あ、でも以前から「東京ヘリポート」には
見学で行ってみたいのですよねぇ。。。
普通に出かけられる日々が待ち遠しいです。。。

さてさて

本日は「ミノルタX-7」のカメラ修理を行っています。
この時代に各メーカーが」非常に力を入れていた
本体価格4万円の「絞り優先オート専用機」です。
ミノルタらしく非常に使い心地が良い
大変魅力的なカメラですが
私たちの世代的にはとにかく
宮崎美子さんのテレビCMが強烈に印象に残っています。
今でもクイズ番組とかで大活躍している
宮崎美子さんを見てもあの時代のイメージを思い出してしまいます。
そういえば少し前に
当時の宮崎美子さんのX-7CMのあの青い水着のポスター
入手しようかと画策したのですが
思ったよりも高価であきらめました。。。(苦笑)
でも当時のX-7のカタログは密かに持っています。。
で、そのCM以上に思い出すのが
「8時だよ全員集合」で志村けんさんがこのCMの
パロディーをよくやっていたのですよねぇ。。。
あ、いかん。。。思い出すとまた泣けてくる。。。

X-7もこの時代のミノルタ機にありがちな
モルト腐食によるプリズム腐食が定番のトラブルです。
腐食のない中古プリズムは比較的入手しやすいなので
交換プリズムの入手の難しいXEとかよりは良いのですが
プリズムを覆うようにフレキがある上に
そのフレキは底面から繋がっているので
なかなか作業的にはやっかいです。
今回、お預かりのX-7はプリズム交換に加えて
電源は入る(露出計は反応する)のですが
シャッターが全く切れないというトラブルもあり
少々苦労しそうな予感がします。

X-7の「minolta」のロゴは
基本的には小文字の旧ロゴなのですが
これはちょっと珍しい「新ロゴ」が刻印されています。
ちなみにX-7はシルバーとブラックでは結構違いがあり
ブラックのほうはボディにグリップが装備されており
スクリーンもミノルタお得意のアキューマットスクリーンが装備されます。

シャッターが切れないのは
おそらくレリーズSW部が原因ではないかと思われますが
これから本格的に探っていきながら
並行して一通りの整備を行います。

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ニコンF2フォトミックAのカメラ修理

今日は「喫茶店の日」だそうですよ。
昔は立ち寄ることも多かったですが
最近は昔ながらの喫茶店にあこがれはあるものの
実際に行くことはないですねぇ。。。
タバコを止めてからは最近主流のコーヒーショップにも
立ち寄ることも全くなくなりました。。。
高校生の頃は学校が終わって
バイトまでにいつも時間つぶしに
喫茶店に毎日立ち寄ったりしていたのですけどねぇ。。。
でも美味しいケーキと美味しいコーヒー目当てに
たまには行ってみたい気がします。
やっぱり銀のスプーンや銀のミルク・砂糖入れが出てくるような
昔ながらの喫茶店がいいなぁ。。。
中野駅近辺にはありそうだから
今度、調べてみましょう。。。
あ、それとはまったく別枠で「漫画喫茶」は今でもたまに行きますよ
まぁ、これは飲食が目的でなく
時間を忘れて集中してコミック読みたい時ですが。。。(笑)

さてさて

本日は「ニコンF2フォトミックA」のカメラ修理を行っています。
1970年代を代表するカメラでもあり
機械制御シャッター機の最高峰ともいわれることの多い
「ニコンF2」に露出計内蔵のフォトミックファインダーを
組み合わせたモデルです。
フォトミックファインダーには受光素子やLED式、指針式等の違いで
何種類かのモデルが存在するのですが
今回は最初のCdS受光素子+指針式の「フォトミックファインダー」を
その後、登場したAiニッコールとAi連動させる改良された
「フォトミックAファインダー」を搭載したF2です。
正直なところLED式の「フォトミックS系」は
LED制御に問題があると全く修理できないことも多いです。
その点では指針式のほうがメンテナンス的には融通が利きます。
フォトミックファインダーは露出計が内蔵なのはもちろん利点ですが
SSや絞り情報もファインダー内で確認できるようになり
その点こそが最大の利点かなと個人的には思います。
Ai化以降はレンズのF値の刻印を直読する方法に変わったので
初期の非Aiと比べると若干読み取りにくくなったのが
ほんの少しだけ残念ですが。。。

お預かりしている「F2フォトミックA」は露出計が全く動きません。
電池室にはご依頼者様がセットしたと思われる
SR44が2個入っていましたが
1個はまずまず津城の電圧が出ているものの
もう一つはほとんど電圧がなく空っぽの状態です。
こんな風に片方だけ消耗する場合は
まず間違いなくどこかでショート(短絡)しています。
もちろん電池を入れ替えても露出計は動きませんし
ボディ側からファインダー側に電圧も供給されません。
一番に疑うは電池室端子留め部(樹脂製なので破損しやすい)ですが
今回はそこもダメでしたが電池室からSW部への配線腐食も酷く
SWも緑青だらけでSW端子も一部折れてしまっていました。
電池室は補修を行い配線は交換、SW部も中古良品と交換で対応します。

まだ取り掛かったばかりの状態ですが
ボディ側はシャッター幕軸の汚れのため
高速SS精度不良、ミラーボックス部のモルト劣化により
シャッター動作時に妙な残響音もでています。
ファインダー側はカビがかなり発生しており
露出計の摺動抵抗の汚れにより値も不安定です。
装着されているAiニッコール28mmF2.8レンズは
前玉の裏側を中心に盛大にカビが発生しています。
まずはボディ側から一通りの分解整備を行っていきます。

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ニコマートFTNのカメラ修理

今日は「パンの記念日」だそうですよ。
パンの焼けるあの香ばしい香りって最高ですよね。
あの匂いにつられて
ついついパン屋さんに入ってしまいますものね。
私は通常、朝ご飯はお米派なのですが
それでもたまにパンをしっかり焼いて
マーガリンたっぷり塗って食べたくなります。
普通に食パンでももちろんいいのですが
最近は焼きあがりがもっちりとした
バタールとかがお気に入りです。
。。。なんて書いていると
焼きたてトーストが食べたくなってきますね。
明日の朝はトーストにしましょう(笑)

さてさて

本日は「ニコマートFTN」のカメラ修理を行っています。
少し前にも1台、整備しましたが
基本的にはニコンらしい非常に丈夫なカメラです。
ただし大きさ重さもニコンらしく
少々大柄ではあります。。。
この時代のカメラは丈夫にできているカメラが多いですが
余裕をもって設計されているのもその一因かと思います。
そのため現在の基準で見ると大きく重いものが多いのは
仕方がないかもしれませんね。
この時代のカメラの心臓部といえば
やはりシャッターユニットということになると思いますが
ニコマートにはコストの関係もあり
ニコン自社製ではなく
コパル製の金属羽根縦走りシャッターユニットを搭載しています。
いわゆる「コパルスクエア」と呼ばれる
ニコマート以外のいろいろなカメラでも採用されている
非常に優秀なシャッターユニットです。
少々作動音の大きいシャッターですが
これがまた非常に丈夫なシャッターユニットで
少々汚れていようが錆びていようが油切れだろうが
何とか動作してしまうシャッターです。
その丈夫さゆえに精度が狂ってしまっているのに
そのまま使われてしまっていることも多いシャッターです。

お預かりのニコマートFTNも
シャッター羽根の汚れや駆動部の若干の油切れにより
高速シャッターの精度は今一つです。
加えてニコマートFTNといえば
開放F値補正操作(ガチャガチャ)の採用で
レンズ交換時の手間が減ったのが利点ですが
今回のFTNはそのガチャガチャが正しく作動していらず
どんなレンズを装着しても
開放F値が1.2にセットされてしまいます。
ご依頼者様は50mmF1.4のレンズを装着して
ネガフィルムで試し撮りをされていたのですが
F1.4がF1.2にセットされても-0.5アンダーくらいで
しかもネガなので大した影響はなかったかとは思われますが
これがF3.5やF4のレンズで撮影していれば
かなり悪影響があったはずです。

ちなみにこれは整備後の写真で
ただしくF1.4の位置にセットされている状態です。
これが整備前に4はガチャガチャしても
赤マークが1.2にセットされてしまう状態でした。

シャッター羽根清掃、シャッターユニット整備
ファインダー清掃、露出計調整等々
一通りの各部点検整備を行いました。
これで安心して使っていただける状態になったと思います。
当時物のニコン純正銀枠フィルターが非常に似合っていますね。

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コーワSWのカメラ修理

今日は「中央線開通記念日」だそうです。
1889年(明治22年)のこの日に
JR中央線の前身である
甲武鉄道・新宿駅~立川駅(約27km)が開業したのだそうです。
最初は立川までだったのですねぇ。。。
中央線や中央高速というと
八ヶ岳や奥秩父・南アルプス方面で
自然を満喫する というイメージばかり先行してしまい
わけもなく楽しくなってきますね。
当店の最寄り駅は西武新宿線の新井薬師駅ですが
中央線中野駅も徒歩圏内(ちょっと遠いですが)なので
普段の生活に身近な路線でもあります。
あれ、「走りだせ~♪中央線♪」のフレーズが
脳内リフレインされて止まらなくなってきた(笑)

さてさて

本日は「コーワSW」のカメラ修理を行っています。
コーワといえば以前にも書きましたが
コルゲンコーワやキャベジンコーワ、ウナコーワ等々の
医薬品でお馴染みの「興和株式会社」の
光学機器部門です。
比較的最近までマイクロフォーサーズマウントの
レンズを「プロミナー」ブランドで販売していて
現在でも」野鳥観察用のスポッティングスコープを製造販売しています。
1950年代から70年代にかけては
コンパクトカメラから中判カメラまで
様々なカメラやレンズえお製造していたメーカーでもありました。

。。。。ちなみに。。今、たまたま
先日お客様に差し入れてもらったドリンク剤を飲んだのですが
これも「キューピーコーワαドリンク」。。。興和の製品でした(笑)

今回お預かりしている「コーワSW」は
1966年に発売されたレンズ固定式のレンズシャッター機です。
「SW」は「スーパーワイド」の意味で
その名の通り28mmF3.2の広角レンズを装備します。
このタイプのレンズ固定式カメラでワイドブームがあったこともありますが
意外と選択肢は少なく
その中でもコーワSWは非常に見えの良いファインダーと
コンパクトなボディで現在でも非常に人気の高いカメラです。
自慢のレンズは4群6枚で最短撮影距離は0.5m
写りの評価も非常に高いレンズです。

今回の「コーワSW」ですが
内外装ともに結構汚れが酷い状態でした。
自慢のレンズ・ファインダーにも
とても見過ごせないほどの汚れ・カビが見受けられます。
加えて鏡胴部にやけにがたがる状況です。
さらにシャッターを切ってみると
とりあえず動作するのですが
1/15、1/125にセットしても1秒で切れてしまいます。
鏡胴取り付け部ガタの影響で
調速カムが少し浮いており
スローガバナとの連結が一部外れてしまっているようです。

写真は一通り整備の終わった状態です。
鏡胴部のガタもなくなりシャッターも正常に動作しています。
レンズ・ファインダーも問題なくキレイになりました。
少々レアなブラック塗装はさすがに多少劣化があり
本来の艶がなくなってしまっていますが
それでも非常に締まったマットな感じもカッコ良いです。
個人的に好きなカメラで見るたびに
いつも個人的に欲しいな。。。と思うカメラです。
ファインダーは非常に明るく
肉眼で見るより明るく見えるほどです。
ご依頼者様にもこの絶好調となったSWを
早く楽しんでいただきたいと思います。

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臨時休業のお知らせ

突然のお知らせで
大変ご迷惑をおかけしてしまいますが
検討を重ねた結果
現在の「緊急事態宣言」に基づき
4月11日(土)より
当面、店舗での営業を見合わせることにいたしました。
修理完了品のお渡しは宅配便等でご対応させていただきます。
それぞれ個別にご連絡いたしますので
よろしくお願い申し上げます。
メール、DM等でのお問い合わせに関しましては
従来通りに対応いたします。
お電話でのお問い合わせに関しましても
本来の営業時間内である
10:00~19:00に関しましては
基本的に対応させていただきます。
多々ご不便おかけいたしますが
何卒よろしくお願い申し上げます。

東京フィルムカメラ修理工房
代表 迫田 行弘

ペンタックスS2のカメラ修理

今日は4月10日ということで
「フォト(4・10)の日」なのですね。
フォト。。。もちろん写真のことですよ
桜の季節でもあり新生活スタートの時期でもあり
本来なら写真を撮る機会が非常に多い
楽しい季節なはずなのですが
今は全国的にとんでもないことになってしまったので
写真どころではないですよねぇ。。。
不必要な外出はもちろん避けなければいけないですが
テーブルフォトだったり普段撮らない自宅の周辺だったり
こういうときにこそ見直して撮ってみるのもいいかもしれません。
しかしながらこの場合、
自宅で現像出力まで完結できるデジタルのほうが
圧倒的にいいですねぇ
でも、自宅でフィルムの現像・引き伸ばしができる方は
こういうときこそ引き伸ばしプリントに没頭してみるのも
楽しいかと思います。
(さすがに少数派になってしまいますか。。。)

さてさて

本日はペンタックスS2のカメラ修理を行っています。
発売は1959年で本来はシリーズ最初のモデルである
アサヒペンタックスAPの普及機として発売されました。
しかしながらその後、細かなマイナーチェンジも行われ
最終的にはシャッタースピード最高速も1/1000となり
当時の最高級機であった「K」とスペックも同等となり
使いやすい一軸不回転式のシャッターダイヤルを持つ
S2のほうがペンタックス機の本流となっていきます。
その後、S2をベースにS3、SVと展開されていくわけですね。

いわゆる「アサヒペンタックス系」(SPより前のもの)は
シャッター幕に重大な劣化を抱えているものが多く
まともにシャッター幕が走行できないものが多いと思います。
今回お預かりしているS2はご依頼者様のおじいさまが
使われていたカメラとのことですが
やはりシャッター幕はガチガチに硬化していて
まともにシャッターが切れる状態ではなく
幕を引っ張っているリボンも今にも切れそうな状態でした。
当然、シャッター幕は交換いたします。
さらにプリズムの腐食もあり(中央に縦線が見えるパターン)
今回はこれも交換で対応します。

シャッター幕の劣化はしかたないですが
本来、保管状況は悪くなく外観は磨き上げると
ピカピカの美品になりました。
お預かり時にはまともにシャッターが切れない状態だったので
体感することはできませんでしたが
本来、アサヒペンタックス系は非常に軽やかな巻上で
操作感もかなり良いカメラです。
もちろん今回は幕交換の上に巻上部も整備を行っていますので
非常に軽やかな巻上と軽快なシャッター音を楽しむことができます。
もちろんSS精度も申し分ございません。
少し様子見をしたうえで完成となりますが
ご依頼者様にも早くこの使い心地を体感していただきたいと思います。

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オリンパスOM-1のカメラ修理

今日は4月9日ということで
語呂合わせで「フォークソングの日」なのだそうです。
さだまさしとかイルカとか松山千春とか
私も小学校の頃に聴いていたけど
いわゆるフォークソング全盛期は私より
少し上の世代かな。。。
私が邦楽を聴き始めたころは
既に「ニューミュージック」(これも死語だな)全盛期でした。
この辺も線引きが微妙なところですが。。。
まぁ今日もお店は非常に静かで
おそらく来店もないでしょうから
作業のBGMには密かに80年代初頭の
ニューミュージックが流れています(笑)

さてさて

本日、作業を行っているカメラは
「オリンパスOM-1」です。
70年代のカメラなのでこの頃こそが
まさに国内でのフォークソング全盛期ですね。
入院していたせいもあって
少し久しぶりな気もしますが
相変わらず圧倒的に修理・整備依頼の多いカメラです。
毎回書きますが当時の一眼レフとしては
驚異的に軽量コンパクトなボディに
軽やかな巻上や上品なシャッター音等々
その気持ち良い使い心地も非常に魅力的なカメラです。

お預かりしているOM-1は
ご依頼者様の実家で長い間眠っていたもののようです。
かろうじてシャッターは動作しますが
先幕・後幕のバランスは大きく崩れていて
1/1000はたまに開かない場合もあるようです。
それ以外の高速シャッターも全く精度は出ていません。
モータードライブ対応前の前期ボディで
フィルム室のスタッドは2本のタイプです。
電池室の端子固定は樹脂ネジが使われているタイプで
案の定、樹脂ネジは劣化で破損しており
露出計は動かない状態でした。
他、これもたまに見かけますが
接着されているASA感度版が外れて紛失していしまっています。

とにかく動くところはとにかく清掃した上で調整を行います。
露出計関連で電気の通る部分もとにかく磨いて
電池室からの配線は交換します、
絞りやSSリングからのメーターへの連動は
OM-1の場合、糸連動なのですが
今回はその連動部の動きも悪かったため対処しています。
これで非常に軽やかに動作するボディに生まれ変わりました。

今回はボディだけではなく
50mmF1.4、28mmF3.5、135mmF3.5の3本のレンズも
お預かりし、それぞれカビがかなり発生していたので
レンズ清掃、ヘリコイドグリスップ等々
こちらも一通りの清掃整備を行っています。

実はズイコーレンズは分解が大変なものが多く
なかなか苦労するものが多いのです。
(個体差もありますが。。。)
レンズの分解はとにかく回して外すの繰り返しなのですが
ズイコーレンズはこれが回りにくいものが多いのです。。。
今回も一部苦労しましたが
何とかキレイに仕上がっています。

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ニコマートFTNのカメラ修理

今日は「花まつり(灌仏会)」ということで
お釈迦様の誕生日なのですね。
子供の頃、通っていた幼稚園が仏教系で
確かこの日はお祝いだったような記憶が。。。
この頃はお釈迦様の」いろんなエピソードが載った
絵本を読んだり聞かせられたりしていたと思います。
でも花御堂に甘茶をかけた記憶はないなぁ。。。
やっててもおかしくないのだけど。。。
40年以上前の話なので
さすがに記憶がかなりあいまいです(苦笑)
確か昨年も同じことを言ったような気がしますが
クリスマスやハロウィンが盛り上がるよりも
「花まつり」が盛り上がるほうがいいと個人的には思うのですが。。。
まぁ、今年はちょっと特殊な状況なので無理ですが。。。

さてさて

本日は「ニコマートFTN」のカメラ修理を行っています。
「ニコマート」は「ニコン」の中級機を担うブランド名で
機械制御シャッターの「FT系」と
電子制御シャッターの「EL系」が存在します。
今回の「FTN」は前モデルのFTに
開放F値補正機能(いわゆるガチャガチャ)が追加され
レンズ交換の際の開放F値セットが簡単になり
ファインダー内にSS表示もされるようになったモデルです。
非常によく売れたカメラで
おそらく現存するニコマートの中では最も数が多いモデルだと思われます。
この時代のフラッグシップは「ニコンF」で
操作系も異なるので純粋な意味での
サブカメラにはならなかったかとも思いますが
その丈夫さや堅牢性はFに負けないほどだと思います。

お預かりしている「ニコマートFTN」も
若干の高速シャッターの精度不良やみらーの粘りはあるものの
機械的な部分は一通り動作しています。さすがですね。
もちろんもっと軽くスムーズに動くように整備すれば
精度もでてきますしまだまだ長く使える状態になると思います。
問題なのはやはり露出計で
指針が全く安定しません。ただ、指針の動きから予想して
いわゆる抵抗不良とかではなく接点の接触の問題かな。。と思われます。

写真は分解し始めて間もなくのものですが
この後、電池室からの配線交換や抵抗の清掃を行い
露出計指針は安定するようになったのですが
今度は明るさが変化しても指針の位置がほとんど変わらなくなりました。
受光体(CdS)に問題があるのかもしれません。
なかなか一筋縄ではいきません(苦笑)
先にミラー駆動部やシャッターユニットの整備を行ってから
じっくり露出計トラブルの原因も探っていきます。

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ロードⅣBのカメラ修理

今日は4月6日。。。ということは。。。
やはり「白の日」とか「城の日」なのですね(笑)
そんな中に「シールの日」なんてものもありました。
実家を引き払ったときに処分されてしまいましたが
昔から家にあったタンスや柱のあちこちに
私が子供の頃に張った「ロボコン」や
「ガンツ先生」のシールが残ってたなぁ(笑)
小学校上がるくらいまではそんなシールをあちこちに貼っては
じいさん、ばあさんを困らせていたと思いますが
これが小学生高学年くらいになると
「柏原よしえ」や「中森明菜」なんて
ただ名前がシールになっているだけのステッカー(?)なんかを
当時の愛車、リトラクタブルライトのスーパーカー自転車に
貼っちゃうわけですね(笑)
あ、今でもカープのシール、スマホケースに貼ったりするから
全く進歩していないのか???(苦笑)

さてさて

本日は岡谷光学機械というメーカー」で作られた
「ロードⅣB」のカメラ修理を行っています。
ここのブログでは2度目の登場でしたかね。
1955年発売のレンズ固定式のレンジファインダー機です。
現存数もそれほどは多くないと思われますが
意外と根強い人気のあるカメラです。
コンパクトにまとめられていますが
質感はなかなか高く
当時としては非常に先進的なセルフコッキングとなっています。
シャッターも当時の国産最高級シャッターといえる
セイコーシャMXです。
ちなみに当時の発売元は後の服部セイコーでもある
服部時計店だったそうです。
装着されるレンズはハイコール40mmF2.8で
これも評価の高いレンズです。
先に写真を載せてしまいますが
もともと非常にキレイな状態でした。

お預かり時には皮剥がれ等もあったのですが
極力自然な状態で補修して貼りなおしています。
お預かり時の一番の問題は
レンズシャッター機定番のシャッター羽根固着で
シャッターが全く開かない状態でしたが
羽根清掃、シャッターユニット整備により
非常に歯切れよく動作する状態に復活しています。
ファインダーも非常にクリアになり
距離計二重像も快適に合わせられます。
もちろん精度もバッチリです。

「白の日」なのに黒いロードの紹介になってしまいました(笑)
黒のロードというだけでめずらしいですが
またこれだけキレイなものはなかなか出てこないでしょうね
ご依頼者様がうらやましいですね。
入手されたばかりで当店にお預けいただいたので
これで改めてキレイで動作快調なロードⅣBで
撮影を楽しんでいただきたいと思います。

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キヤノンFXのカメラ修理

今日は。。。「新子焼きの日」???
「おしんこまき」ではなくて???
調べてみると北海道旭川の名物らしいですね。
若鶏の半身を素焼きにしてタレなどで味付けをした
豪快な焼き鳥なのだそうです。美味しそうですね!
ビールが合いそうですなぁ(笑)
出世魚であるコハダの稚魚をシンコ(新子)と呼ぶ地域があり
これにちなんで若鶏を新子と呼ぶ風習もあり
そこから名付けられたとされているそうです。
う~ん、食べてみたいですね!
そういえば全然関係ない話なのですが
私、十歳以上離れた腹違いの弟が一応いるのですが
(一応。。。というのがまともに一緒に暮らしたことがないので(苦笑))
その弟がまだ幼くてやっと言葉を話し始めたころ
どうも「し」がうまく言えず「ち」になっちゃうのですね。
「しんぶんし」→「ちんぶんち」とか。。。
で、食卓にたまたま出てきた「お新香巻き」を見て
「おちんこまき!」
さすがに当時吹き出して笑いが止まらなかったな。。。(笑)

さてさて

本日は「キヤノンFX」のカメラ修理を行っています。
キヤノンのマニュアル機時代の中核を成すといえば
やはり「Fシリーズ」だとは思いますが
「FX」はその「Fシリーズ」の記念すべき最初のカメラです。
「Fシリーズ」これから20年近く続き
後にマウントもFLマウントから解放測光対応のFDマウントに変わり
F-1やFTb等も発売されるわけですが
基本的なシャッターの構造等は
このFXが基になっています。
(縦走りのEFは例外)
正直、一眼レフの分野で明らかに立ち遅れていたキヤノンを
後の2大メーカーに押しあげるきっかけとなったのが
「Fシリーズ」であり「FX」ではないかと思います。

お預かりしているFXはミラーアップしたまま
固まってしまっています。
シャッター幕はチャージ状態のままなので
シャッター幕が解放れない状態で固着しているようです。
とりあえず下から弄って強制的にシャッターを切りましたが
レリーズ部、シャッター幕、共に動きが非常に悪い状態です。
ミラーが下りたのでファインダーの様子も確認できましたが
プリズムは中央にうっすら縦線が入ってしまっています。
若干のプリズム腐食ですね。
FX、ペリックス、FP、FT、等のFシリーズ前期モデルは
非常にプリズム腐食が多く
(ファインダー視野内に水が流れた跡のような腐食)
交換用のキレイなプリズムの入手が非常に困難です。
(FTbであれば何とかなるのですが。。。)
今回は非常に軽微な腐食ということで現状のままで対応します。

長い間、大事に仕舞い込まれていたらしく
あちこち動きはダメですが
基本的には非常にキレイな個体です。
これまたキレイな元箱に入ってやってきましたが
写真には写っていませんが
カメラケースがまた非常にキレイで良い状態です。
ケースがカビでボロボロな場合も多いのですが
保管状況は良かったものと予想されます。
付属するFL50mmF1.8はカビはないものの
全体的に曇ってしまっています。
基本的にくもりは取れないことも多いのですが
できる限り対処していきます。

現状ではまだシャッターはまともに切れませんが
本来は「Fシリーズ」らしい
アタックの強い歯切れのよいシャッター音で動作するカメラです。
これから本来の姿を取り戻すための
分解整備に取り掛かっていきます。

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