キヤノンEFのカメラ修理

今日は「ジェラートの日」だそうですよ。
私はどちらかといえば乳脂肪分の高い
まったりとした「アイスクリーム」のほうが好みですが
本当に暑い日はさっぱりしたジェラートのほうが
美味しく感じますね!
フルーティーなフレーバーが多いのも魅力です。
そういえば最初にジェラートに会ったのは20代前半の頃だったかな
その頃、広島市西区にできたばかりのアルパークという
ショッピングセンターがあり
その中に「ジェラート専門店」ができて
仕事場が近かったせいもあり
「何それ?美味しいの?」と速攻で買いに行ったことを思い出します。
30年近く前のことでうろ覚えですが。。。(苦笑)
コンビニスイーツのレベルが最近高いので
アイスもコンビニで十分ともいえるのですが
たまにはちゃんとしたお店でジェラートも食べてみたいですねぇ
どこか近くにないかな。。。(笑)

さてさて

本日は「キヤノンEF」のカメラ修理を行っています。
EFは1973年の発売で分類的には
キヤノンFシリーズの一員ではあるのですが
ちょっと異端児的な存在です。
外装のデザインや巻上軸上に配置されたレリーズボタンも
他のFシリーズでは見られないパターンですし
そのあたりはどちらかといえば後のAE-1に近い感覚です。
そしてなんといってもコパル製縦走りシャッタユニットを搭載しています。
Fシリーズも後のAシリーズも布幕横走りシャッターなので
そこだけでもこのEFが異端児的存在というのが良くわかります。
シャッタユニットそのものはニコマートやその時代のコニカ等で
お馴染みのコパルスクエアです。
実績で言えば申し分ないシャッターユニットです。
これを基本的には機械制御でコントロールします。
ただ1秒以上のスローシャッターは電気的に制御し
最長30びょのシャッタスピードを実現しています。
その制御の仕方もちょっと変わっていて
例えば1/2秒までなら普通の機械制御シャッターと同様に
スローガバナーで駆動します。まぁゼンマイ仕掛けですね。
もっと長いシャッター、例えば2秒だと
1.5秒は電気的に制御してシャッターを開けたままホールドし
最後の0.5秒(1/2秒)はスローガバナで制御して動作完了します。
ここの電気的制御からスローガバナへの連携がうまくいかずに
シャッターが開きっぱなしになってしまう個体も多いです。
シャッタスピード優先AEを搭載しますが
これも基本的には機械制御で針挟み込み式による制御です。
露出計は普通の指針式なので
EFの電子制御はほとんど1秒以上のスローシャッター制御のみなのですね。
この辺りのも仕様もなかなか変わっています。
この頃にはAE-1の開発も始まっている頃でしょうし
Aシリーズ発売までの繋ぎ的役割もあったのかもしれません。

お預かりしているEFは一通り動作はしており
致命的なトラブルは抱えていないようです。
それでもファインダー内はモルト屑だらけで
当然、内部モルトも含みモルトは全滅です。
シャッタ羽根にも汚れがあるせいか
高速シャッターが少しばかり不安定です。
露出計・オートも大幅にオーバー気味なので
そのあたりの整備や調整も必要です。
もちろんトラブル予防的に巻上部やミラー駆動部
シャッタユニットの整備は一通り行います。

電子制御部分があるとはいえ
その大部分は低速シャッタ制御だけなので
比較的基板関連はシンプルです。
ただし、スクリーン周りが少々ややこしく
スクリーンを外すと必ずファインダーピント調整をゼロから
やり直さないといけません。
それまでのFTbとかとは異なり
ボディもブラック一色でシルバーはありません。
F-1と同じようなスタンスですね。
精悍なブラック塗装のせいもありますが
デザイン的にも非常に端正なカメラで
ちょっと大きくて重いですが非常にカッコ良いと思います。
基本的には機械制御でSS優先AEも使えて
なかなか魅力的なカメラだと思います。
ちなみに電池は元々MR9水銀電池を2個使用しますが
EFは電気回路上、1.3Vでも1.5Vでも
露出計やオートの値に影響がありません。
それよりも電圧変換型アダプタを使うと
スローシャッターやバッテリーチェック時に点灯する
赤LEDが点灯しなくなります。
ヴァルタ電池や無変換アダプタで1.5Vで使用することをお勧めします。

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