キヤノンAE-1のカメラ修理

今日は「アパート記念日」だそうですよ。
1910(明治43)年のこの日に
東京・上野に日本初の木造アパートが完成したことが
由来となっています。
そのアパートは「上野倶楽部」という名前で
洋風の外観を持つ5階建て70室の賃貸アパートだったそうです。
上野公園に隣接していて、洗面所・浴槽・電話は共同だったとのこと
なかなかモダンな感じだったのでしょうねぇ
それまではアパートに該当するモノは
いわゆる「長屋」だったのですかね。
私の生まれ育った実家も長屋でした。
現在、私が住んでいるのも賃貸アパートです。
話がそれますがたまに無性にどこかに引っ越ししたくなるのですよね(笑
いや、全然今の環境に不満なんてないのですが
単に気分を変えたいだけなのです。
まぁ実際は仕事もお店もありますし
そうそう簡単に遠くに引っ越すわけにはいかないのですが…(苦笑)

さてさて

本日は「キヤノンAE-1」のカメラ修理を行っています。
最近、AE-1やAE-1Pの修理が多いですね。
大ヒットしたカメラですし現存台数も多いので
不思議ではないのですが…
1976年発売で「キヤノンAシリーズ」の初号機となったカメラです。
以降、発売される「Aシリーズ」のカメラは
基本的な構造は全てこの「AE-1」がベースとなっています。
「AE」と聞くとオート露出(Automatic Exposure Contorol)かと
想像してしまいますが
「AE-1」の「AE」は Total Automatic System By Electric SLR Camera の
意味を持ち「1」は電子制御カメラとして頂点の意味を持つのだそうです。
それだけキヤノンとしては社運を賭けた1台だったことに間違いはなく
電子、精密機械、光学、コンピュータの技術を統合して開発されたカメラです。
実際にマイクロコンピュータ搭載はこのカメラが世界初となり
キヤノンが電卓やコピー機等で培った技術も随分生かされているのだそうです。

お預かりしている「AE-1」は
たびたびシャッターが切れなくなるとのことです。
当店で受け付けた時点でも何度かシャッターを切っていると
突然レリーズに反応しなくなることが何度もあり
何回かレリーズボタンを押したり
少し放置してから再度試してみると普通に切れる…という様子です。
切れないときにも露出計は反応しているので
電源が入らないとかレリーズ機構・SW部の問題ではなく
マグネット周りの問題かと予想されます。
定番のシャッター鳴きはほとんどなく
機械的にはそれほど動きは悪くないという感じですが
動作している間にシャッタスピード計測を行ってみると
やはりかなりSS精度は不安定です
それ以外の要因でオート時の絞り制御もかなり不安定です。
いずれにしても接点や機械動作部分の一通りの整備が必要かと思われます。

もう見慣れてはいますが
AE-1登場以前の機械制御カメラとは内部の様子が全く異なります。
でもあくまでもこの時代は電子化されているのは制御部のみなので
機械的に動作する部分は意外と大差なかったりします。
加えてこのAE-1の時点では制御的にもアナログな部分も結構残っていて
以前も書きましたがSSダイヤル部からの連動は糸連動だったりします。
いろいろと厄介な部分もあるカメラではありますが
それでもこの種のカメラとしては整備性はかなり良好なほうです。
それはいいのですがこのAE-1、
かなり初期の個体かと思われますが
ハンダの処理が全体的に結構雑で
一部配線やハンダ付け部にダメージがあったり
それを補修している形跡が見られます。
必要に応じて対策や配線の交換をしておかないと
他のトラブルを呼びそうです。
いずれにしても今回も慎重に慎重に作業を行っていきます。

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