admin のすべての投稿

ミノルタSR-1のカメラ修理

今日は8月4日…イメージしやすいですが
「橋の日」だったり「箸の日」だったりしますね。
「橋」といえば…
私、小さな頃から気がつけばじいさんばあさんとの
3人暮らしだったのですが
じいさんがよく「お前は橋の下で拾ってきたんじゃよ」と
もちろん笑いながらその頃の私でもわかる冗談で
言っていました。懐かしいですねぇ(笑)
うちのじいさんはそういうブラックジョークから
ダジャレまで冗談を飛ばすのが好きな人でしたが
私が中学生になった頃でも
家にかかってきた私宛の電話に
「あー!今、ゆきひろはニューヨークに行っちょるよ!」と
(実際は「ニューヨーク」→「入浴」=「銭湯」)
豪快に決めてくれて
電話かけてきたクラスメートの女の子が
めちゃくちゃ混乱してたのを思い出します(笑)
今思いだすと毎日なんだかんだ笑えることがあったような気が…
「橋の日」とは関係ない話になってしまいました。
とりあえず来週のお盆は墓参り行ってくるか~

さてさて

本日は「ミノルタSR-1」のカメラ修理を行っています。
1959年発売開始のカメラです。
モデル名からするとミノルタ初の一眼レフカメラと
イメージしがちですが
実際はSR-1登場の前年にトップモデルの「SR-2」が
発売されておりこちらがミノルタ初の一眼レフです。
「SR-1」は「SR-2」から1/1000を省略したのみの
普及機的位置づけですが
1/1000がないこと以外は中身的にも「SR-2」と同一です。
1/1000を省略しただけでは
さしてコストダウンにはならないとも思いますが
差別化するのが目的だったのでしょうね。
当時は数字が大きいほうが上位モデルという考え方もあったので
それの基づいて先に出たトップモデルが
「SR-2」だったのだと思われます。
ただ少々ややこしいのはその後、トップモデルは
「SR-2」は「SR-3」、「SR-7」へと名前も変えながら
モデルチェンジするのですが
「SR-1」は中身だけそのときのトップモデルとほぼ同一なのに
名前は「SR-1」のままで生産発売されます。
なので名前は「SR-1」でも「SR-2」ベースだったり
「SR-3」ベースだったりするモデルが存在します。
ややこしいことに同じ「SR-1」でもボディ形状だけでも
4種類の「SR-1」が存在します。

お預かりしている今回の「SR-1」は
外部露出計取り付けのためのソケットが付けられています。
加えてフィルムカウンターが巻上側にあることから
1963年型の「SR-7」ベースの「SR-1」かと思われます。
SR-7では巻き戻し側に露出計が組み込まれるため
SR-3までは巻き戻し側にあったフィルムカウンターが
移動してきているわけですね。
とりあえずはシャッターは動作している状態でしたが
かなり動きの悪い状態で幕速のバランスも大きく崩れています。
1/500だとシャッターは途中で閉じてしまうようです。
先幕の動きが明らかに悪いようです。
加えて何回か切っているとたまにミラーアップの状態で
シャッターは切れずに固まってしまいます。
ファインダーにも装着されている55mmF108レンズにも
盛大にカビが生えていて全体的に曇りも見られます。
おそらくガラス変質による曇りではないと思われます。
そしてSR-1,2,3ではお馴染みですがプリズムの腐食が酷いです。
SR系のプリズム腐食はモルト等の影響による劣化ではなく
単純に蒸着の劣化によるがほとんどです。
こちらは腐食のない中古プリズムとの交換で対処します。

基本的にはかなり丈夫なカメラです。
造りもシンプルなので整備性も良いカメラです。
ただ現存する未整備のもののほとんどは
何らかの動作不良を抱えているとは思います。
今回もシャッターや巻上、ミラー駆動部を中心に
入念に本来の動きを取り戻す
整備清掃をこれから行っていきます。

↓ をクリックすると「東京フィルムカメラ修理工房」のホームに戻ります。

オリンパスペンSのカメラ修理

今日は「ハサミの日」だそうですよ。
「ハ(8)サ(3)ミ」(鋏)と読む語呂合わせからですね。
私もハサミは毎日使いますねぇ
作業自体でももちろん使いますが梱包等でも使いますし…
もう昔からなので慣れていますが
私は左利きなので通常の右利き用ハサミだと
使いにくい場面も実は多くあります。
でも以前に試しに左利き用ハサミを手に入れてみたのですが
今まで長年、右利きハサミを左手で使って
使いこなすことに慣れてしまっているせいで
左利き用ハサミだと意外と正確に切れなかったりするのですね…
「慣れ」ってすごいですね。
ハサミ以外にも作業中も含めてカッターや小刀等々
いろんな刃物を使いますが
慣れた道具はやはり使いやすいですね。
刃物の場合はそれに加えてよく切れる
ちゃんとしたものを使うことも大事です。
カッターの刃とかでもありがちですが
少しずつ切れ味の鈍ってきたものを
いつまでも無理やり使っているとそのうち大失敗の原因になります。
常に必要最小限の力でスパッと切れるものを使うことが大事かと思います。
包丁だってそうですよね…
なまくらなものをいつまでも使っていると失敗ならまだしも
ケガの原因にもなりかねません。
消耗する道具はケチらない…あるいはこまめに手入れすることが大事ですね

さてさて

本日は「オリンパスペンS」のカメラ修理を行っています。
ハーフ判カメラの代名詞ともいえる「オリンパスペン」ですが
一番、人気があって使われているのは
やはり台数が多く操作も簡単な「ペンEEシリーズ」なのでしょうね。
しかしながら操作方法の点ではそれとは正反対で
露出計レスでフルマニュアルの「ペンS」もなかなか根強い人気です。
当店でも修理依頼の多いカメラです。
最初の「ペンS」は無印の初代ペン発売の翌年1960年に発売開始されました。
通常のペンの高級版といった位置づけです。
レンズは2.8cmF3.5から3cmF2.8へと変更され
シャッターも二枚羽根のB、1/25-1/200秒の4速から
5枚羽根でB、1/8-1/250秒の6速となりました(いずれもコパル製)
露出計レスのマニュアルカメラであることは同じですが
特にシャッターの変更によりいろんな場面に対応し
撮影ができるようになっています。
のちにレンズだけ2.8cmF3.5に戻された「ペンS3.5」も追加されます。
今回お預かりしているのはこの「ペンS3.5」です。
F2.8版に比べると現存台数の少ないカメラです。

お預かりしている「ペンS3.5」は
もはや定番ともいえるシャッター羽根の粘りを抱えていて
たまにシャッターが切れなくなってしまうようです。
おそらく撮影結果にも影響が出ているとも思われます。
加えてこれもシャッター羽根粘りが根本的な原因ですが
巻上が止まらずに一気に2枚分進んでしまうこともあるようです。
そのため撮影した現像済みフィルムを見ると
たまにコマ間が大きく一コマ分開いている箇所が散見されます。
いずれもペンではよく見られるトラブルです。
シャッター羽根の清掃、シャッターユニットの通常整備一式で
改善・修復できると思われます。

画像は一通り整備が完了し
最終的なテストを行っている段階でのモノです。
ペンSは整備する上で意外とデリケートな部分も多いので
ちょっと神経を使うカメラですが今回も問題なく仕上がっています。
明らかに歯切れよくシャッターが切れるようになり
もちろん粘りなくスムーズに開閉しています。
精度的にも問題はございません。
当然ながら巻上のトラブルももう起こりません。
ダイヤル巻上もスムーズに操作することができます。
ハーフ判ならではの小ささが最大の魅力ですが
SSも絞りもすべて自分でコントロールできる
小さなカメラって意外と少なかったりします。
お手軽に撮影できるEEカメラのほうが
コンパクトなカメラには多いからですね。
ペンシリーズ共通の魅力ですが
ハーフ判でフィルムフォーマットが小さいからこそ
画質を維持するために良いレンズを搭載する…という考えに基づいていて
ペンはどのタイプも優れた写りをします。
小さくて何でもできる写りの良いカメラ…
ペンSに人気あるのも納得ですよね。

↓ をクリックすると「東京フィルムカメラ修理工房」のホームに戻ります。

フジカST801のカメラ修理

今日は「おやつの日」だそうですよ。
「お・や(8)つ(2)」と読む語呂合わせからだそうです。
「おやつ」とは、もともと江戸時代に
1日2食が一般的だった頃「八つ時(やつどき)(午後2時から3時頃)」に
とっていた小腹を満たす間食のことだそうです。
現在でも「3時のおやつ」などと呼ぶこともありますね。
私はここ1年くらい江戸時代と同じように
1日2食で朝飯多めでお昼抜きなので
たまにお昼過ぎにおやつをいただきます。
量はほんの少しですがやはり甘いものが多いですね
仕事の合間にいただく甘いものは
いい気分転換にもなりますし
メンタル的にもリフレッシュできますね!
ただし、調子に乗って食べ過ぎは厳禁です…
1日2食にしている意味がなくなってしまいます(笑
私はいつもひとりで仕事しているのであまり関係ないですが
現在では、おやつは会話を弾ませるコミュニケーションツールとしても
注目されているのだそうです。
ところで…おやつではないですが先日食べた
サイゼリアのプリンとティラミスクラシコの盛り合わせが
超絶美味しかったのですがまた食べに行きたいですねぇ
サイゼくらい一人でも平気だから
近いうちに必ず行ってきます!

さてさて

本日は「フジカST801」のカメラ修理を行っています。
1972年発売のカメラです。
STシリーズの最初のカメラはこのST801の前身モデルである
「ST701」でこのカメラは普通のM42マウントで
絞り込み測光機でした。
それがこの「ST801」では開放測光に対応するため
レンズ側をM42マウントに位置決め用のピンと
絞り情報伝達用の爪を追加した「STマウント」とし
それにボディ側も対応を行ったカメラとなりました。
「ST801」に従来からのM42マウントを装着して
絞り込み測光で対応することは可能です。
逆に「STマウント」レンズを他のM42マウントカメラに
装着するのは連動爪等の干渉の可能性があるので
避けたほうがよろしいかと思います。
ペンタックスの「SMCタクマー」と「SPF」の組み合わせもそうですが
開放測光に対応するためにM42採用メーカーは
いろいろ工夫を行っています。
今となっては絞り込み測光でよいので
いろんなレンズが使える従来のシンプルなM42マウントに
より魅力を感じる方も多いのかな…と思います。
従来のM42マウントが絞り込み測光でしか使えないと
しっかり理解できていればST801は
STレンズでもM42でもなかなか使いやすい良いカメラです。
この時代ではまだ珍しいLED式のファインダー表示を行う露出計を内蔵します。
そしてこれまた珍しい布幕横走りシャッター機で
1/2000を装備したカメラです。
横走りで1/2000自体は当時からニコンやキヤノンの
フラッグシップ機に存在しますが
いずれも幕は金属幕です。
適度にコンパクトで端正なデザインも魅力的な
なかなか根強い人気のあるカメラです。

で、自慢の1/2000ですが
さすがに製造から50年以上経過することもあって
高速シャッターの精度は出ていないものが多いです。
今回のST801も高速シャッターは明らかに精度が出ていません。
1/2000も実際は1/1000に届いていないような状態です。
元々「ST801」のシャッターは
シンクロ速度(シャッターが全開になるSS)が
1/60であることからもわかるように
幕速自体は標準的な横走りシャッター機です。
それをスリットを極限まで狭くすることによって
1/2000を実現しているので
経年劣化もあってなかなか現在では
本来の1/2000が出せない個体が多いかとは思います。
しかしながら結果的に今回の「ST801」は
幕軸や調速カムの清掃を入念に行い
微調整を繰り返した結果
問題なく1/2000の精度も確保できる状態に仕上がりました。
どこの個体でも状態によって上手くいくとは限りませんし
あまり無理に追い込むとスリットが閉じてしまう可能性もありますが
しっかり整備すればある程度は精度は出せるかと思います。

画像は分解し始めの上カバーを開けただけの状態のものです。
シャッター精度云々はともかく
このカメラも内部に結構な量のモルトが使われています。
上カバーの内側にも干渉を防ぐためのモルトがしっかり貼られていて
これが当然ながら劣化してボロボロになっています。
こういう劣化したモルトがトラブルを呼び込む場合も多いので
できればこうなる前に整備を行っておきたいところです。
ST系のカメラは決して整備性の良いカメラではなく
なかなか分解整備に手間のかかるカメラです。
加えて内部にプラスチック部品も多く
この時代のプラスチックなので劣化が進んでいる場合も多く
なかなか油断のできないカメラです。

↓ をクリックすると「東京フィルムカメラ修理工房」のホームに戻ります。

ヤシカミニマチックSのカメラ修理

今日は「夏の土用の丑の日」ですね。
今年は「二の丑」がないので
「夏の土用の丑の日」は今日だけですね。
まぁ「うなぎ」ですよねぇ
数日前から近所のマルエツの生鮮コーナーを通るたびに
毎年恒例の
「うーなぎうなぎ♪うーなぎうなぎ♪
どーようのうしかーばやき~♪」の歌を聞かされて
もう耳から離れません(笑
まぁ個人的にはあまりうなぎ食べたいほうではないので
この日に気合入れて買うことはないですが…
ちなみに今日は「梅干しの日」でもあるのですね。
この頃に新物の梅干が食べられることからだそうで
また、梅干は健康に良く、「梅干しを食べると難が去る」と
昔から言われてきたことから
「なん(7)がさ(3)る(0)」の語呂合わせも由来なのだそうです。
私はとにかくご飯が大好きな人なので
白米に合うものは基本的になんでも好きで
当然、梅干しも大好きです!
やっぱりあの酸っぱさがたまりませんよねぇ
この日の卯の刻(午前6時から8時)に
その年の恵方に向かって食べると気が高まり
精気がみなぎるとされる???
え?ここでも恵方巻と同じようなことが…(苦笑)
恵方云々はまぁどうでもよいですが
今日も帰りにマルエツに寄って梅干しは買って帰りましょう
まだ「うなぎの歌」流れてるかなぁ…(笑

さてさて

本日は「ヤシカミニマチックS」のカメラ修理を行っています。
ヤシカリンクスの流れを汲むカメラですが
より簡単に撮影が行えるように
露出計連動のプログラムオート露出としたカメラです。
搭載されるシャッターユニットはコパルユニークで
2枚羽根のシャッター羽根が絞り羽根を兼用するタイプです。
ただちょっと変わっているのがフラッシュモードだと
SSは1/30固定で任意の絞りを選択できるようになっているのですが
この場合にだけ別途の絞り羽根が出てきて絞り込みます。
この絞り羽根も2枚羽根です。
上カバー上に大きな窓があって一見これが露出計指針かと
思ってしまいますがこちらはASA感度設定盤です。
露出計指針はファインダー内で確認することができます。

お預かりしているミニマチックSはつい先日まで
普通に撮影に使えていたそうなのですが
ある時から突然露出計が動かなかくなったということで
お預かりしています。
露出計連動のプログラムシャッター機なので
露出計が動かないと撮影自体ができなくなってしまいます。
セレン光電池使用の露出計なので
セレンが劣化で起電しないような状態であれば
残念ながら修理不可能なのですが
先日まで普通に露出計も使えていて
ある時からパタッと動かなくなった…ということなので
おそらくセレン自体は大丈夫なのではないかと思い
お預かりしました。
でも分解してみなければ判断はできないのですが…

画像はまだ分解に取り掛かり始めの段階でのものです。
まずは露出計本体が動作するかどうかと
セレンの起電状態がどうかを確認していきます。
心配されたセレンは問題なく起電しているようで
まずは一安心です。
でも確かに露出計の指針は光を当てても全く反応なしで
それも零点ではなくちょっと中途半端な位置に止まっているので
ちょっとおかしいな…と思っていろいろ細かく見てみると
ファインダー内の小さな部品が落下して
指針の根本付近でひっかかっていたことが直接の原因でした。
露出計本体の断線とかではなくてよかったです。
落下した部品は元の場所に再取り付けをしっかり行い
露出計の調整等も行っていきます。
さらにシャッターの粘りも少々あるようなので
シャッターユニットの整備も一通り行っていきます。
レンズの状態はかなり良いので
これで再び快適に撮影にできる状態に復活できるかと思います。

↓ をクリックすると「東京フィルムカメラ修理工房」のホームに戻ります。

ヤシカハーフ17のカメラ修理

今日は「福神漬の日」だそうですよ。
福神漬という縁起の良いの名前は
7種類の野菜を使用していることから七福神に由来するのだそうです。
日付の由来は「しち(7)ふ(2)く(9)」(七福)と読む
語呂合わせからだそうです。
福神漬というとやはりカレーの付け合わせですよね~
この暑い季節にあえて辛口で汗の出るカレーが
食べたくなりますよね!
もちろん冷房のよく効いた部屋で。。。(笑
最近はお店とかでも
茶色い福神漬を見ることのほうが多いですが
やはりあの昔ながらの独特な赤い福神漬がいいような気がします。
何だかより酸っぱくてカレーに合いそうな気が…
こんなことを書いていたら
何だか無性にカレーが食べたくなってきました…
レトルトでお気軽に…でもいいのですが
ヒサビサにココ壱とかで食べたいですねぇ…
昔は住んでるアパートのすぐそばにあったので
良く行っていたのですが…
いうほど辛いのは食べられなくて
せいぜい4辛くらいが限界です。
もちろん汗吹き出しますよ…(笑
でも適度に辛いのがやっぱりいいのですよねぇ…
近日中に食べに行ってきてます!
もちろん福神漬もたっぷりいただきます。
(ココ壱のは茶色いですが…(笑))

さてさて

本日は「ヤシカハーフ17」のカメラ修理を行っています。
ヤシカのハーフカメラも結構な種類があるのですが
最もよく見かけるのがこの「ハーフ17」かと思います。
露出は基本的にプログラムオート専用で
フラッシュ使用時のためのフラッシュモードも搭載します。
その場合は任意で絞り値を設定することができます。
シャッターユニットはコパル製で
シャッター羽根が絞り羽根を兼用するタイプです。
露出計はセレン光電池を使用し、これと連動して
プログラムオートで撮影するカメラです。
レンズはヤシノン3.2cmF1.7の大口径です。
この大口径レンズも光量が少ない場面でも
何とか手振れを起こしにくいSSを確保するための大口径です。
絞り羽根兼用の2枚羽根で絞りの形も独特なので
いわゆるボケを楽しむには向かないかとは思います。
ピントは目測です。大口径で目測機なので
光量が少なく絞りが開き気味の場合で
さらに距離が近い場合には少し注意が必要です。
このタイプのハーフカメラは大抵の場合、
実際のピント調整は前玉回転式が多いのですが
このカメラはちゃんとヘリコイドで前玉群全体を繰り出します。
後のエレクトロ35にも通じる丸みのあるボディと
ヤシカらしいギラギラのシルバーがなかなか魅力的なカメラです。

お預かりしている「ハーフ17」は
最も心配されるセレンに関してはなかなか好調で
しっかりと起電していて露出計の精度的にも大kな問題はありません。
まずは一安心です。
ただシャッターには問題を抱えています。
明らかにシャッター羽根の粘りが出ていて
シャッターを切っても羽根の動きが遅く
完全に閉じるまでに明らかに時間が掛かるような状態です。
このままで撮影に使えばほぼ間違いなく
全ての写真が真っ白になってしまうと思います。
加えて巻上にも少々問題があり
巻き止めが1枚で止まらずに
何枚分か余計に巻き上げてしまうことが多々あるようです。
シャッターの問題に起因しているかとも思われましたが
今回はこちらは単純に汚れ等による巻き止め機構の
動作不良かと思われます。

まだ取り掛かったばかりですが
これからさらに分解整備を進めて
まずはシャッタ周りの整備から行っていきます。
画像にも写っていますが
巻上ダイヤルは底部側に配置されています。

↓ をクリックすると「東京フィルムカメラ修理工房」のホームに戻ります。

キヤノンEFのカメラ修理

今日は「菜っ葉の日」ですね。
「な(7)っ(2)ぱ(8)」(菜っ葉)と読む語呂合わせです。
いわゆる「葉物野菜」のことですが
私の生まれ育った実家で「菜っ葉」といえば
「広島菜のお漬物」のことで
かならず食卓の隅にこれがありました。
ご飯には欠かせない一品です。
こちらに住んでいると「広島菜」の入手は少々面倒なので
スーパーに普通に売っている「野沢菜のお漬物」が
代用になるわけですが
私の朝ご飯は大抵の場合が白米とこれです。
最近は水分少し抑えめで固めにご飯を炊くのが好みで
炊き立てのお米のほのかな甘さに
野沢菜のお漬物のしょっぱさが合うのですよねぇ
子供の頃から菜っ葉のお漬物とご飯の組み合わせは
大好きですがいまだにこの組み合わせは
1日の始まりに欠かせません。
ただ…お漬物なので塩分の取り過ぎと
白米食べ過ぎで血糖値の上昇に
注意が必要な歳になってしまいました…(苦笑)

さてさて

本日は「キヤノンEF」のカメラ修理を行っています。
1973年発売のカメラです。
分類的には「Fシリーズ」の一員といえるのですが
当時のラインナップの中ではかな異色なカメラです。
「Fシリーズ」中では唯一のオート露出(SS優先)を搭載し
シャッターは電子制御と機械制御の
ハイブリッドシャッター
その中核を担うシャッターユニットもシリーズ中唯一の
縦走りシャッターです。
スペック的にはかなり先進的なカメラともいえますが
本当に先進的なのはこの頃すでに密かに開発中だった
「AE-1」のほうでこの「EF」はそれまでの繋ぎとして
いろいろとそれまでの技術を工夫して搭載してるカメラともいえます。
シャッターが電子制御を行うのは1秒以上のスローシャッターに限ります。
1/2までは普通に機械制御で1/60~1/2は
普通にスローガバナーで制御します。
おもしろいのは1秒以上の電子制御時にもスローガバナを使っていて
例えばSSが4秒の場合だと
3.5秒は電子制御でマグネットで後幕を制御します。
この間、電子制御中であることを示すLEDも点滅します。
そして最後の1/2秒はスローガバナーに制御を渡し
機械制御で作動して完了します。
最後の1/2秒はLEDも点滅しません。
シャッタスピード優先オートも後のAE-1のような
完全電子制御ではなくこの時代によくある
露出計指針抑え式のオート制御です。
もちろん露出計が動作していないとオートは動作しませんが
絞りの制御自体は機械的な制御で行います。
いわゆる過渡期ということもありますが
こうしてみるとなかなか面白い機構のカメラだと思います。

お預かりしている「EF」は一通り動作はしているのですが
少々接触不良があるのか電子制御シャッターが少々不安定なことと
バッテリーチェック時のLED点滅も不安定です。
加えてこちらは機械的な問題ですが
高速シャッターの精度も少々不安定です。
機械的には多少動きが悪く
電気的にはいくつか接触不良が見られるといった状態です。
何か致命的な破損があるわけではありませんが
全体的にリフレッシュが必要な状態といえます。
もちろんモルトはフィルム室やファインダー周りも含めて全滅です。

整備性は少々難解な部分もあり
簡単ではない部類かと思います。
それでも正しい手順がわかっていればまだマシなほうですが…
シャッターユニット自体は他のカメラでも
実績たっぷりのコパルスクエアです。
キヤノンはこのEF以外のモデルは全て横走り機ですし
次世代の「Aシリーズ」もすべて横走り機です。
「EF」の次にキヤノンで縦走り機がでるのは
「Tシリーズ」になってしまうわけですね。
こうして考えるとやはり「EF」は異端児的てなカメラです。
でも端正なデザインは文句なしにカッコよく
実際に使ってみると非常に使いやすいカメラです。
巻上レバー軸上にレリーズボタンがあるのも
キヤノン機では珍しいですね。

↓ をクリックすると「東京フィルムカメラ修理工房」のホームに戻ります。

コニカC35のカメラ修理

今日は「スイカの日」だそうですよ。
日付はスイカの縞模様を綱に見立てて
「な(7)つのつ(2)な(7)」(夏の綱)と読む
語呂合わせからだそうです。
語呂合わせの出来はともかく
今日もよく冷えたスイカが食べたくなるような猛暑です。
このタイミングに「スイカの日」はバッチリですね。
とはいえ…大人になって一人で暮らしていると
意外とスイカを食べる機会ってないのですよね(笑
丸のスイカは明らかに手に余りますし
1/4カットとかでもちょっと大きいですし
(食べるのにも大きいですが何といっても冷蔵庫で場所をとる)
それより小さなカットスイカは少々お高いような気もしますし…
それならもっと甘みの濃い桃に手が伸びてしまいます…
でも真夏に水分たっぷりのスイカにかぶりつくのは
何とも言えず爽快ですよねぇ
「ウォーターメロン」と呼ばれるだけあって
果肉の90%以上が水分です。
でもブドウ糖や果糖、ビタミンA、カリウムなどを
バランスよく含んでいるそうです。
果肉や種子に含まれるカリウムは
むくみ解消や利尿作用があるため
暑さで体力を消耗し水分を過剰摂取することで
起こりがちな夏バテに効果があるとされ
また、スイカには体の熱を冷ます作用があるそうです。
熱中症対策にも良さそうですねぇ
小玉を買ってきて冷蔵庫に押し込んでおこうかなぁ…(笑

さてさて

本日は「コニカC35」のカメラ修理を行っています。
ご存じ「じゃーに~コニカ」です。
愛称通りに気軽に旅先に持っていくのに最適なカメラです。
ハーフ判カメラと変わらない大きさを35mm判で実現し
露出は露出計と連動してプログラムオートとすることで
誰にでも簡単に撮影できるカメラです。
それでいてレンジファインダーは装備していて
しっかりピントも合わせることができます。
レンズはヘキサノン38mmF2.8を搭載します。
エントリーモデルではありますが
しっかりとした写真が撮れるなかなかの実力者ですね。
その類まれなコンパクトさと操作の簡単さも支持されて
大ヒットしたカメラです。
このC35の成功で他メーカーは慌てて
手持ちのコンパクトカメラの小型化を進め
同じようなジャンルの
対抗馬を続々と発売していきます。
大ヒットモデル故に現存台数は非常に多いですが
お求めやすいカメラでもあったため
手荒く使われたり保管状況が悪く
コンディションの悪い個体も多いカメラです。
基本的にはシンプルなカメラなので
よほどの破損個所がない限りは修理可能なカメラでもあります。

お預かりしているC35はシャッター羽根に若干の粘りがあるものの
とりあえずはシャッターは切れています。
しかしながら生命線ともいえる露出計が電池を入れても全く動きません。
露出計連動のプラグラムオート機のため
電池が入っていなかったり露出計が動作していないと
絞り開放・1/30で無条件に切れてしまいます。
室内や薄暗い場所ならまだしも
通常の天気の良い屋外であれば写真は真っ白になってしまいますね。
それでも低光量時のシャッターロックとかの機能がなく
強引にでも切れてしまうのは
考え方によっては便利ではありますが…

電池室は一見キレイです。
でも電池室を外して裏側のハンダや配線をチェックしてみると
やはり明らかに腐食してしまっています。
配線の交換がやはり必要です。
腐食の酷いものになるとCdSや露出計本体まで
腐食の影響が出て交換が必要になる場合もあるのですが
今回は配線の交換だけで大丈夫そうです。

小さくまとめられてる割には
整備性も非常に良いカメラです。
ここからさらに分解を進めて
露出計周りの修理整備、シャッター周りの整備を進めていきます。
レンズは比較的キレイな状態なのですが
ファインダーは全体的に非常に曇っていて
まるで濃霧注意報が出ている海原のようです(笑
二重像もほとんど見えません。
デリケートなハーフミラーの蒸着は大丈夫そうなので
できる限りの清掃でこちらもクリアにしていきます。
しっかり整備されたC35は非常に使いやすく写りも良いカメラです。
ご依頼者様にも本来の性能を存分に楽しんでいただければと思います。

↓ をクリックすると「東京フィルムカメラ修理工房」のホームに戻ります。

ペンタックスSPのカメラ修理

今日は「夏風呂の日」だそうですよ。
「な(7)つふ(2)ろ(6)」(夏風呂)と読む
語呂合わせが由来です。
夏に入るお風呂の爽快さを
もっと多くの人に知ってもらうことが目的だそうです。
私の生まれ育った実家には風呂がなかったので
時間帯等の都合で銭湯に行けないときは
この季節は外から見えない勝手口のスペースで
頻繁に行水していました(笑
行水と言えば大きなたらいなんでしょうが
それもありましたがプラスチック製の
大人一人が入れる大きいけど軽い浴槽(?)を出してきて
台所の給湯器から長ーいホースで湯を引っ張って
簡単に風呂代わりにしていました。懐かしいなぁ
明るいうちから行水して夕方を迎えると
妙にさっぱりして気持ち良いのですよねぇ…
その頃を思い出してみるとやっぱり今ほどは
暑くなかったような気がしますね。
もし同じことを今やってもあまりさっぱりしなくって
返って暑苦しくなるような気が…
でも暑い日に少しぬるめのお湯でお風呂に入るのは
良いような気がします。
最近、シャワーのみで済ませがちなので
ゆっくり浸かってリフレッシュしたいですね!

さてさて

本日は「ペンタックスSP」のカメラ修理を行っています。
1964年に発売された大ヒットモデルです。
ペンタックスのM42ねじ込み式マウント機は
このSP以降のモデルとそれ以前のモデルで大きく二分できると思います。
機能的にもTTL露出計の有無で大きく異なりますが
シャッターや巻上の基本的な構造も
SP以降とそれより前のモデルでは根本的に異なります。
SPはそれ自体が大ヒットモデルでありロングセラーモデルですが
その優れた基本設計故に後のSPFやSPⅡはもちろん
Kマウント化された後のKXやKM、K1000にも基本設計が受け継がれます。
それほど最初の設計が優れていたということだと思われます。
SPは純然たるM42マウント(余計な機能のない)レンズを使用するので
レンズ側からボディ側への絞り情報等の伝達機構はなく
絞り込み測光となります。
絞り込み時にはファインダーが極度に暗くなることも場面によっては多く
露出計の使いこなしには少し慣れも必要ですが
慣れてしまえばそれほど難しくはないと思います。
なんといってもシンプルなM42マウントなので
使えるレンズが多く存在するというのは非常に魅力となります。

基本設計に優れていて丈夫なカメラではありますが
さすがに登場してからほぼ50年が経過するカメラです。
定期的にメンテナンスされていない個体に関しては
いろいろなトラブルを抱えていて当然かとも思われます。
お預かりしているSPはずいぶん昔に整備歴があるものと思われますが
それにしても前回の整備からかなりの時間が空いていることは
ほぼ間違いなくやはりいくつかの問題を抱えています。
まずはシャッター幕軸の動きが悪く高速シャッターの精度が出ていない上に
非常に不安定です。
動作はしているのですがカメラテスターで計測していても
切るたびに極端な値が出て写真に悪影響も出るような値です。
加えて露出計は新しい電池を入れてみても
全くの無反応です。
電池室自体は一見、キレイだったのですが
これも分解してみると電池室裏側の端子や配線は
しっかり腐食が進んでいて全く導通しないような状態です。

心配されるプリズム腐食は今回は大丈夫でした。
以前の整備時にある程度対策がなされていて
それが時間が経過した現在でも問題なく状態を維持しています。
少しばかりの追加の対策とファインダー清掃を行っておきます。
シャッター・巻上等の基本的な機械部分の整備に
露出計周りの修理整備を一通り行います。
元々の状態は悪くない個体のなので
今回の整備でかなり軽快に動作する好調な状態に
仕上げられると思います。

↓ をクリックすると「東京フィルムカメラ修理工房」のホームに戻ります。

ミノルタオートコードLのカメラ修理

今日は「下駄の日」なのだそうですよ。
日付の「7」は下駄を作るときの寸法に
「7寸7分」という数字が使われたことからで
「22」は下駄で歩くとその跡が「二」に見えることからだそうです。
ちなみに7寸7分は約23.3cm、ちょっと小さめですかね?
足跡が「二」ということは2枚歯の下駄ですね
一時、下駄が欲しかった時期があるのですよねぇ
でも音が騒々しいのですよねぇ…それも魅力ではありますが
よく下駄履いて歩く時の音を「カランコロン」なんて言いますが
実際はそんなかわいくないですね。
「ガランゴロン」って感じかと…
ちょっとかわいい音がするのは下駄というより
木のサンダルって感じのモノですね…
もうでも下駄はちょっと無理かな…
頭いかれて歩きが不自由になってからは
バランスがとりにくいので下駄なんかで歩こうとすると
2,3歩で転ぶ自信しかありません(苦笑)
いや、逆にリハビリになっていいかも…
この季節になると気軽にはける涼し気な履物に目が行きますよね
下駄もいいですが最近、私は昔ながらのベンサン(便所サンダル)を
手に入れて気に入って履いています
普段はこのくらい気兼ねなく履けるものがいいですねぇ

さてさて

本日は「ミノルタオートコードL」のカメラ修理を行っています。
毎度書きますが「オートコード」は国産二眼レフを代表する名機ですね。
その初代の「オートコードⅠ型」に
セレン光電池使用の露出計を内蔵したモデルが
今回の「オートコードL」です。
「L」はライトバリューの頭文字からですね。
露出計表示はLV表示となっていて
SS・絞りリングにも対応する「LVナンバー」も表示されます。
(通常のSS・絞り値はビューレンズ上面集中表示)
ただし残念ながらセレン式の露出計は
セレンに劣化等の問題がある場合は当店では修理不可能です。
オートコードLの露出計は機械的には全く連動していないので
もし露出計が動かなくても
通常のオートコードⅠ型と機能的に変わりはありません。

お預かりしている「オートコードL」は
露出計はさておきそれ以外の部分に問題を抱えています。
まずレンズボードの留めネジが緩んでいるのか
妙にグラグラしています。ピント位置に影響あるほどです。
さらにそのピント位置も大きな問題ありで
最短距離まで繰り出すと今にもレンズボードが外れそうな位置まで
繰り出されます。
実際に後で確認したのですがもう1/3回転ほどヘリコイドが繰り出すと
ヘリコイドから外れてしまうような状態です。
それだけ繰り出してしまうような状況なので
当然ながらピント精度も出ているはずもなく
反対に無限遠位置までボードを引っ込めても
実際のピント位置は1mくらいに合うような状態です。
分解品でヘリコイドを外したのだと思われますが
適当に組んだだけの状態かと思われます。

まずはヘリコイドやレンズボードの調整から行いますが
こういう個体は他にも何があるかわからない部分がありますので
慎重に各部をチェックしながら作業を行います。
もちろん、シャッターユニットの整備や
レンズ清掃、巻上機構の整備調整も並行して行います。
致命的な破損個所があるわけではないので
しっかり整備調整すれば快適に使える状態に仕上げられると思います。

↓ をクリックすると「東京フィルムカメラ修理工房」のホームに戻ります。

ミノルタSR-T100Xのカメラ修理

今日は「日本三景の日」だそうですよ。
「松島」、「天橋立」。「宮島」ですね!
いずれも海に面していて海の青と松の緑のコントラストが
美しい場所ですねぇ
…とはいいますが…地元広島県内の「宮島」には
子供の頃から何度も行ったことがありますが
「松島」と「天橋立」は残念ながら訪れたことはありません。
うーん、私、気軽にパッと日帰りで行けるところには
フットワークが比較的軽いのですが
何日かかけて旅行となるともう面倒くさいのですよねぇ(苦笑)
山にハマっていた頃は山だけは嬉々としてテント行っていたのですが
それ以外は全く行かないですねぇ…
首都圏に移り住んで20年になりますが
いまだに北関東や東北には足を踏み入れたことはないですし
頭いかれて少し足が不自由になってからはさらに出かけなくなったし…
残念ながら「松島」や「天橋立」を訪れることはないでしょうねぇ
でも「宮島」は呉に帰省した勢いででも
また近いうちに行ってみたいですね!
宮島ももう20年くらいは行ってはいないのですが…(苦笑)

さてさて

本日は「ミノルタSR-T100X」のカメラ修理を行っています。
「SR-T100X」聞きなれないモデル名ですよね。
私も今回、初めてこのモデルの存在を知りました。
いわゆる「輸出モデル」ですね。
国内のモデルと若干の仕様変更もされた
輸出モデルが存在するのは各メーカーでよくあるのですが
ミノルタはモデル名を変えたいろいろなモデルが
他社より多く存在するような気もします。
見た目的にはこんな感じです。

ネーミングから「SR-T101」の輸出仕様かと思いましたが
ベースは「SR-T101」ではなく後継の「SR101」かと思われます。
後で分解して内部機構を見ても「SR101」と共通のようです。
「SR101」ベースということでアクセサリーシューは
接点付きのホットシューですね。
ファインダースクリーンもマイクロプリズムではなく
スプリットイメージです。
機能的にはいくつか省略されている部分もあります。
まずは見た目でもわかりますが
セルフタイマーがないですね。
なので妙に前面がすっきりしたデザインになっています。
そしてSR-T系の特徴ともいえる
ファインダー内っシャッタースピード表示も省略されています。
そのため関連する連動糸も1本少なく
連動糸を駆動すためのプーリー類もそもそも付いてはいません。
他は機能面ではSR101と変わりありません
もうひとつ外観でわかりやすいのは
マウント部の絞り連動環が樹脂製の黒に変更されています。
SR101やSR-T101シルバーモデルだと金属製シルバー環ですね。
全体的にはいい意味でシンプルなカメラだと思います。

外観的には非常にキレイな個体で
動作も一通りは行えます。
ただしやはり全体的に動きは悪く
古い油脂類や汚れが幕軸等の動きを妨げています。
そのため高速シャッターでの精度は出ておらず
特に1/1000は完全に開かない状態のようです。
露出計もハンダやSW類での接触不良があるようで
不安定な動きを見せています。
モルトは当然ながら全滅です。
やはり全体的に整備が必要な状態です。

整備そのものはいつものSR-T系の手順で行っていきます。
連動糸が1本少ないだけ少しだけ手間が少なくて助かりますね。
これから本格的に分解整備に取り掛かっていきます。

↓ をクリックすると「東京フィルムカメラ修理工房」のホームに戻ります。