日別アーカイブ: 2020年11月11日

ニコンFGのカメラ修理

今日は11月11日、ぞろ目ということもあって
たくさんの記念日が制定されています。
「麺の日」、「電池の日」、「箸の日」
「チーズの日」、「靴下の日」、「ポッキーの日」
「おりがみの日」、「煙突の日」、「下駄の日」
「チンアナゴの日」。。。等々
これでもほんの一部です。
そんな中に「ひとり旅の日」なんてものもありますねぇ
一泊以上の山登りはもはや「旅」だと思っているのですが
以前、頻繁にテント担いで山登り行っていた頃は
ほぼ全て単独行でした。
体力のバランスの問題もあるし
気ままに写真を撮りたいから。。。というのもあるのですが
基本的に「ひとり旅」が好きなのかもと思います。
確かに考えてみれば
よほど気の合う友達でないと一緒に行動するのは
昔から苦手だったかな。。。
本格的な山登りは身体の問題もあり
まだまだ無理ですが
この冬は一度くらい
ひとりでのんびり温泉旅にでも行って来ようかな。。。(笑)

さてさて

本日は「ニコンFG」のカメラ修理を行っています。
いわゆる「EMシリーズ」の一員ですが
絞り優先AE専用機だったEMをベースに
マニュアル露出とプログラムAEを搭載し
露出計もLED表示としたフルスペック機です。
EMはエントリー機としてかなり割り切った機能に絞り込んだ
シンプルなカメラで海外ではかんり成功を収めたのですが
国内、特に従来のニコンユーザーからは
このスペックでは物足らないという声も多く
多機能化したFGを導入したなんてことも言われています。
また詳細は長くなるので割愛しますが
FGのプログラムAEにはプログラムシフトという
SS優先AE的に使える機能も搭載しており
その機能に対応させるためAi-Sレンズが発売されました
ただ、少々ややこしいのは従来のAiレンズでも
ある程度対応できるようにミラーアップ直後に
ご丁寧に「瞬間絞込測光」を行って補正する仕組みになっています。
何ともニコンらしい考え方のような気がします。
このあたりの機能のせいもあって
レリーズフィーリングやシャッター音は少々独特なものです。
「シャコーン」といった感じで個人的には結構好きですが。。。

お預かりしている「FG」は
モルトが全滅でファインダー内にカビが大量に発生しており
長らく使われないまま放置されていたものと思われます。
一通りの動作はできているようだったのですが
シャッター羽根の汚れのせいか
高速シャッターでは精度が不安定で
それとは別の原因でオート露出が大幅にオーバー目なようです。
80年代の電子制御機ということで
修理不可能な場合も結構多いのですが
今回のFGは機械的な整備と接点類の清掃、電気的な調整で
問題なく撮影に使用できる状態にできそうです。

装着しているレンズは当店のテスト用レンズですが
やはりEM系のカメラにはAi-s50/1.8のパンケーキレンズが似合いますね。
確かに質感は上位機種であるFEと比べると
それなりな部分はありますが
機能的にはあまり変わらず
それでいてFEよりずいぶん軽量なFGはなかなか魅力的なカメラです。
EMシリーズはEM、FG、FG-20が存在しますが
EM以外は意外と人気薄なのでこれから手に入れるのも
良いかもしれません。
ただ、オート時にSSが制御できていない個体は
(薄暗い場所で低速SS作動状況で確認するとわかりやすい)
ほぼ修理不可能なのでやはり周囲が必要なカメラです。
今回のFGはそんなこともなく
問題ない状態に仕上がっています。
これから最終チェックを行って完成となります。

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