今日は「鉄道の日」なのだそうですよ。
1872(明治5)年10月14日(旧暦9月12日)に
新橋駅(後の汐留貨物駅、現:廃止)~横浜駅(現:根岸線桜木町駅)を
結んだ日本初の鉄道が開業したことが由来となっています。
148年前ですねぇ。。。すごく昔のような気もしますし
思ったより近年のような気もします。
都内。。それも特に23区内に住んでいると
交通のメインはやはり地下鉄を含んだ鉄道です。
大抵の目的地で一番早く安く到着する移動手段です。
何といっても渋滞がなく(車内は混みますが)
到着時間が確実に読めて
さらに乗り換えも含めて待ち時間が非常に短いですものね。
私はもともと地方出身ですが
この待ち時間の少なさは本当に驚異的です。
大抵の路線で次々と列車が来ますものね。
そう考えると当店の最寄りの西武新宿線は待ち時間があるほうで
「ええ~10分も来ないの?」と思うこともしばしばありますが
それでも10分くらいのものなのですよね。
私の地元、呉線だと真昼間なんて30分くらい普通に来ませんよ(笑)
それを言い始めると本数少ないところなんてたくさんあるのですが。。。
そう考えると本当に都内は便利ですよねぇ
次々とやってくる都会の電車は便利で非常に快適ですが
ゴトゴトガタガタと騒々しいけど
のどかで人も少ないローカル線に乗って
たまには遠くに出かけてみたいものです。
さてさて
本日は「ミノルチナS」のカメラ修理を行っています。
このカメラ、久しぶりですね。
1964年に発売されたレンジファインダー機です。
当時のミノルタのラインナップには
レンズ固定式のカメラというと既に「ハイマチックシリーズ」があり
(1964年だとハイマチック7が現行機種)
そのハイマチックより小型で持ち歩きやすいというところが
セールスポイントのひとつでした。
現在の感覚で考えると当時としては非常にコンパクトに作られていて
デザインも端正で非常に人気のありそうなカメラという印象ですが
当時は今から想像するほどヒットしなかったようです。
当時はカメラ自体が高級品でそれなりの威厳と品格を求められる時代で
あまりコンパクトなカメラ自体が市場に受けなかったようです。
なのでミノルチナSも思ったほどは売れなかったようですが
きっと今なら全然違った評価になるでしょうね。
現にミノルチナSはちょっと通好みの
国産レンジファインダー機として中古市場ではなかなか人気のカメラです。
ハイマチック7や9と比べると現在ではその立場は
逆転してしまっているような気がします。
いや、ハイマチックも大きいだけあって非常にしっかりできていて
長所はたくさんあるのですが。。。
その小さなボディには大口径のロッコール40mmF1.8レンズが組み合わされます。
ろしゅつはマニュアルのみですがセレン光電池を使用した
露出計は絞りやSSに連動し真ん中に露出計指針を指針を合わせて
適正露出を得るタイプです。
シャッターユニットはセイコーSLVで最高速は1/500です。
お預かりしているミノルチナSは巻上ができず
シャッターボタンを押しても何も動きません。
巻上ロックを強制的に解除して巻き上げると
今度はシャッター音はしますがシャッター羽根はピクリとも動きません。
通常ならレンズシャッター機では定番の羽根固着といったところですが
今回はどうやら違うようです。
シャッターユニット内のシャッター駆動部そのものに動作不良があるようです。
それに加えて巻上ロック機構の動作不良散ったところです。
進歩愛されるセレン光電池は問題なく起電しているようです。
ただし毎度のことですが絞り・SSリングに連動する
ブラシ式の摺動抵抗には若干の劣化があり
清掃である程度は解消されましたが
多少の不安定さはどうしても残ってしまいそうです。
レンズシャッターユニットは
フォーカルプレーンシャッターに比べると
非常に小さなバネの力でシャッター羽根を駆動する精密機械です。
レンズシャッターそのものの構造は
各メーカーで若干の違いはあれど基本的な構造はほぼ同じで
確立された技術です。
そのためきちんと動作しているときは非常に安定した動きを見せますが
元々が小さなバネ力で動く繊細な機械のため
動きの悪い状態で無理に使っていると簡単にトラブルが起こってしまいます。
今回のミノルチナも部品の破損こそなかったものの
一部の部品に変形が見られそれがシャッター不調の原因でした。
動きが悪くなりかけていてもわからない場合も多いので
やはり10年に一度はきっちり整備しておきたいところですね。
整備のスパンはその機械によっていいろいろですが
定期的にメンテナンスが必要なのはカメラだけではなく
どんな機械も一緒だと思います。
今回のミノルチナもリフレッシュしてまた当分元気に使えそうです。
造られてから50年以上は経過したカメラですが
まだまだたくさんステキな写真を生み出していってほしいと思います、
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