日別アーカイブ: 2020年10月28日

ミノルタXDのカメラ修理

今日はこれといった記念日がないのですが。。。
懐かしの「カンカン」、「ランラン」
2頭のジャイアントパンダが
上野動物園にやってきた日です。
これが日本に初めて来たパンダさんですね。
1972年10月28日のことでした。
私が3歳の時か~このころの私もパンダ並みにかわいかったぞ(笑)
いや、もう悪ガキの片鱗をのぞかせていた頃か。。。(汗)
私が物心ついた頃もまだパンダブームは続いていて
パンダといえばカンカン、ランランだったなぁ
今は上野だけではなくて
アドベンチャーワールドもありますが
あの頃はおそらく日本中の人が
上野のパンダは「カンカン」、「ランラン」って
名前を知っていたと思います。
今の上野のパンダの名前は?と
言われても出てこないですものね(苦笑)
ちなみにリーリーとシンシンと
2年前に生まれたシャンシャンですね
私が実際に最初に上野で見たパンダは誰(?)だったかな。。。(汗)

さてさて

本日は「ミノルタXD」のカメラ修理を行っています。
世界初の両優先(SS優先・絞り優先)AE搭載のカメラです。
発売は1977年です。
この頃からさらに一気にカメラの電子制御化が進んだのではないかと思います。
この翌年には両優先+プログラムAEの「キヤノンA-1」も発売されます。
実はXDもSS優先AE時に絞り制御だけでは
適正露出露出が得られない場合に
シャッタスピードを変更して適正露出を得る
「サイバーネーションシステム」と呼ばれる機能が搭載されており
プログラムAE的に使うこともできます。
これだけ制御が複雑化してくると
正直、修理する立場としてはそりゃ大変です。
もちろん電子基板内のトラブルの場合は
修理不能の場合も多々あります。
それでなくても現行機種の頃から
XDは比較的電気的トラブルの多いカメラとして
有名だったのでなおのことです。
ただ、現在でも残っている個体は現行機種の頃に
修理されたり対策を打たれたりしているもの多いと思うので
一通り動作するものは電子部品に関するトラブルは少ないかもしれません。

お預かりしているXDも
とりあえず一通りの動作はしています。
ただ、少々シャッタースピードが不安定なことと
(おそらくシャッター羽根の汚れ等によるもの)
露出計も少し不安定(摺動抵抗の汚れ)
そしてXD定番のトラブルともいえる
妙にレリーズしてからのレスポンスが悪いというトラブルを抱えています。
レリーズボタンを押してから実際にシャッターが切れるまでに
妙なタイムラグがある状態です。
実はXD、もともとシャッターレスポンスの良いカメラではありません。
先述した「サイバーネーションシステム」駆動機構があるために
少しばかり連動に時間がかかってしまうのです。
しかしながら正しい状態だと
それほど気になるほどではないはずですが
XDはミラーのエアダンパーの粘り等により
明らかにレスポンスが悪い状態の個体が多く存在します。
今回の個体もレリーズされてから
絞込レバー駆動~ミラー駆動までの動きが
妙にゆっくりとなってしてまっているため
そのあとのシャッター駆動までに
時間がかかるような状態になってしまっています。

まだ上カバーを外しただけの状態です。
これからミラーボックス+シャッターユニット
(ミノルタお得意のユニット一体型)を
外してエアダンパー、シャッターユニット等の整備を行います。
フレキもありますしまだ一部に連動糸もあったりするので
XDの整備はやはり神経を使います。
これから集中して慎重に作業に取り掛かりたいと思います。

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